やる気がない人ほど「まず手を動かすべき」理由

どれだけ退屈でも集中力は後からついてくる

どうしてもやる気が起きない場合、再びやる気を起こさせるための重要なこととは?(写真:shimi/PIXTA)  
やる気がなかなか出ない人ほど、まず手を動かしたほうがいい理由とは? 脳科学者の中野信子さんが解説します。

前回は集中状態に入りやすい環境をつくる方法をお伝えしてきました。でも、いざ集中状態に入れたとしても、その集中はいつかは切れるもの。そしてひとたび集中が切れると、再び集中状態に戻るのがとても難しかったりします。

例えば、仕事の資料づくりに没頭し、キリのいいところまで終わったので、いったん休憩することに。ところが、お茶を飲んだり人と話したりSNSをチェックしているうちに、作業に戻るのがだんだんおっくうになってくる。

そろそろ作業を再開しなくちゃ。でも今日は結構頑張ったから、もうちょっと休んでもいいか。そんなせめぎ合いを何ターンか繰り返したすえに、なんとか同じ作業を再開したときは、休憩に入ってから相当な時間が経過していた。しかも、いざ再開したものの、どうにもやる気が乗ってこない……。

「キリの悪いところ」でやめるメリット

これと似たような経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。キリのいいところで作業をやめたら、せっかくの集中もそこでプツンと切れてしまう。これを解消するには、いったいどうすればいいでしょうか。

答えは、「作業をやめるときは、あえて“キリの悪いところで”やめる」ことです。いったいどういうことなのか、ご説明しましょう。

もう1度想像してみてください。あなたは大切な仕事の企画書をつくっているとします。複雑でボリュームも多いので、集中して作業をしているにもかかわらずなかなか終わりません。そこであなたはいったん休憩することにする。しかも、1枚目の終わりや項目の終わりといったキリのいいところではなく、思い切って“文章の途中”でやめてしまう。

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  • ham7fea2850a161
    なるほどと思って読んだ。研究開発の仕事であったのでキリが良いことなど一度もなかった。だからいつも「ながら族」であった。このコメントも安倍首相の記者会見テレビを見ながらのコメントである。
    up3
    down0
    2019/12/9 18:37
  • no name38d9740415a5
    >意外とスリープ状態のときにいいアイデアや答えが出てきたりするものです。

    散歩や帰宅途中にヒラメクことがあった経験者が、知人に多い。
    up2
    down0
    2019/12/10 00:47
  • といざヤす9fb97ee2a27b
    統計の集計など、個人でもできるデスクワークでは、キリの悪いところでわざと仕事を打ち切ることは、よくやっています。

    それは「記憶の思い起こし」につながりやすいからです。
    キリのいいところで仕事を終わらせると、開放感で精神がすっきりするので、時間をおいて続きをやろうとしても前回の記憶が消え、エンジンがかかるまで時間がかかることが多々あるからです。

    人それぞれでしょうが、キリの悪いところで終わらせるメリットはあると感じています。
    up2
    down0
    2019/12/9 21:22
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