イランと米国、相手国の市民をそれぞれ解放 拘束者を交換か
【12月7日 AFP】米国とイランは7日、双方が拘束していた相手国の市民1人をそれぞれ解放した。両国の緊張関係が高まる中、拘束者を交換したとみられる。
米国政府は同国人研究者のシーユエ・ワン(Xiyue Wang)氏が帰国途上にあることを発表。その直前、イラン政府は同国人科学者のマスード・ソレイマーニー(Massoud Soleimani)氏が米国から解放されたことを明らかにした。
モハンマドジャバド・ザリフ(Mohammad Javad Zarif)外相はツイッター(Twitter)に、「マスード・ソレイマーニー氏とシーユエ・ワン氏が間もなく、それぞれの家族と一緒になることをうれしく思う」と投稿。「全ての関係者ら、特にスイス政府に対して厚くお礼申し上げる」とツイートした。スイスはイランにおいて、米国の利益代表部を担っている。
国営イラン通信(IRNA)は、ソレイマーニー氏が「違法な拘束から1年を経て、先ほど解放」され、スイスでイラン当局者に引き渡されたと報じた。
その一方、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は、「イランで3年超も捕らわれの身だったシーユエ・ワンさんが米国に戻るところ」であることを明らかにした。
中国系米国人であるワン氏は、スパイ罪で禁錮10年の刑が言い渡されていた。
米プリンストン大学(Princeton University)で歴史学を研究していたワン氏は2016年8月、イランのカジャール(Qajar)朝について調査していたところに拘束された。(c)AFP