みなさんは「Timee(タイミー)」というサービスをご存じでしょうか?
最近はテレビCMも流れているので、聞いたことがあるという人も多いかもしれません。Timeeは、「とにかくすぐ人手が必要」という企業と「スキマ時間を使って働きたい」という人をマッチングするアプリです。
Timeeで紹介されている「スキマバイト」は、応募も面接も履歴書も必要なく働けます。2018年8月のサービス開始から1年ちょっとで約6000店舗が利用し、アプリをダウンロードしたワーカー(働き手)の登録者数が40万人を超えるほどに成長しました。
タイミーを立ち上げた小川嶺さんは、現在22歳。まだ若い経営者ですが、私が経営者仲間に彼を引き合わせると、みんな口をそろえて「ここ数年でベスト・オブ・ベストだ」と言います。
短時間労働のマッチングという大きな市場を発見したということもすごいのですが、彼がこれまでにさまざまな経験を積み、通常の人ではたどり着かないような人脈や思想を持っていることが経営者仲間をおどろかせるようです。
小川さんはビジネスを数字で分析できますし、ビジネスモデルやマーケティングに関してもいっぱしの社会人よりずっとよく勉強しています。謙遜と自信のバランスは絶妙で、希望に満ちあふれており、何よりも人から愛される力があるのです。
私は最初に小川さんに会ったとき、「羨ましいな」と思いました。彼の若さと才能に嫉妬する気持ちと、そんな彼を応援したいという気持ちが同時にわきあがったのです。そして投資家としての私には、10年、20年と応援しがいがある人と出会えたうれしさがありました。
小川さんのような人を、ごく一部の例外的な存在だと思う人は多いでしょう。
しかし実はそうではないのです。