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コラムに入る前にひとこと。
「採集魚の長期飼育を目指して」を連載してから複数の方々より、DMにて応援メッセージを頂いておりますが、続編も記載して参りますのでお付き合いの程、宜しくお願い致します。
尚、ベテランの友人からも「うちださんの記事は、表現方法が一寸きつい面もあるので、飼育が上手でない経験者からは不満を感じる面もあると思うけれど、この記事を見て今まで疑問に思っていたことが解決できたことが多い。」と言われ、表現方法にキツイ面もあろうかと思いますが、ご了承をお願い致します。


③正しい餌付方法(餌付け時における混泳メンバー)~後編

チョウチョウウオ系の中でも数多く採集ができるものの、餌付けや飼育が難しいと言われているナミチョウとチョウハンについて記します。
この2種類のチョウは一般的に餌付けが難しいと言われていますが、その理由については他のトゲ・フウライ・アケボノなどと比べると、食の固定化が早いことに対応出来ていないことが原因のようです。
後者3種は特に餌付け行為を行わなくても、柔らかく細かいフレーク状の餌を与えていれば、早ければ翌日から食べ始めるものの、ナミチョウとチョウハンは都合良く同じようには簡単に餌を食べてくれません。
この2種は基本的に匂いの強い冷凍したアサリから餌付を開始しますが、アサリを突き始めるとチョウは貝殻に付着しているものは餌という認識になります。アサリを突き始めた後は、アサリと人工餌の配合を徐々に変え、最終的には人工餌だけに移行する餌付けの方法が確実です。
餌付け方法の詳細は当サイト「飼育雑記>餌付け作業」http://www.h6.dion.ne.jp/~umiumi/shiiku/eduke.html をご覧下さい。
アサリを突き始めてからアサリを与える期間が長くなってしまうと、「アサリだけを餌」(食の固定化)と思い込み、いくら人工飼料の配合餌を与えてもアサリだけを選んで人工餌は吐き出してしまう様になります。
良くこの2種の餌付けに失敗するケースは、アサリを与える期間が長くなり、食(餌)がアサリに固定化されてしまったものの、人工餌の配合率を強制的に変えてしまったことによって、人工餌を食べることなく徐々に痩せ細ってしまう場合が多いようです。
これを回避する為には、アサリを突き始めたら食が固定化されない2日間隔で人工餌の配合率を高くした餌に移行していくと、貝殻についている物は餌という認識のまま、自然に粒餌だけを食べるようになります。
この方法であれば、チョウ5種(ナミ・トゲ・フウライ・チョウハン・アケボノ)を同時に餌付けをおこなうことが可能ですが、個体毎で餌付けの進捗度に差が生じることがしばしばありますので、その様な時は進捗段階に合わせて区分けしていく必要があります。
また、アサリだけを選んで人工餌を突かない状態になってしまった場合には、無理に餌付けの進捗段階を先に進めず、じっくり長期飼育する方を優先していきましょう。そのうち成長と共にある切欠を基に人工餌を食べるようになることが多くあります。当方でもチョウハンの餌付けに失敗(フレーク餌は食べるが、粒餌は食べない)したものの、1年掛けて粒餌に移行させた例もありますので、先を急がずに好む餌を与えることも大切です。


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