巨人から米大リーグへのポスティング移籍を目指す山口俊投手(32)が9日、都内で開かれた最優秀バッテリー賞の授賞式に出席。選考委員を務めた張本勲さん(79)から洗礼を浴びながらも来季の糧にすることを誓った。
球界の御意見番らしい激辛エールだった。山口が米移籍を目指していることを聞かれると張本さんは第一声で「頑張ってもらいたい」。穏便にいくかと思われたが、そんなわけがない。すかさず「いったってせいぜい10勝までですよ」とピシャリ。山口は「張本さんに10勝と言ってもらえると思っていなかった」と軽快に返すも張本さんはすぐに「5勝、5勝」と下方修正した。
張本ワールドに翻弄(ほんろう)された形となったが、山口は「来年『喝』と言われないように頑張ります。厳しい言葉をかけてもらった方が、僕のことを知っていただけているんだと思えるので」と前向きに語った。 日本時間の10日からはウインターミーティングが始まる。「僕がどうあがこうと何もできないので。最終的な結果を待つだけです。どこのチームに行ったとしても結果を残すために準備するだけです」と山口。偉大な先人からの叱咤激励を受け、3冠右腕が海を渡る時を待つ。