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【首都スポ】

[高校ラグビー]桐蔭学園 花園で3冠にトライ

2019年12月14日 紙面から

悲願単独V&3冠へ向け気勢をあげる桐蔭学園のメンバー=横浜市青葉区の桐蔭学園グラウンドで(大友信彦撮影)

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 3冠&初の単独V取るぞ! 27日に開幕する第99回全国高校ラグビーに向け、「東の横綱」桐蔭学園(神奈川)が臨戦態勢に入った。今季は春の選抜大会、夏のアシックス杯セブンズでいずれも優勝。冬の花園で目指すは全国3冠と悲願の単独初優勝。強気の司令塔・SO伊藤大祐主将(3年)、U17日本代表主将も務めたナンバー8佐藤健次(2年)を軸に、トーインの歴史を塗り替える! (大友信彦)

 完全制覇に挑む冬が来た。春の選抜、夏のセブンズを制した桐蔭学園が、花園で、いよいよ高校3冠に挑む。

 「でも5月のワールドユースでは勝てなかったし、夏合宿の最終戦では東海大仰星に負けた。花園は全然別の大会だし、一番厳しい大会です。最終的に、勝って3冠になれたらしい」

強気なゲームメークでチームを引っ張る伊藤主将

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 桐蔭学園のSO伊藤主将は表情を引き締めると、続けて強気そのものの言葉を発した。

 「五分五分じゃ勝てない。六分四分でも足りない。花園で勝つには大阪勢にアウェーで勝たなきゃいけない。七分三分くらいで圧倒できる実力をつけて、花園入りするときにはもう優勝が決まっているくらいの状態にして乗り込みたいです」

 伊藤主将は福岡育ち。小学時代はラグビーと柔道の二刀流で過ごし、柔道では軽量級で九州チャンピオンにもなった。だが小5からはラグビーに専念。福岡には高校ラグビーの強豪・東福岡もあるが「ラグビースタイルがちょっと違う気がして」神奈川へ。「ボールの動かし方、攻め方が日本代表に近いと思った」と桐蔭学園の門をたたいた。7人制/15人制の女子日本代表にも選ばれている姉・優希さんが日体大に通っていた(現所属は三重パールス)ことも背中を押した。

 高1ではCTBで出場し、準決勝で敗退。高2ではFBで出場したが、自身は右手指の骨折で決勝は欠場。チームは大阪桐蔭に敗れ準優勝。

 「くやしかった。あの表彰式の最中から、1年後に勝つための準備をすぐ始めようと思っていました」

 目指すは日本代表がW杯で見せたような、変幻自在の攻撃ラグビーだ。桐蔭学園といえば華麗なBK展開が看板だが、今季はFWにも身長190センチの安達(3年)、同187センチの青木(2年)の両ロックらサイズのある選手がそろう。相手が展開を警戒すればキックで攻め込み、ディフェンスで圧力をかける。

 「大切なのは判断力。それを磨くため、ミーティングの進め方を変えました。今は完全に選手主体で進めています」と伊藤は胸を張る。

 先のW杯では先輩の松島(サントリー)が大活躍し、日本代表を初の8強に導いた。判断力、選手主導のミーティング、多彩な戦術--それらの要素は桐蔭学園も共通している。W杯が日本中を熱狂させたメモリアルシーズン、小型ジャパン・桐蔭学園が初の高校3冠&初の花園単独Vのダブル金字塔に挑む!

伊藤主将の姉・優希さんは女子15人制/7人制両方の日本代表だ

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