上智大学は、全職員約600人が使う仮想デスクトップ環境を構築した。2019年8月から稼働している。学外からも利用可能で、場所を選ばないテレワークを実現した。システムを構築したネットワンシステムズが2019年12月11日に発表した。
上智大学は、全職員約600人が使う仮想デスクトップ環境を構築した(図1)。グラフィック資源の消費量が多いWindows 10環境下でOffice 365(Outlook/Teams/OneDrive/SharePointなど)をレスポンスよく利用できることを目指し、システムをサイジングした。さらに、業務アプリケーションやウィルス対策ソフトなども考慮し、追加の詳細設計を実施した。
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システムの構成要素は、以下の通り。サーバー仮想ソフトは「VMware vSphere」、仮想デスクトップソフトは「VMware Horizon」を採用した。仮想デスクトップのイメージを格納するストレージには、NVMe接続SSDを搭載したオールフラッシュストレージ「Pure Storage FlashArray//X」を採用した。
システム運用面では、サーバーやストレージ、ネットワークなどのリソースを、ネットワンシステムズが遠隔地から常時監視している。リソース消費状況の変化も継続して監視しており、各リソースの枯渇時期や、職員増加時に仮想デスクトップを何台追加する余裕があるかなどを簡単に算出できるようにしている。
上智大学が仮想デスクトップ環境を構築した背景には、職員の出張が増えたことや、2018年から在宅勤務を開始したことなどにより、学外からテレワークで業務を進める必要性が高まっているという状況がある。また、以前導入していた仮想デスクトップは職員数の増加でレスポンスが低下しており、改善が急務だった。