オーバーミックス   作:青の魔術師

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黒帽子様。

毎回、誤字報告ありがとうございました。
恐らくは全て修正したつもりでが、誤字報告の記録がなくなってしまったので、修正忘れがあったらすいませんでした。




第15話 休みたい時程、休めないんだぜ

英雄になった骸骨ことモモンガは、ナザリックに帰還してきた。

「アルベド、一体何のようだ」

「エンリ将軍から重要な連絡がありました」

 

?エンリ将軍だと、この前貸した黒龍が死んでしまったのかな。イヤ無いだろうな、仮に殺せる奴がいるならプレイヤーか、竜王しかいないだろうな。

 

「一体、どんな連絡があったのか」

「至高の存在が一人。神盾のダウェン様の情報です」

 

フリーズしてしまう骸骨が一体。だが、アンデッドには精神攻撃は効かないので、精神が現実に戻ってくる。

「はぁぁぁぁ。っとそれは本当か」

 

モモンガの絶叫をスルーする部下だったのだが話を続ける。

「帝国に君臨しているジルクニフが、ダウェン様に会ったことがあるらしいと、連絡がありました」

「ジルクニフは、人間ではなかったのか」

「人間のようです。恐らくではありますが」

 

ジルクニフとは、会って話す必要がありそうだな。デマでは無いはずだと思いたいのだが、疑問が浮かんでくるな。

 

まず、この異世界に来ているなら、何故ここに居ない事やどのような事をしでかしたのか。

 

「エンリ将軍に連絡をしろ。ジルクニフと会いたいとな」

「わかりました」

 

〇〇〇〇

 

冒険者組合

モモンガが冒険者になるにあたって、ひと騒動があったのだが組合長の心の内に秘められている。

 

「魔獣は登録しないとダメなのか」

「規則なんだ」

アインザックの前には、英雄たるモモンガと神獣フェンリルが座っていた。

事の発端は組合長側がフェンリルの情報を欲している所から始まっていた。

「君に忠誠を誓っているのは見ていれば分かる」

「だったらいいだろ。別に人間を喰う訳じゃないぞ。それにフェンリルの主食はドラゴンだぞ」

「貴方はドラゴンを殺せるのですか」

「ドラゴンもピンキリだから、簡単に倒せる個体もちゃんと存在するぞ」

 

アインザックは自分の利益が大事だから、フェンリルの情報が欲しいのでは無い、あくまでもエランテルに住む住民の為に必要なのだ。襲われた時の対処法として…例え確実に殺されるとわかっていても。

 

「ドラゴンすらも殺せる生物の情報を欲するのは当然じゃないのか」

「君の話も理解できなくも無いが、私の都合として話す訳にはいかないな」

「なら、どんな代償が必要なんだ」

「例えば、特殊なマジックアイテムとか、伝説に唄われる凄い物とかな」

 

考え込むアインザックを見ながら骸骨は、この後起こるであろう事案を計算していた。

フェンリルの情報を話すにしても、本当の事を話す意味なんて存在しないのだから。

本音など、後から影の悪魔を使い幾らで調べられるんだよ。

 

「私が知る一番の情報は、ドブの森に存在する何でも治せる薬草と、それを守護する巨木の話をだけだ」

「ほぉ。面白そうの話だな」

「過去に竜王と戦いに生き残った、伝説の怪物で天を切り裂いて、この地に現れたと言われている」

「薬草は」

「何でも治せるらしい位しか伝わっていない」

 

持たされた情報の大きさに、嘘位なら教えてもいいだろう。それ位の信頼を得たことだしな。

「フェンリルは難易度で表すと、凡そ200前後で神速の速さで長時間走り切れるぞ」

「そうか。ありがとうモモンガ君」

 

それだけ言うとアインザックは、自分の部屋を出て行った。

残されたモモンガは、アインザックが戻る覚悟が出来るまで続いていた。

 

〇〇〇〇

 

とある魂が存在する空間

 

俺はこんな所で無くなるような存在じゃない。

 

早く、早く、早く、俺を蘇らせろ。

 

俺は正義の為に生まれ、悪を倒す正義の味方なんだ。

 

俺の英雄譚はまだ始まっていないのにも関わらず、こんなところで消えるのか。

 

そんな事は俺の魂が許しはしない。

 

誰でもいいから、俺を現世に戻しヤガレェェェ。

 

もう時間がナインだよ。早く、しないと、ホントうにきえてしめうぞ。

 

あぁぁぁ。

 

【中位アンデッド作成…???】

 

とある魂が世界から無に消える数秒前に、現世より魂の呼び出しがかかっていた。


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