こうたの物語集

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思い出1

子供って時には残酷だなーって思うことってありませんか?
このお話は、僕がしょうがく5年生の頃の事ですが、今考えればマゾの目覚めになったきっかけかもしれません。

当時、僕の両親は共働きで夕方になると近所のKさん宅へ僕を預けて仕事に行っていました。もちろん、夜には迎えに来るのですが・・・。
そのKさん宅には3姉妹がいたのですが、最初は3人ともとても優しく、僕を本当の兄弟のように慕ってくれました。
3人姉妹は、同じ小学校に通っていて、名前は仮にゆみ(同級生ではあるがクラスが違いあまり話しをしたこともなし)、ゆかりとゆり(双子で学年がひとつ下)で、学校でも明るい子でした。
僕はというと、運動も勉強もごく普通だけど腕白な感じの子だったと思います。
そんな僕が、Kさんちに預けられることになった時に、ゆみやゆかりとゆりとは初めて話をすることになるんだけど、最初は3人ともお互い照れていたのですが、いつのまにか仲良くなり兄弟姉妹のようになって行きました。

Kさん宅へ預けられるようになってから、半年程たった時、近くの公園に僕を含めて、4人で遊びに行くと、砂場に見知らぬ女の子が二人座って遊んでいました。その二人は僕よりも学年は一つ上の子だったと思いますが、名前は知りません。二人とも学校の体育の時に着る体操服を着ていて、僕よりも10cmくらい背が高そうに見えます。
僕たち4人もその砂場で遊ぼうと近づいた所、その二人の内一人が「男は砂場にはいるな!」と僕に向かって言い放ちました。
僕は、びっくりしたのと怒りでその二人をにらみつけながら、無視して砂場に入っていきました。3人も僕に続けて砂場に入ってきて、4人で砂山を作り始めました。
しばらくは、二人とも僕たちを見ていたのですが、とうとう、ゆみに砂をかけたり、ちょっかいを出しはじめました。
「やめてよー!なんでそんな事するの!?」ゆみも負けていません。二人にやり返しています。
僕も男として、言わなければと思い、「やめろよっ!」と大声を出して、二人の内一人の子の左肩を押しました。実際には小突いた感じです。
肩を押された子は、僕の目の前に来ると、僕をにらみつけて、僕がよける間も無く思い切り僕の頬をひっ叩きました。
“バシンッ!”
その女の子二人組以外唖然としています。
僕は、叩かれた頬を押さえて立ち尽くすしかありませんでした。
その次の瞬間、
“バシンッ!”二発目が炸裂です。
両親にも叩かれたことのない頬を2回も叩かれてしまった僕は、自然に流れてくる涙と嗚咽を堪える事ができませんでした。
「こいつ、男のくせに泣いちゃったよ。みんな見てみて!声も出して泣いてるよ!」
二人の女の子は笑いながら僕を馬鹿にしてみています。ゆみは、見てはいけないものを見るかのように見ています。ゆかりとゆりは、男の子が泣いているのが珍しいのか、あーあないちゃったよといった、不思議な表情で僕を見ています。
「もう一回叩いてやろうか?」
僕は、頭を抱え「ひ~っ!」という情けない声をあげてしまいました。
「あやまるの?ごめんなさいっていったら許してあげる。」そう言われ、僕は、小さな声で「ごめんなさい」と言ってしまいました。
「二度と生意気なことするなよ!っと!」といいながら、最後は頭を手のひらで叩いて行きました。
その時の僕は、悔しいのと情けないのと頭の痛みで、とうとう声を上げて、幼稚園に上がる前の子供のようにわんわん泣いてしまいました。
「あんたたち、この泣き虫な男の子、うちにつれて帰ってあげてね。」
二人の女の子は笑いながら3人のそう告げ、公園から帰って行きました。

帰り道、Kさん宅へ帰るまで、僕は泣き通しで3人も別段口も聞いてくれず、その日から僕と3人には大きな溝ができたような気がします。
つづく


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