ボクシングのトリプル世界戦(23日、横浜アリーナ)でIBF世界フライ級王者モルティ・ムザラネ(37)=南アフリカ=に挑戦する元3階級王者で同級14位の八重樫東(36)=大橋=が横浜市内のジムでミット打ち、サンドバッグ打ちなど約1時間半の公開練習を行った。
八重樫にとっては2017年5月にメリンド(フィリピン)に1回、TKO負けを喫して以来の世界戦。無残なKO負けを喫した夜に大橋秀行会長から引退勧告を受けたにもかかわらず、即現役続行を直訴。ノンタイトル戦を3試合挟んで、2年7カ月ぶりの世界戦に臨む。八重樫は「1度はボクシングを離れようと思ったけど、やりたくなった。八重樫の試合は面白いと思わせるような試合をしたい。会長が試合を組んでくれる限り、続けたい」とキッパリ。大橋会長が「辞めろと言ったら辞めろよ」と言うと「いやあ、それは分からない」と飽くなき現役へのこだわりを見せた。
1度は引退を勧めた大橋会長だが「もう、やる気がある限り、やらせる。勝ったら、スーパーフライ級に上げて、4階級を狙わせる」と井岡一翔に続く日本人男子2人目の4階級制覇プランをぶち上げた。