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サロ153 900で153系完結

  155系のご案内でもポストしましたが、サロ153 900を製作します。急行用電車でリクライニングしない回転クロスの並ロはサロ153が唯一ですが、その中でもEF10に続くステンレススキンの900番代は異色の存在でした。
  汽車会社が製造し旧称号のサロ95 901、902として落成したことからも分かる通り、サロ153でも初期車に分類され、153系発祥の地である大垣に新製配置。大垣持ちの153系準急列車に運用され、「東海」の写真も残りますが、白眉は159系と組んだ「ながら」でした。修学旅行の需要がない時期に「こまどり」のスジで運転された準急ですが、159系には2等(1等)車が存在しないため、専らサロ153 900が充当されました。
 その後、準急列車は急行への格上げで国鉄線上から姿を消し、サロ153も113系用サロ110へと転用された結果、900番代もサロ110 900へと改造され、後に冷房化されています。この時代には巣連レス生地から湘南色に塗装されているのがちょっと残念ですねぇ。キットの価格は70,000円+税。ご希望の方は11月15日までにEメールでご予約ください。

 

修学旅行電車155/159系キットが登場です

 モハ82として昭和34(1959)年に登場した元祖修学旅行電車155系。私は「ひので」「きぼう」世代ではありませんが、スキー行の「銀嶺」は、修学旅行色が雪を掻き立てて走るのが良かったですねぇ。当店顧客調査によると…「臨時アルプス」、横浜、久里浜から東北本線経由で日光への修学旅行、「伊豆」や最後の中部ローカルなど、意外に乗っている人が多い電車です。全盛時は東京-大阪、名古屋-大阪の準急や電化後の中央西線にも入っていますね。皆さんはどんなオケーションで155に乗りましたか? 

 長期間製造された155系はバリエーションも多く、昭和34(1959)年の一次車は153系初期車同等の内容。昭和36年の二次車は妻にダクトを設けた153系後期車同等。昭和39年の三次車はクハの雨樋を延長。昭和40年の16連化(!)用四次車はクハ前部の角形押込通風器が特徴的です。四次車は客扉点検蓋が165系同様低い位置にあり、M車の床下機器/配置も大幅に変更されているため、今回の製品では製作できないのが残念! 田町車の大半はベンチレーターが押込式に改造されましたが、さすがに冬の上越線や中央線でグロベンは…^_^; 

 修学旅行運用を解かれた後は4+4シート化などを実施されて波動用となり、その後は塗装も湘南色になっています。田町車は新製から廃車まで移動することはありませんでしたが、当初宮原に配属された関西用は明石、網干、宮原と転属を繰り返し、最後は大垣で終焉を迎えました。


■クハ155 Aタイプ 一次車(1〜8)と運転席側窓に雨樋がつく二次車(9〜12)が製作できます。
スカートがないために配管丸見えで、その下にスノープラウが顔を出す姿は勇ましくて良いです。70,000円+税です。

■クハ155 Bタイプ 田町所属の一次二次車のベンチレーター押込改造車。改造は昭和44(1969)年から開始されますが、一次車のTcでは3と4。二次車では9と10が確認されています。価格は70,000円+税になります。

■クハ155 Cタイプ 165系中期車同様に運転席側窓まで雨樋が延長された三次車のクハ(13〜16)です。斜めの雨樋延長部分はロストパーツになります。70,000円+税になります。

■クハ155 Dタイプ 三次車の中でベンチレーターが押込に改造された田町所属車。13、14が改造されていることが確認されています。扇風機カバー塞ぎ板も付属します。70,000円+税になります。

■モハ154+155 Aタイプ 妻に主電動機用ダクトのない一次車(1〜6)。昭和35年に耐寒改造を実施し、抵抗器間には風洞を設けた形態を模型化。モハ154は通風器と扇風器設置のために直流電車には珍しく台車とパンタの中心が一致していませんでした。*抵抗器間にダクトのない登場当初の形態でも販売できます。ご希望の方はお知らせ下さい。M’+Mで105,000円+税になります。

■モハ154+155 Bタイプ 一次車の押込ベンチレーター改造車。主電動機用風洞は床下のままでした。一次車は妻に風洞がないためパンタへの配管も二次車以降とは異なります。モハ154 3+モハ155 3の改造が確認されています。M’+Mで105,000円+税です。

■モハ154+155 Cタイプ 二次車(7、8)、三次車(9、10)は157系から採用された主電動機用風洞が妻板に変更され、ダクトが設けられました。153系後期車同様の変化が見られる車輌です。M’+Mで105,000円+税です。

■モハ154+155 Dタイプ 主電動機用ダクトが妻板に設けられた二次車(7)、三次車(9)の押込ベンチレーター改造車です。二次車以降は妻板のダクトを避けてパンタへの配管が変更されています。M’+Mで105,000円+税です。

■サハ155 Aタイプ 一次車(1〜4)だけに存在した付随車。二次車以降は運用面から先頭車が有利としてトレーラーはクハのみの製造となりました。価格は54,000円+税なります。

■サハ155 Bタイプ サハ155も田町に在籍した2輌(1、2)は東海型ベンチレーターへの改造が施されています。価格は54,000円+税なります。

■159系 ご要望があれば、155系を中部地域の修学旅行用だった159系へ改造する説明書とパーツをご用意します。クハ159、モハ158+159、サハ159が製作可能です。ご希望の方はお知らせ下さい。価格は155系の各タイプと同じです。使用された「こまどり」は同じスジの「ながら」とともにデイタイムの運用が多かったので、写真も多く残ります。「東海」でも走りましたね。私が見たのは木曽森林を見に行った時の電化後の中央西線の臨時「きそ」でした。こちらも最後は湘南色になっています。作る気満々(^^;)

■サロ153 900 先だってサロ153 0〜を製作しましたが、続いて900番代を製作します。国鉄初のステンレス電車(スキンだけ)として名高い同車は大垣所属で153系「東海s」に組成されるのが前提ですが、「こまどり」運用のない時期は同じスジの「ながら」として159系と組成して運用されました。私はとうぜん(?)159系と組ませて「ながら」であります。後に湘南色化されてサロ110 900番代となり、113系と組成され、最後は冷房化までされましたが、サロ110 900作る人…いないですよね、たぶん。価格は70,000円+税になります。

上記155系、159系およびサロ153 900は注文生産となります。予約は全車同時に受付させていただきますが、発売はクハ、モハ+モハ、サハ、サロなど五月雨式になる可能性があります。ご希望の方はコチラの注意事項を御一読の上、11月15日までにEメールにてお申し込み下さい。

銀色の客車第二弾…スニ40とスユ44です

 製品化が実車の登場順とは逆になりましたが、先般のワキ8000に続く銀色の荷物車はスニ40です。スニ40はヨンサントオから始まる荷物車へのパレット導入に合わせて昭和43(1968)年から翌年にかけて41輌が製造されています。同時期に客車改造で生まれたマニ37がAパレット搭載用なのに対し、Bパレット搭載用のスニ40はワキ10000をストレッチしたようなアルミ地のままの有蓋車然とした外観を持ち、客車列車に組成されると異彩を放ちました。それでも上作用の解放梃が客車ですね。
 荷物列車だけでなく、新聞輸送用として夜行急行にも連結され、「鳥海」「八甲田」などが頭に浮かびます。製造開始後、手小荷物(客車列車)は小口貨物(貨物列車)に統合される計画が浮上して早期に製造を中止。後継車は、より貨車に近いワキ8000でした。


■スニ40前期車(1〜19もしくは20):暖房管カプラーの妻板への設置位置が左右非対称で、側板の引き戸留めはワキ5000や10000同様に地上から扱い易い低い位置に設けられています。価格は単品 48,000円+税 、2輌組 90,000円+税、図はSG車ですが、EG車を製作される方は別売の電暖ジャンパ栓(1輌分 500円+税)をご使用ください。


■スニ40後期車(20もしくは21〜:番号調べきれませんでした。知っている方は教えて下さい):暖房管カプラーが左右対称となり、引き戸留めの位置がホームから扱い易い高い位置に変更されました。価格は単品 48,000円+税 、2輌組 90,000円+税、図はEG車。電暖引き通し付きの車輌を製作される方は電暖ジャンパ栓1輌分 500円+税となります。


■スユ44:スニ40と同設計の護送便郵便車で、郵政省所有車として昭和46(1971)年から12輌が誕生。スニ40後期車同様の外観を持ちますが、標記取付板が異なります。東海道山陽筋の郵袋輸送に当たり、末期には牽引機がEF62となったことから電暖化(引き通しのみ)されましたが、番号に変更はなかったようです。価格は単品 48,000円+税 、2輌組 90,000円+税、図はSG車ですが、末期のEG使用を製作する場合は電暖ジャンパ栓1輌分 500円+税となります。

各種製作を考慮したワキに比べてスニ/スユは専用車体のため、組立は少し簡単になっています。キットには車体から床下機器、台車まで含まれますが、カプラーとビス、金属線など簡単に手に入る部品は含まれておりません。注文生産となりますので、ご希望の方は10月31日(木)までにコチラを御一読の上、Eメールでお申し込みください。電気暖房車の電暖ジャンパ栓も同時にご注文いただいた方が確実に入手可能です。ご希望の方は車輌キットと同時に必要輌数分をご注文ください。
さて、スニ40を作ると、とうぜん「スニ41はどうするんだ?」と言われそうですが…(汗)

貨車なのに客車? 異端の荷物車ワキ8000登場

 不経済だった手小荷物(荷物車)と小口扱貨物(貨車)の二本立てを解消するため、国鉄では昭和44(1969)年から荷物車を廃して貨物列車に一本化する計画が進められました。そのため、過渡期には客車列車に連結するけど、一本化後は貨物列車に組成する目的で作られたのがワキ8000です。ところが昭和49(1974)年に廃止されたのはなんと小口扱貨物でした! その結果、貨車になるはずのワキ8000は荷物車としての役割に終始。最初から分かっていれば形式はスニだったんでしょうけど…さすが国鉄…^_^; 

 先輩のスニ40が41輌なのに対し、ワキ8000は新製45輌にワキ10000改の59輌で合計104輌。よく見かけたわけですねぇ。私は東北本線の荷物列車が一番記憶に残っていますが、ギラリと輝く車体が荷物列車の中で目立つ存在でした。苗穂にはまだ残存していますね。
ワキ8000は客車なので、他の客車と組成するために暖房管の引き通しを(電気暖房車はEG配線も)持ちます。今回の製品は新製(改造)当初の形態ですが、後年のステップ増設後は手掛けの位置が暖房装置の種類で異なっていました。









■ワキ8000 新製車(SG:8000-8011 EG:8500〜8532)
ワキ8000新製車はスニ40後期車と同じくホームから操作しやすいように高い位置に側扉の戸閉め装置を持ちます。解放梃はワキ5000同様の貨車然としたものですが、梃受は縦樋を避けて妻板端に取り付けられています。
製造時は東海道から山陽、九州や四国に運用された蒸気暖房の引き通し管だけを持つ車輌と、東北や裏縦貫の広域運用に入った蒸気暖房と電気暖房両方の引き通しを持つ車輌が存在しましたが、後に全車電気暖房対応となっています。電気暖房対応車製作の場合は別売の電暖ジャンパ栓(1輌分500円)をご利用ください。1981(昭和56)年からはコキフ55000と台車を振り替えましたが、TR203とTR223Bではブレーキ装置が異なるため床下機器配置も変更されています。
価格は単品が43,500円+税、2輌セットが82,000円+税になります。

■ワキ8000(ワキ10000改)(SG:8750〜8792 EG:8950〜8955)
ワキ10000をワキ8000に改造した車輌は新製車の数を上回り、ワキ8000のマジョリティでした。元々が貨車だけに戸閉め装置や手掛けは地上から操作しやすい低い位置に取り付けられています。また10000系貨車独特の大型の解放梃は梃受を移設して継続使用されています(一部新製車と同タイプに改造例あり)。
新製車同様に蒸気暖房専用車と蒸機暖房と電気暖房両方に対応した車輌が存在しましたが、後に全車電気暖房対応となっています。電気暖房対応車製作の場合は別売の電暖ジャンパ栓(1輌分500円)をご利用ください。
価格は単品が43,500円+税、2輌セットが82,000円+税になります。

当店キットの通例通り、ワキ8000キットには床下機器や台車まで含まれますが、ビスやカプラー、金属線は含まれておりません。注文生産となりますので、ご希望の方はコチラを御一読の上、9月1日(日)までにご希望のタイプと輌数をEメールでお知らせください。電気暖房車の電暖ジャンパ栓も同時にご注文いただいた方が確実に入手可能です。ご希望の方は車輌キットと同時に必要輌数分をご注文ください。また価格について「+税」と書いていますが、消費税が10%になる10月以降の発売を予定しています。

ワサフ8000の製作も考えていますが、ワキ8000の部材をそのまま使用することができない構造のため、どのような構成にするか考慮中です。あまり期待しないでくださいね(汗)

ワキ10000角屋根のお知らせ

 先だって製作した丸屋根の前期型に続いて角屋根のワキ10000後期型を製作します。後期型はモジュール化されたプレス鋼板のピークドルーフになり、妻板の形状も変更された他、心皿間は前期型より500mm短縮され、合わせて魚腹の長さも変更されました。締切コック開閉装置の形状も変更されています。1967年から1968年にかけて丸屋根のワキ10000を大きく上回る150輌が製造され、ワキ10000の中での最大勢力となりました。

 製造当初は汐留、笹島駅、梅田駅、東広島駅などに常備され、コキ10000併結の特急貨物に使用。後に北海道から九州まで運用を広げました。EF66、ED75 1000番代やDD51との組み合わせが定番ですが、時代に翻弄された特急貨物の例に漏れず、ダイヤ改正ごとに運用変更を強いられました。カートレイン用に活路を見出した車輌はJRに引き継がれ、形式消滅は2007年と貨車としては異例の長寿でした。

 製品は車体、床下機器、台車を含みますが、当店製品の通例でビスや真鍮線など入手が容易な部品は含まれていません。
○ワキ10000後期車 2輌組キット 79,000円+税
○ワキ10000後期車 単品キット 41,000円+税
 注文生産となりますので、ご希望の方はコチラを御一読の上、8月12日(月・祭)までにEメールにてお申し込みください。

WWキハ17キット再生産のお知らせ

詳細な調査で従来のキハ17製品の枠を越えたモデルとして好評をいただいたWester Wieseキハ17各種が再生産となります。各タイプとも新製当時から信号煙管が取り付けられた後の時代まで、各時代を再現出来るキットで、イモンギア、IMONNミニモーターなどは別購入になります。




■キハ17Bタイプ (101〜204)旧台枠、旧形ラジエータ搭載、妻面の梯子や、検水弁覆いなどがキハ17初期車の特徴です。¥51,000円+税




■キハ17Cタイプ(216〜229:〜246という説もあり)昭和30年度のこのタイプから新台枠、新型ラジエータになりましたが、暖房装置が従来通りの排気暖房なのが特徴です。¥50,000円+税




■キハ17Dタイプ(230〜327:247〜という説もあり)ウエバスト暖房器に変更されたキハ17を代表するスタイルですが、意外に製造輛数が少ないタイプ。¥50,000円+税
■キハ17Eタイプ(321〜402)昭和31年度の最終増備車は、屋根警笛、両端通風器の両押込化、便所窓Hゴム化と通風器新設、側板妻面側のウインドシルの廃止されるなど、外観が大きく変わりました。¥51,000円+税

予約をご希望の方はEメールで希望のタイプと輌数を7月31日までにお知らせ下さい。またキハ10、16、51も再生産の予定とのことです。よろしくお願いします。