海水魚メインの水槽における濾過の形状は、適した濾材量が確保されたウエット槽に勝るものはないと考えています。
海水魚の飼育では、給餌や糞など飼育水の汚れが激く、健全な飼育を持続させる為には、大量のバクテリアによる強制濾過が必需です。
スズメダイ・クマノミやヤッコ類の仲間は、多少水質が不完全であっても頻繁には発症する魚種ではありませんが、チョウチョウウオの仲間(特にナミチョウは水質に敏感)は、水質が悪い(生物・物理濾過が不充分)水槽では、亜硝酸・硫化水素などの発生によって明らかに白点病が発症しやすくなります。
画像の濾過槽は、量産品のガラス水槽:W600*D300*H360を加工したものですが、W900*D450*H450=水槽容量:160Lの水槽に対し、LLサイズのサンゴ礫を30kg(36L分)使用しています。
当方では、「飼育雑記>海水魚飼育方法>3.水槽を立ち上げる>(1)濾材を設置」(http://www.h6.dion.ne.jp/~umiumi/shiiku/shiiku.html)にも記している様に水槽容量に対して、20%の濾材を確保するようにしています。
前回掲載したウールボックス(物理濾過)の形状とこの生物濾過槽の併用によって、水質の維持が図れる為、例え白点病が発症してしまっても、日常のメンテナンス(特にウールマットの交換若しくは、水道水による洗浄)を施すだけで投薬治療することなく自然に完治してしまいます。これについては、当方で技術指導したチョウチョウウオをメインに飼育している方々複数の水槽(http://www.h6.dion.ne.jp/~umiumi/shiiku/aquarist.html)でも同じ結果が得られています。
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