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【芸能・社会】

新幹線殺傷、無期懲役求刑 検察「反省はみじんもない」 横浜地裁支部

2019年12月9日 13時0分

小島一朗被告

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 東海道新幹線で昨年6月、乗客の男女3人が殺傷された事件で、殺人や殺人未遂の罪に問われた小島一朗被告(23)の裁判員裁判の論告求刑公判が9日、横浜地裁小田原支部(佐脇有紀裁判長)であり、検察側は「一生刑務所に入りたいという身勝手な動機による凶悪な無差別殺人だ」として無期懲役を求刑した。判決は18日に言い渡される。

 検察側は論告で「走行中の新幹線内での事件で、誰もが被害者になり得た悪質な犯行態様だ」と指摘。凶行を止めに入った男性に馬乗りになり78カ所の傷を負わせ殺害しており、「極めて強固な殺意に基づく残虐な犯行で、反省の態度はみじんもない」と非難した。

 死刑求刑も検討したが、パーソナリティー障害が動機に影響したことなどから無期懲役が適当と主張した。

 これまでの公判で小島被告は起訴内容を認め、弁護側も事実関係について争わなかった。被告は「3人殺せば死刑になるので、2人までにしておこうと思った」などと説明。無期懲役判決を受けて一生刑務所で生活したいと発言し、被害者やその家族への謝罪の気持ちは「一切ない」と述べていた。

 論告に先立ち、重傷を負った女性1人が意見陳述。「男性の家族に申し訳なく、私が生きていて良かったと心からは思えない」と涙声で話し、「事件後は1人で外出できず、新幹線は二度と乗れない乗り物になり、大好きな旅行にも行けなくなった。心は一度死んだ」と述べた。

 起訴状によると、昨年6月9日午後9時45分ごろ、新横浜―小田原間を走行中の東京発新大阪行きのぞみ265号(16両編成)の12号車で、20代の女性2人をなたで襲って重傷を負わせ、止めに入った兵庫県尼崎市の会社員梅田耕太郎さん=当時(38)=の首や太ももをなたとナイフで切り付け殺害したとしている。

 

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