クラウドストレージは、PCだけで利用するサービスではない。スマホやタブレットは、登場当初からクラウドストレージを積極的に活用する作りになっており、使い勝手やデータの安全性を高めている。そこで今回は、スマホとクラウドストレージの関係性と、スマホにたまる一方の重要データをどうバックアップしていくかについて考えていく。

スマホやタブレットなどのモバイルデバイスは、さまざまな場面でクラウドストレージを利用している
(撮影:竹内亮介)
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スマホとクラウドストレージは切っても切れない関係

 米マイクロソフト(Microsoft)は、Windows 10にクラウドストレージサービス「OneDrive」を組み込んでいる。同様に米アップル(Apple)はiOSに「iCloud」を、米グーグル(Google)はAndroidに「Googleドライブ」を組み込んでいる。ストレージは似た構成になっているのだ。

 こうした「OSに組み込まれているクラウドストレージ」は、さまざまな役割を担っている。中でも特に重要なのは、ユーザー設定などに関するデータを自動でバックアップすることだ。

 例えばスマホが故障したり新製品が発売されたりして、使用するスマホを変更することになったとする。

 最近は、変更先のスマホに変更前から使っていたアカウントでログインするだけで、使用環境を復活できるようになっている。これが可能なのは、スマホの設定に関する重要な情報を自動で、クラウドストレージにアップしているからである。

 またスマホで写真を撮ったり、スクリーンショットを撮ったりすると、いつの間にかタブレットなどの別のモバイルデバイスでもその写真や画像が見られるようになる。スマホが撮影した写真やスクリーンショットを保存しているフォルダを監視し、新しいファイルが保存されたらそれらを自動でクラウドストレージにアップロードしているからだ。

Googleの「フォト」では、同じアカウントの機器で撮影した画像をまとめて閲覧できる
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