2019年12月13日 / 06:00 / 2時間前更新

1997年に盗まれたクリムトの絵画、美術館の隠し扉から発見か

1997年2月にイタリア北部の美術館で盗まれたオーストリアの画家グスタフ・クリムトの作品が、館内で発見された可能性があると、当局者らが明らかにした。発見された絵画の提供映像。(2019年 ロイター)

[ローマ 11日 ロイター] - 1997年2月にイタリア北部の美術館で盗まれたオーストリアの画家グスタフ・クリムトの作品が、館内で発見された可能性があると、当局者らが明らかにした。

この絵は若い女性を描いたもので1917年に完成。イタリア北部のピアチェンツァにあるリッチオッディ美術館から盗まれていたが、作業員が美術館の外壁のツタを除去したところ隠し扉が見つかり、中にビニールのゴミ袋に入った作品があったという。警察が引き取り、今後専門家が真贋(しんがん)を判定する。

事件当時、美術館の屋根の上に作品の額が捨てられていたことから、警察は窃盗犯が釣り糸で絵画を壁から吊り上げて天窓を通じて持ち出したとみていた。その翌月、ある政治家のもとに梱包・送付された巧妙な贋作(がんさく)が押収され、謎が深まっていた。

ピアチェンツァ市の文化担当当局者は、盗難後に美術館の建物内を慎重に捜索しており、盗難以来ずっと作品が美術館に隠されていたとは考えにくいとの見方を示した。

同当局者はキャピタル・ラジオに対し、「絵画の状態は申し分ない。地面と植物に近い壁の中で22年も隠されていたとは思えない」と述べた。

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