注文住宅で新築する際には、和室を作ることも検討してみてはいかがでしょうか?
昨今は和室のない家を建てる人も増えていますが、和室があることで得られるメリットもあります。
洋室ではできない使い方ができるのも和室ならではの魅力ですから、今一度和室というものを見直してみましょう。
今まで見逃していた使い勝手のよい部分が見えてくるかもしれません。
ここでは注文住宅を新築する際になぜ和室を作っておくとよいのか、和室の役割について解説します。
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和室の設置はどれくらい深く考えるべき?検討する価値は?
まずは、家を新築する際、和室を作るかどうかをしっかり検討したほうがよいと思っている人がどれくらいいるか、アンケートを取って調べてみました。
【質問】
新築の住宅を建てる際、和室を設置するかは十分に検討すべきだと思いますか?
【回答数】
思う:112
思わない:38
調査地域:全国
調査対象:20歳以上の男女
調査期間:2017年03月31日~2017年04月06日
有効回答数:150サンプル
和室を検討すべきと考える人が4人に3人も
今回のアンケートでは、4人中3人が新築の際には和室を検討すべきだと思うと答えています。
和室を検討すべきだと思うと答えた人のコメントは次の通りです。
・自分に合った生活スタイルや、現在だけではなく将来や老後も見据えて和室の要否を検討するべきと思います。(50代/会社員/男性)
・無くすのは簡単だが、実際に生活してみると有った方が断然便利。
昔みたいな畳じゃなく琉球畳に似た商品があるし、和室と洋室の折衷みたいな部屋も作れる。(40代/専業主婦・主夫/女性)
・和室は魅力的だが、定期的な畳の張替えなどのコスト面を考慮する必要があるため。(30代/パート・アルバイト/女性)
検討すべきだと思うと答えた人のコメントを見ると、和室は必要だという意見が目立ちました。
和室は便利だけどメンテナンスにはコストがかかるため、どのような形にするかはよく考える必要があるという意見の人が多いようです。
一方、検討すべきとは思わないと答えた人のコメントは次の通りです。
・メリットがないので、必要ないと思っている(30代/契約・派遣社員/男性)
・必ず、和室を作りますよ。(40代/自営業(個人事業主)/男性)
・和室を設置することを検討する必要もないほど必須だと思うから。(40代/専業主婦・主夫/女性)
検討すべきとは思わないと答えた人のコメントを見てみると、意外なことに、半数以上が「和室は最初から作るつもりだから検討する必要がない」という意見でした。
純粋に和室の必要性を感じていないという人はごく少数のようです。
今回のアンケートの結果から、昨今和室のない家が増えている理由が、和室を好まない人が増えているからではないように感じられました。
もしかしたら、メンテナンスの手間やコストがかかる点を気にして和室を作りたがらない家が増えているのかもしれません。
それなら、和室を設置することのメリットや魅力がわかれば、メンテナンスの手間があっても和室を作る人が増えるのではないかと推察できます。
では、和室が新築の家に本当に必要なのかを見ていきましょう。
新築の住宅に!和室は必要なものなの?
注文住宅を新築するなら和室は作っておいたほうが後悔せずに済みます。
なぜなら、和室はいろいろな使い方ができるからです。和室は洋室と異なる使い方ができるため、用途が広い点を活かすのがポイントです。
最初から誰かの部屋として用意するのでなければ、さまざまな用途で使える部屋として確保しておいてもよいでしょう。洋室なら1部屋は特定の用途の1部屋としてしか使えませんが、和室なら何部屋分もの役割をさせることが可能です。
多くの家庭では、和室をいざというときの来客用にしています。それは、座卓と座布団を置けば居間や応接室の役割をし、布団を敷けば寝室にもなるというフレキシブルな面を上手に利用しているからです。
和室を必要としているのは、和室が当たり前だった時代を過ごしてきた年配の人だけではありません。若い世代の家庭でも需要があります。若い世代の場合は、小さな子どもが過ごす場所として和室を上手に活用するのがおすすめです。
畳の上であれば転んでもケガをしにくく、物を落としても床が傷つきにくいのが魅力です。押入れはおもちゃの良い収納場所になりますし、遊び疲れて眠ってしまったときも昼寝をさせやすいのが和室の魅力です。
もちろん、新築の際には、和室をどのように使いたいかをあらかじめ考えておけば、必要に応じて用途に合った位置に設置することも可能です。
普段から和室を家族のだんらんの場として使いたいというのであれば、LDKに連続した形で設置することになるでしょうし、来客用や将来的に親と同居するときのためにというのであれば、リビングとは離れた独立した場所に和室を設置することになるでしょう。
1部屋を和室にしておけば、押し入れや天袋を設置する形で無理なく収納を増やすことができます。
新築で和室を作っておくことは、何通りにも使える用途の広い部屋と大きな収納スペースを用意することに繋がるのです。
詳しくは、新築の住宅を建てる際の悩み!和室は必要なものなの?をご参照ください。
小上がりの和室の役割!設置する利点と注意点
小上がりの和室はリビングの一角、またはリビングと連続した位置に一段高く設置されているのが特徴です。適度な段差を設けることで、リビングの空間が立体的に見えるようになります。
客間として和室は欲しいけれど、普段は使わない部屋を用意する余裕はないという場合でも、小上がりにしておけば使い勝手がよくなります。
例えば、小上がりの段差の部分に腰を掛けることで椅子代わりとして使うこともできます。小上がりの和室にするだけで、独立した和室よりもずっと身近になり、普段使いもしやすくなるわけです。小上がりの角に腰かけたり和室の畳の上に座ったりしても、リビングで椅子やソファーに腰かけている人と目線の高さが合いやすく、別々の部屋で過ごしている感じにはなりにくいのもメリットです。
和室が小上がりになっていることで、家族それぞれの過ごし方が違っても団らんを楽しめるリビングになります。また、1段高い位置に和室を置くことで、リビングからほこりが入りにくく、ゴロンと畳の上に横になっても床の上に直に寝転がっている行儀の悪さを感じさせないのも魅力です。小上がりにすることで気軽に普段の生活の中で和室を利用しやすくなります。
もちろん、和室の位置が1段高くなるため、バリアフリーとは逆行します。掃除ロボットに掃除させるときも全体を一度に掃除するということはできなくなります。小さな子どもがいるときは、つまずいてケガをしないように注意することも必要になるでしょう。
しかし、35センチ前後の高さにしておけば、高齢者も小さな子どもも段差があることを認識しやすくなり、つまずいたときにも手をつきやすくなります。
詳しくは、小上がりの和室はあったほうがいい?メリットとデメリットまとめをご参照ください。
和室の収納も!忘れてはならない検討ポイント
和室は収納スペースとして優れています。和室には押入れや天袋があるため、家の中が洋室ばかりになった際には、貴重な収納スペースのある場所になります。
洋室の収納はクローゼット以外、タンスなどの収納家具に頼ることになります。しかし、収納家具を部屋に置くと、部屋を広く使えなくなるのが難点です。その点、和室の収納は部屋を広く使える和室の収納はとても貴重です。押入れは収納アイテムをうまく組み合わせて使うことで、洋服をハンガーにかけて収納できるようになったり、引出しに入れた衣服を片付けたりしやすくなります。
押入れの奥行きと幅だけでなく、内側の空間を活かす収納をすると、スペースをより有効に利用できるようになります。ただし、押入れの扉の開け方をどのようにするかは前もって考えておいたほうがよいでしょう。扉には引き戸と開き戸があります。
引き戸は横にスペースが必要ですが、手前に多少物があっても中身の出し入れができます。引き戸は横にスペースがないときでも設置できます。しかし、手前に大きく開くため、設置スペースを誤ると全開できなくなる可能性があります。
押入れの中身を引出しケースなどにするなら、開き戸よりも引き戸のほうが使い勝手がよくなります。
詳しくは、和室の収納スペースを考えよう!収納ノウハウ特集をご参照ください。
まとめ
和室は1室をいろいろな用途に使える点が優れています。ですから、注文住宅を新築するなら、和室についても熟考した上で依頼することにしたほうが、後々後悔しにくくなると思われます。
和室は掃除やメンテナンスが面倒という声もありますが、実際使ってみると、デメリットがあったとしても便利さがわかるはずです。和室は1つでも用意しておくと重宝しますから、どんな場面で使えるかを考えたうえで、設置するほうで検討してみてはいかがでしょうか。
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