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文在寅vs韓国検察、暴露された「2つのスキャンダル」は致命傷になる

取り調べ中にすでに自殺者も…
武藤 正敏 プロフィール

韓国の流行語「ネロナムブル」

今回の選挙介入と監察中断、権力型融資疑惑は民主主義国家の根幹にかかわる問題である。

これらは、いずれも曺国が青瓦台民情首席秘書官として絡んだものであり、青瓦台が直接、組織ぐるみで不正にかわっているとしたら、本来政権の存亡にかかわる事態となるはずである。

しかも国民の多くが反発する、前法務部長官一家のスキャンダルと重なり、文在寅政権の道徳性に致命傷を与える大スキャンダルに発展する可能性も排除できない。

 

しかし、文在寅政権のスキャンダルに対するこれまでの反応は、常に言い逃れと強い反発である。今回も、青瓦台と与党の要人は強引な捜査を批判して、「検察改革」を訴え、検察に対する特別監察を行うことで責任を検察に転嫁することを画策している。

事件発覚後行われた11月27日の文大統領主宰首席・補佐官会議でも、この問題に関する懸念や徹底究明を求める発言は大統領はじめ誰からも出なかったという。 

文在寅政権は、自分たちに正義があると考えている。自分たちは常に正しいことをやっているので、反省も謝罪も必要ないという姿勢としか思えない。文政権の姿勢を示す言葉として、ここ1年ほど「ネロナムブル」という言葉は流行している。

「ネロナムブル」とは「私(ネ)がすれば(ロ)マンス、他人(ナム)がすれば不(8ブル)倫」の略語である。