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⑤ストレス状況の見極め

ここまで生存率維持を図る為のポイントとして、先ず飼育設備の確立と定期的なメンテナンスの実行が不可欠であり、その次に餌付け時における同居数及び、混泳の対処方法について記してきましたが、複数匹で餌付けをおこなっている場合、飼育開始後数日でメンバー内に優劣が現れていきます。
基本的にはサイズが小さな固体は劣等者になりやすい(勢いのある固体に畏縮する)傾向がありますが、劣等者へと降格した時点で威嚇行為を受けるなど、思うような採餌行為が出来なくなり徐々にストレスが蓄積し、やがて死に至ります。
従って、飼育者は劣等者へと降格した場面を見逃さず、速やかに対処してあげることが生存率維持に直結します。
これについては、日常的な観察行為が重要なのですが、常時水槽の様子を見続ける必要はなく、朝晩一日2回おこなう給餌の際2~3分程度の観察だけで充分に状況を把握することができます。但し、飼育者の的確な目認・判断能力が求められますのでジックリ状態を確認しましょう。
先ずは、アサリなどの餌付け用の餌を与えた際、真っ先に突く固体(優位者)は気にする必要はありませんが、優位者に遠慮して餌の突き方が鈍い固体は劣等者へ降格するサインですので、その様な状態になったら、劣等者の状況確認に着目し、余りにも採餌行為が鈍いようであれば、徐々にストレスが蓄積し体力を維持することが難しくなるので、速やかに単独飼育での給餌に切り替えるようにする必要があります。
生存率が維持できている飼育者は、飼育設備を確立するだけでなく、上記の観察能力及び、またその後における劣等者に対する対応が適切である為、固体毎に適応した飼育になっているのです。


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