小さなものとの出逢い
勝手にフルネームを定めた旧作キャラなどが含まれます。
苦手な人は緊急避難行動をとってください、
それでも、大丈夫な方はゆっくりしていってくださいね、
地面に降りてルーミアが戻ってこようとしていないかを耳を澄ませて確認する。
「よし、この辺には居ないな。」
しばらく、ルーミアが帰ってこないことを確認して
そこらへんにあったちょうどいい大きさの石に腰掛ける。
「ああ、いたいた」
すると、白い部屋で会った女の人がまたまた何処からともなく現れる。
「ごめんなさいね、ちょっと幾つか入れ忘れていたわ。」
彼女は、小首を傾げながら小さな袋を手渡してきた。
そのなかには一週間くらい持ちそうな食料と沢山の水筒。
そして、巻物が一つ入っていた。
非日常の連続で頭が麻痺していたようだけれど、
よくよく考えると袋の中に明らかに袋の大きさを上回る量のものが入っていた。
「この巻物はなんですか?」
ひとまず一番の疑問をぶつける。
すると、
「それは初めの袋にあったどうぐの説明書と地図を合わせた巻物だよ。」
それだけ言って一瞬で女の人は何処かへと行ってしまった。
まだ、僕には聞きたいことが山ほどあると言うのに・・・
袋の事とか。
まずは試しに縦が30センチほどあるこの巻物を開いてみる。
すると・・・・・・
煙を上げて手のひら大くらいの大きさの
焦げ茶色の亀が出てきた。
「ふう、やっと出られたわい。
お主が玉兎じゃな?
わしは亀妖怪の
よろしく頼むのう。」
――いきなり出てきてなにいってんだこの亀。
こちらがそう思っているのも気付かずに、
元気なおじさん風の声は続くので聞き返してみた。
「なんで、亀がこんなところにはいってるんですか?」
「ワシが聞きたいわい全く。
あいつワシをこんなところにねじ込みおって・・・」
あいつ、とやらにかなり恨みがあるのか。
とんでもない顔に成っている。
――亀に表情筋ってあったっけ・・・?
「まあよい、ワシはお前のなびげーと役とか言うものじゃ。
だから聞きたいことはワシに聞くとよい。
ここに書いてあることは全て覚えておる。」
「なら、一応聞きますがここはどこなんですか?」
「薄々気付いとるじゃろうが此処は幻想の楽園、幻想郷じゃよ。」
その言葉に
が、ルーミアが出た時点で薄々そうじゃないとつじつまがあわない。
とも思っていたのでやっぱりかーと納得出来た。
「それなら、博霊神社への道を教えて下さい。」
ここが幻想郷であるならまずは、其処にいかなければ
方針は決まらないだろう。
こうして、僕はちっこい亀を肩に乗せて博霊神社へととことこ歩いていくのだった・・・・・・