2019-12-12

年取って色々楽になった

 38歳のオッサンになって、生きることが楽になった。禿げてきても「まあボチボチ40だしね、仕方ないか」とそれほど悲しくなかった。息切れも性欲の減退も揚げ物があまり食べられなくなったことも全く同じように、年相応の衰えだと納得できた。これはとても楽でいいなと思う。

 今までは「もう20過ぎたのにアレも出来ないコレも出来ない」みたいな苦しみ方をしたり「まだ30なのに衰えが始まった気がする」と怯えたり、そんなことが多かった。でもこう、40が迫ってくると自分が何に関しても大した才能を持たず平均的な労働力しかないことや肉体的な衰えを、自然な変化として受け入れることが出来るようになった。

 僕は何者にもなれなかった。もっと言えば何者かになろうと必死で足掻くことをダサいことだと勘違いして避け続けた結果、凡庸中年男性になった。でもまあ生きていける程度に給料はもらえて、健診でも特に問題はなくて、たまには連休を取って温泉なんかに行くくらいの贅沢で十分に満足できて、悪かない。

 でもやっぱり「ちゃん必死に夢を追って挫折して」みたいなのをやってきた人が眩しく見える。僕はこの歳までちゃん挫折することを避けて生きてきて、だからこそヘラヘラ出来てるし、健康も失わなかった。その代わりきっと、どんな人から見ても全然眩しくない。

 何かをちゃんと頑張った方が良かったのかもなとも思うし、いやあやっぱ僕にはこんな感じがお似合いだとも思う。どっちなんだろうね。

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