トヨタ「エスティマ」が生産終了を迫られた理由

一世を風靡したミニバンの「苦悩と末路」

2019年10月で生産を終了したトヨタの3代目「エスティマ」(写真:トヨタ自動車)

トヨタのミニバンである「エスティマ」が、次の開発をされることなく年内には販売を終えることになりそうだ。エスティマの初代は、1990年に誕生している。まさにバブル経済期に登場した1台で、好景気の波に乗って生まれたモデルだった。

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しかし、同時期に登場した「セルシオ」(現・レクサスLS)は、レクサスブランドの旗艦としていまも健在であり、マツダ「ロードスター」(当時はユーノス ロードスター)も4世代目へ継承され続けている。日産の「GT-R」(当時はスカイラインGT-R)も、一時の空白を挟み生産されているし、ホンダ「NSX」も同様だ。

2018年の販売台数ランキングは47位

バブル経済期に生まれたクルマは、有り余る資金力にあかせて作られたのではないかと思われるかもしれない。もちろん、開発資金は潤沢であっただろうが、ただ漫然と新車投入が行われたわけではなく、日本の各自動車メーカーが積み上げてきた自動車開発の知見の総力を挙げ、理想を掲げ、構想を練り、生み出されている。したがって、それらのクルマに対する消費者の敬意が存続を促してきたといえるだろう。

1990年に登場した初代「エスティマ」(写真:トヨタ自動車)

自動車販売協会連合会(自販連)の乗用車ブランド通称名別販売台数ランキングによれば、エスティマは2018年の1~12月で9062台を販売し、47位に付けている。現行モデルは、2006年にフルモデルチェンジをした3代目で、すでに新車から13年を経ている。それでも50位以内に残っている点でひどく売れ行き不振とは言えず、「底堅い」と評価できるのではないか。

そうした中、ミニバンブームがやや下火になっているとはいえ、トヨタでは「アルファード/ヴェルファイア」や「ノア/ヴォクシー/エスクァイア」は好調な販売を続けており、エスティマが生産を追えるほど惨敗を喫しているのか、気になるところだ。

2019年に入ってからも、一時的に50位を割ることはあったが、昨年の平均月販台数である755台を上回る970台(6月)、851台(7月)といった月もある。

それでも、エスティマを止めなければならない理由はどこにあるのだろうか。

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  • 凡人a41644953852
    エスティマが廃止される肝心の理由が全くされていない
    ・強化される前面衝突安全基準を現行車が満たしていないために継続販売が不可能な事
    ・トヨタは全車種全ディーラー併売する事によって専売車を準備する必要が無くなった事
    この2つの理由から現行エスティマを廃止して「アルファード/ヴェルファイア」や「ノア/ヴォクシー/エスクァイア」で代替される事になった
    この記事は肝心な部分が抜け落ち、見当違いの理由を廃止理由にする的外れの記事である
    up94
    down3
    2019/12/9 10:27
  • yahood990d4ee623a0fbd7
    エスティマは最初のモデルチェンジでミッドシップを捨てたときに既に終わっていました。文中の言葉を借りると「理想」を捨てたわけですね。以降は数ある「走る四畳半(徳大寺氏の評論)」の一角に成り下がりました。

    初代は確かに、国産車の歴史に残るであろう意欲的なクルマでした。デザインもよかったです。合掌。
    up52
    down8
    2019/12/9 07:35
  • chuji69c6904d8d4d
    悪貨は良貨を駆逐する、と言うが、オデッセイの登場で、コスト高の初代のミッドシップ方式を止めざるを得なかったのが響いたと思う。初代は確かに天才タマゴと称するに値する車だった。
    FFのシャシーをベースにセダンやミニバンを作る手法は、確かにコストダウンになるが、性能的には落ちてしまう。この悪影響は2代目のエルグランドにも見られる。初代の素晴らしいFRと四駆が失われてしまった。
    up29
    down6
    2019/12/9 09:16
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