厚生労働省は10日、75歳以上の後期高齢者が医療機関で支払う自己負担割合を1割から2割に引き上げた場合に負担がどう変わるか試算を明らかにした。高血圧症で定期的に通院する患者は年2.9万円から5.7万円に倍増する。通院で済む症状なら窓口負担は倍増する。膝の痛みなど関節症なら年3.2万円が6.4万円になる。
1カ月ごとの自己負担に上限を設ける「高額療養費」と呼ばれる制度があるため、がんや骨折などで入院した場合の負担額は変わらない。骨折で入院した場合は11.5万円で変わらず、がんで入院した場合も5.8万円で変わらない。厚労省が「機械的な粗い計算結果」として自民党の人生100年時代戦略本部に示した。