この予測は、多くの日本人が認めたくないものだろう。
日本では、韓国の問題点がよく報道される。確かに問題が多い。
とくに文在寅政権の対日政策は、基本的に誤っていると考えざるを得ない。
しかし、それとは別に、韓国の経済が成長していることも事実なのである。これは率直に認めなければならない。
例えば、韓国では次世代通信である5Gの商用サービスがすでに開始されているし、それに対応したスマートフォンでも、サムスン電子やLG電子の製品が大きなシェアを占めている。
大学のランキングでも、後述のように韓国は力を蓄えつつある。
国際機関のトップに就く韓国出身者も増えている。
1人当たりGDPで日本との差を縮めつつあるのは、韓国だけではない。
中国の1人当たりGDPは、00年には日本の3%でしかなかった。しかし、20年には、すでに日本の27%になっている。IMFの予測だと、22年に日本の3分の1程度になる。
前述のOECDの推計によると、中国の1人当たりGDPは、40年には3万3421ドルとなって、その時点の日本の61.5%になる。60年には4万9360ドルとなって、日本の63.9%になるのだ。
日本はアジアで最初に工業化した国であり、1980年代には世界経済における地位が著しく向上した。その状況がいまでも続いていると考えている人が、日本には多い。
しかし、現実の世界は、すでに大きく変わってしまっているのだ。
韓国、台湾、シンガポール、香港は、70年代以降急速な工業化と高い経済成長率を達成した諸国・地域で、かつてはNIES(新興工業経済地域)と呼ばれた。それらの国や地域が、日本に追いつき、追い抜いていく時代になったのだ。