「会社を変革して革新的なビジネスを生み出そうとするなら、どうすれば『カスタマーエクスペリエンス(顧客体験)』を再発明できるかを考えるべきだ」
米アマゾン・ドット・コムでクラウド事業を担当する関連会社アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)。米ラスベガスで12月初旬に開いた開発者会議でAWSのアンディ・ジャシーCEO(最高経営責任者)は、基調講演の中で何度も「カスタマーエクスペリエンス」という言葉を繰り返した。
アマゾンの傘下にあるためAWS自体が大きな注目を集めることはそれほどないが、AWSは「超・急成長企業」だ。18年の年間売上高は256億ドル(約2兆8000億円)で、営業利益は73億ドル。売上高営業利益率は3割に迫り、収益面ではアマゾン全体の屋台骨を支える。
なぜこれほどスピーディーに成長できたのか。開発者会議を取材する中で見えてきたのが、アマゾンのジェフ・ベゾスCEOが構築してきた「成長の方程式」だ。これをAWSも徹底して実践している。
全ては「顧客」から始まる
成長の方程式の原動力に位置づけられているのが、「カスタマー(顧客)」の存在だ。前述したジャシーCEOの講演では、約2時間半で実に100回以上、カスタマーという言葉が登場した。単純計算で90秒に1回は口にしていたことになる。
アマゾンウェブサービスジャパンで技術部門を担当する瀧澤与一氏にその理由を聞くと、そもそもアマゾンは「地球上で最もお客様を大切にする企業であること」をミッションに掲げているからだという。だが、そんな会社はごまんとある。アマゾンと、成長したくてもできない会社の差はどこにあるのか。
コメント2件
Andy 1st
中身は読んでませんが、Amazonの成長は必ずしもカスタマーに役立ってはいない。例えば、ちまたの書店の減少に拍車をかけ、実物を手に取って見てから書籍を買う機会を減少させた。また、一部の悪徳業者なのだと思うが、残りわずかと釣っておきながら、配
送を延期し、1年以上待たせた挙句の果て、より高価で同じものを紹介したり、代替品を売りつけたりするものが現れた。...続きを読む過去の「みはからい」のようなサービス、つまり、希望する書籍、やその種類を何点か顧客が指定するとそこへ送付し、しばらくの後、たとえば2,3週間以内に返送しなかったものにだけ、代金を支払う仕組みだ。
一般の文庫や漫画にはそぐわないが、専門書には必要な仕組みだと思う。従来の書店や書籍取次をつぶしたのだから、そのサービスを補う仕組みを提供することになる。
ワタリガラス
カウンセラー
AWSのプレゼンを聞くと必ずこの話になります。
確かにAWSは便利です。
Andy 1stさんの投稿でAmazonの悪徳業者の話が出ていますが、楽天などでも同じような業者はいます。そういう時は遠慮なくクレームを入れてそのような業者を排除すべ
きでしょう。
...続きを読む中小の小売業者は在庫のリスクを考慮すると、Amazonにはかなわないでしょう。小売業者は商品提案力をつけないとAmazonには勝てないと思います。(最も、これはAmazon出現以前から言われていることですが。)
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