こうたの物語集

「たぶん、こいつ暴れるから、みどりが右足を持って、あい子が左足ね、それで、美智子が右手を持って、私が左手を持つから、ルリがこいつのパンツとズボン脱がしてやって。」
「私が！？」るり子は戸惑いの声を上げましたが、みんなの「言いだしっぺじゃん」の一言で、「じゃぁやる」ということになりました。
「で、どこまで脱がしちゃう？やっぱり、下だけ？私はすっぽんぽんにしてみたいんだけど。」
ゆみかが意地悪そうに笑いながら、みんなに言いました。
「すっぽんぽん！？靴下も全部！？」
ゆみかの一言に他の女子が反応します。
「そうだよ、生まれたまんまのすっぽんぽんにしちゃうの。だって男子の体を勉強するんでしょ！それだったら全部脱がした方がいいじゃん。」
ゆみかはみんなを諭すかのように言いました。
女子達は、僕を見てニタニタと笑っています。
続けて、ゆみかが何か言いかけた時、僕は、とうとう我慢が出来なくなり、ゆみかの手を払いのけ立ち上がり、女子たちに、声を上げました。
「お前ら！何好き勝手なこと言ってんの？馬鹿じゃないの！？変態！ﾄﾞスケベ！誰がお前らに見せるかよ！お前ら女のくせに馬鹿言ってんじゃねぇよ！」
僕も必死でした。このままだとクラスのほとんどの女子におちんちんを見られてしまうのですから・・・。
女子達も僕の剣幕に少しびっくりしたようです。しかし、ゆみか達には関係ないようで、逆に言い返されてしまいました。
「何が女のくせにだよ！？男のくせに女子に泣かされたり、おちんちん見せたり、おまえこそえらそうなこと言うな！」
僕より身長の高いゆみかは覗き込むように僕を睨みそう言いました。女子から失笑が漏れます。ゆみかに言われた事を聞いて、その時の僕の顔は自分でもわかるくらい赤くなったと思います。
「そうだよ、変態のくせに！」みどりも続けて言いました。
「変態はお前らだろ！何でお前達に見せなくちゃいけないんだよ。俺絶対嫌だからな！」
「それに、お前ら女子なんだから・・・」そう僕が、女子達を見ながら言葉を続けようとしたとき、
「女子だから何よ！？」桜という女子が少し怒った口調で僕に問いかけてきました。桜の怒った口調を聞いて僕は黙ってしまいました。桜は普段から男子だからとか女子だからとか区別することなく人と接しているので、僕の発言に怒りを覚えたのでしょう。
「そういう女子だからとか男子だからとかいうのおかしいでしょ！もうこうた君の意見はいいよ！ね！」
桜は僕をあしらう様に言うと、女子達に確認を取るように同意を求めました。
「お前の意見は聞いてないの。ほら、そうやって立ってると、ズボン脱がされてもいいの！？。」
ゆみかは、僕をおちょくるようにそう言いながらズボンを脱がす振りをしました。
僕は、その言葉に反応するようにすぐに自分の席に座りズボンを脱がされないようにしました。
その仕草がまたおかしいのか女子達は大爆笑をしました。
「男子のくせになさけないの～」と他の女子が僕に嫌味のように言うと、また女子達は笑いました。
僕はそう言われて顔を赤くしたのだと思います。
「こうた君、顔真っ赤だよ。恥ずかしいの？怒ってるの？どっち？」とるり子が笑いながら、座っている僕を見下ろすように見ながら聞いてきました。
「怒ってるからに決まってるだろ！」僕がそう答えると、みどりがすぐに「もうすぐ恥ずかしくて顔を赤くする事になるね」と付け加えて言うと、さらに女子達の笑い声は大きくなりました。
「私早く、どんな風なのか、アレ見たくなっちゃった！」
るり子が我慢できないといった感じでゆみかに言いました。ゆみかはるり子の言葉を聞いてびっくりしたような顔をして、そして笑いました。
「みんなもだよね！」そう他の女子達にも確認を取るようにるり子は言いました。
ゆみかは、るり子を見て「ルリってこんな子だったっけ？」そういいました。
「ルリはさ、男子の前だと結構かっこつけて、すましてるけど、私達だけになると、結構エッチな事も平気で言うんだよ。」
るり子の中の良いとみ子が言うと、るり子の仲間数人が「そう、そう」と言いながら、笑いました。
「当たり前ジャン！男子の前ではおしとやかにするのが私のモットーだもん！」るり子はそう言って笑いました。
「男子の前ではおしとやかって！こうたも男子だけど？いいの？」
みどりがそう言うと、るり子は僕を見下すように見ながら「こうた君は、私にはもう男子には見えないの！男子の体の構造を勉強する教材というか、モルモット！？」そう言うと、女子達は「モルモット！？」と言いながら大爆笑をしました。