全国で書店25店舗を運営する戸田書店(静岡県、鍋倉修六代表)が豊見城市豊崎の豊見城店を来年1月13日で閉店することが5日、分かった。インターネット通販サイトでの本の取り扱いやスマートフォンなどの電子機器で本が読めるようになり、全国的に書店の売り上げは低迷しており、同社は「経営的に判断した」としている。2009年4月の浦添前田店閉店に続いて2店目となり、県内の事業から撤退することになる。
豊見城店は、豊見城市と県土地開発公社がホテルや商業施設などの誘致を目的に、同市沖合を埋め立てた「豊崎タウン」の目玉施設の一つとして2007年4月に開業。売り場面積約1320平方メートルに約30万冊を収めることができ、当時「県内最大規模の在庫数」をうたっていた。
大型書店が少ない中、沖縄本島全域を商圏に設定。新興住宅地に近い立地から児童書を充実させたほか、沖縄関係書籍約3千冊を取りそろえた。
田中寛行店長は「なじみのお客さまからは南部の文化的な損失という声もいただいている。地域のみなさまにご迷惑をお掛けして申し訳ない」と話した。
営業時間は11日から午前10時から午後9時に変更し、閉店を2時間早める。