★国会会期末、野党は内閣不信任案提出でぐらつき、提出できずに閉会した。「桜を見る会」で野党はまとまりを見せ、120人からの体制で追及したものの立憲民主党、国民民主党は統一会派以上の関係には戻れず、敵対心ばかりが表面化した。立憲民主党代表・枝野幸男は希望の党の時の怨念が忘れられず強気に出るし、国民民主党代表・玉木雄一郎は連合に引きずられ、自民党に引きずられ党内をまとめられない。

★いずれの党も今の党代表以上の人材がおらず、かといって今がベストとは誰も思えず、党の特段の脱皮の可能性はない。それでは不信任を出して解散されては自身の立場が危ういと保身に走ったと国民に思われても仕方があるまい。また野党のベテラン、共産党も生産性のないこの時期の不信任案提出に難色を示し、結果野党は腰砕けに閉会したといえる。その意味では野党共闘は砂上の楼閣といえる。いざ選挙になれば政策協定など関係なく裏での選挙協力は積極的だが、実態は民主党以来の我慢ができない政党の秩序のない議員たちのわがままに翻弄(ほんろう)されるだけだ。このいざという時に自民党との差を生む。

★共産党の言うように、今は国民に信を問う時期ではない。まだ「桜を見る会」とそこから派生したジャパンライフルートや“私人”ながら公人の振る舞いをし続ける安倍昭恵ルート、反社ルートなど「桜」はなかなか散らない。ただ、ここで少しでも自民党を困らせ議席を少しでも増やして、首相・安倍晋三では自民党は戦えないと思わせる仕掛けは必要だったのではないか。当初、今国会は関西電力金品受領事件が主たるテーマと思われたが、季節外れの桜前線に見舞われた。政権の乱暴な振る舞いが「桜を見る会」の中に多く露呈した。逃げ回るばかりの政権は情けないが、自己都合を優先する野党はもっと情けない。(K)※敬称略