きょうは当日券が発売されるというので、
いそいそとサントリーホールへ!
NHK交響楽団の12月Bプログラㇺに行ってまいりました!
中を撮ってしまってごめんなさい!きょうはなんと前から2列目というよいお席を取れました。
迫力満点で、聴きごたえがありました!
きょうのマエストロは、N響定期公演初登場の、パブロ・エラス・カサドさん。スペインが生んだスター指揮者です。
最初のリムスキー・コルサコフ作曲「スペイン奇想曲」の”朝の歌”の第一声からして、力感みなぎる、エネルギッシュな指揮で、私はわんわんと泣いてしまいました。人生の絶望を体感した身にとって、この曲のなんと明るいこと!なんと力強いこと!たくましく生きるラテンの血と、コルサコフが体感したロシアとのギャップ、ラテンへの憧れと希望を感じさせる大傑作な一曲となりました。もちろん、すべて今回のプログラムの曲は初めて聴くものばかりですが、こんなに人生賛歌を歌い上げる曲はないというくらい、カサドさんの選曲は勇気づけられるものでした!
次の曲はさらに驚異的な才能をもつ弱冠20歳のロシアの俊英、ダニエル・ハリトーノフの登場で、場内は大きくどよめきました。リストのピアノ協奏曲第1番変ホ長調、難曲中の難曲を、軽やかに、あるいはダイナミックにあらん限りの力を尽くしての力演に大興奮の夜となりました。
ここで休憩となったのですが、隣の席に座られた方々が、なんとスペインからのお客様!
私はてっきり、カサドさんのご友人かと思ったのですが、「いやいや、まさかまさか。でも、東京でカサドの演奏が聴けるとは思わなかったよ!彼はスペインの英雄だよ(^_-)-☆」と、ゴキゲンで話してくれました。こういう意外な、ちいさな国際交流ができるのも、クラシックのだいご味ですね(^^)/ 音楽という共通項で、また新たな友情を築くことができ、ますます感涙・・・。
メイン・プログラムは、チャイコフスキーの交響曲第1番「冬の日の幻想」です。ここではカサドさん渾身の指揮にただただ感激!繊細につづる第1楽章から始まり、嵐のような第4楽章まで、一気にN響の総力を挙げた、魂の雄たけびのような演奏に、私は呆然としてしまい、気が付けば、ほかの聴衆のみなさんと一緒に「ブラボー!」と快哉を挙げていました。スペインからのお客様も、はじめは戸惑っていましたが、一緒になって「ブラボー!」というと、すばらしい笑顔が帰ってきて、「あなたもカサドのファンになった?すばらしい人よ!」と握手を求められ、うれしくなりました。
N響定期は明日で本年最後の演奏になりますが、ぜひ、たくさんの方に、この感動を味わっていただきたいですね!
第九もそろそろチェックしなくちゃ、と思いつつ、会場を後にしようとしたら、理事長の根本さんにお目にかかることができ、簡単ながらきょうの感想をお伝えすると、笑顔でくしゃくしゃな、根本さんの温厚なお顔になり、ますますハッピーになりました。
クラシックコンサートでこんなに泣いてしまったのは、久しぶりです。
涙を流すって、こんなにすがすがしい気持ちになれるのですね!
勇気をたくさんいただけて、N響とカサドさん(間違いなく日本でもスターになれるでしょう!ステージマナーも大変すばらしく、気遣いがこまやかな方とお見受けしました)、スタッフのみなさまに、感謝を申し上げます!