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<ラグビー元日本代表キャプテンが語る>
廣瀬俊朗「父として子どもに伝えたい大切な想い」
posted2019/12/12 11:30
text by
福田剛Tsuyoshi Fukuda
photograph by
Yuki Suenaga
2人の子を持つ父親だからこそ感じた映画への想いを語った。
「再生ボタンを押してすぐに映像のクオリティの高さに驚きました。登場する動物たちの動きが自然で、CGと知っていても本物じゃないかなって思うくらい。家では仕事をしながら映画を観てしまうことが多いですけど、これはちゃんと観ようと思ってソファに座り直しました(笑)」
現役時代はトップリーガー、そして日本代表のキャプテンとして活躍、引退後は俳優としてラグビーをテーマにしたドラマに出演し、今回のラグビーブームを生むきっかけを作った廣瀬俊朗。そんな彼に観てもらったのが、12月4日にMovieNEXで発売された『ライオン・キング』だ。
『ライオン・キング』は'94年にアニメーションで公開されて以来、映画や音楽、舞台など、様々な分野で記録を樹立した。今回の『ライオン・キング』は、世界中で愛され続けている傑作がフルCGによる驚異の“超実写版”として新しく生まれ変わった。冒頭で廣瀬が語っているように、その卓越した映像技術は劇場公開の際に大いに話題となった。しかし、「この映画の魅力は映像だけではない」と、廣瀬は言う。
「映像に驚いて観ているうちにどんどんストーリーに引き込まれていきました。特に心に残っているのが、“サークル・オブ・ライフ”というテーマです。百獣の王として君臨しているライオンも死んでしまったら自然に還る。それは人も同じで、自分だけの力で生きているのではなく、自然だったり、多くの人に支えられて生きている。そして、いつか亡くなるけれど、その魂や想いは次の世代に繋がっていく。映画を通して子ども達にこういう大切なことを伝えられるのはすごくいいですよね」
廣瀬自身、小学2年の娘と5歳の息子を持つ父親でもある。多くの子ども達と同じように2人の子ども達はディズニー作品が大好き。家には『アナと雪の女王』や『塔の上のラプンツェル』『トイ・ストーリー』などが揃っている。
「友情だったり、家族の愛だったりディズニー作品は子ども達に映画を通して楽しく自然にいろいろなことを学ばせてくれます。『ライオン・キング』も普通に話すと難しかったり、重くなってしまう命の大切さを気づかせてくれる。この映画を観終わったときに『ああ、そういうことなんだ』と子ども達が自然に感じてくれればいいなと思いました」