オーバーミックス   作:青の魔術師

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デュオ・マックスウェル様。誤字報告ありがとうございました。
誤字は直させて貰いました。
では始めます。


第4話 忘却の守護者統括

 

ガゼフが死の騎士と戦っている頃、ニグン率いる陽光聖典は【メッセージ】で本国に対してとある意見を進言していた。

 

「こちらニグンだ。神が降臨した為に奴らを確保した方が良いと進言する」

連絡を受けた法国も事前の打ち合わせ通りの対応をする。

「はい。風花聖典に連絡をとりまして、帝国に向かわせたいと思います。指示に従わない場合は予定通りに行動します」

「ではよろしく頼む」

【メッセージ】を切ったニグンは死の騎士が倒れているのを見てガゼフの実力を再確認したのだった。

 

「では諸君。戦いも終わった事だし神様の元に戻るとするか」

ニグンの指示に従い部下達が神様の元に戻る為にドブの森を出る。

 

「ガゼフ。早くそこから離れろ」

ガゼフの前に現れたニグンは挨拶代わりに、言葉を投げつけたのだった。

「む、君たちは何者なんだ」

笑い声を上げながらニグンは自己紹介を始める。無論ガゼフに対してでは無く神様に対してだか。

 

「法国に存在する陽光聖典隊長ニグンでございます」

華麗にスルーされたガゼフは法国の隊長とコネを作る為ひ奮闘する気持ちで声を出す。

「私はリエスティー」

「そんな事は知っているガゼフ。無駄な時間を使うな」

言葉を遮られた男はキャラに似合わずシュンとする貴重なシーンを男の部下達は堪能していた。

 

一方一人放置された神は争いが終わるまで静かに待つ事にするのであったとさ。

 

 

〇〇〇〇

 

法国の人間と雑談を終えた一行はリエスティーゼ王国に向かっていた。

「戦士長。法国の連中は報告いたしますか」

ガゼフに話しかけてきた団員は今日出会った法国の人間達を警戒していた為に、下手に報告して貴族達が法国に手を出してしまう事を警戒して進言していた。

「どうするも何もない。王には報告せねばならないな。もし何かあったら俺が出来る限り頑張るだけさ」

完全には納得はしていないが今ここで討論してもしょうがないので、手を引く部下だった。

「ただ、ゴウン殿に関しては誰にも言わない方が良いだろうな」

「そうですね。あんなアンデットが居るなんて、誰も信じなそうですけど」

そうは言いつつも死の騎士については、あの戦で出来たコネを使い調べる必要がありそうだな。

あの老人なら強力なアンデットの情報も持っている可能性が高いしな。

「では、さっさと王国に帰還しようじゃないか」

そうですねと、相槌を打つ部下を尻目に馬の速度を上げるのであった。

 

 

〇〇〇〇

 

帝国のとある裏通りでの密談

「フォーサイドのアルシェさんですね」

「あなたは何者」

「私達は都合により詳しくは語れませんが、神様の使いとでも言っておきましょうか」

「その神様の使いが私に何の用」

「簡単な話で御座います。近々危険な任務をお受けになって死亡するのでご忠告をと思いまして」

「意味がわからないし、何で死亡するとわかるの。それに根拠は何かあるの」

「根拠は示せません。ただとある遺跡の調査などがあったら幾らお金を積まれても、行ってはいけません」

「つまりその遺跡に行かなければいいのね」

「作用で御座います。またあなたは早く親と決別しないと皆が不幸になりますゆえ、借金等を私達が返済をして、決別をさせてあげましょうか」

「美味い話すぎる。何が目的なの」

「端的に言えばフォーサイドの生存及び、私達に協力して欲しいのです」

「仮に断ったらどんな事をするの」

「仮定で話しましょう。まずフォーサイドを確保して規定の時間まで我が祖国で軟禁します。その際に姉妹の安全は完全に保証します」

「信じられない」

「信じて貰わなくても結構ですよ。貴方達が事件に巻き込まれない様に軟禁するだけですから。あと決意が決まったら私に【メッセージ】を飛ばして下さい」

「まって」

「時間がないゆえに失礼いたします」

 

〇〇〇〇

 

モモンガの背後から真なる闇が生まれようとしていたが決して気にはしない。

「モモンガ様。このタイミングで宜しかったのでしょうか」

何故ならアルベドが来るのだから。

「ああ。ナイスタイミングだと思うぞ」

「有難う御座います。何故このタイミングなんですか」

 

忘れていた。と思い出したモモンガはいかにも全てを知っている風のオーラを醸し出して、時間を稼いでいた。

「簡単な事だアルベド。お前が来ていたら友好関係を築く筈の人間に何かしらの不手際をする可能性が極僅かに存在した為にだな」

よく纏まっていないセリフを言い切る前にアルベドはモモンガの言葉を奪い、持論を述べた。

「モモンガ様。私は失敗をしないように慎重に動く事が出来ます。確かに人間は嫌いですけど演技位はちゃんと出来る筈です」

 

モモンガはこの場面を乗り切れる切り札を思いついたのでアルベドに問いかけた。

「アルベドはカルマ値が低いという懸念材料があった為にこの様な事に至ったのだ。決して無能だからではない」

 

モモンガはそう発言すると何か言われる前に、ナザリックに戻るのであった。

取り残されたアルベドを思い出して迎えに来たのは、二人だけの秘密だったりする。

 


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