みなさん、こんにちは。すばるです!
本日は久しぶりに書評記事の方を書いていきます。
本日紹介するのは、伊坂幸太郎さんの作品、『マリアビートル』です。
こちらの作品は、以前紹介した『グラスホッパー』と同じ「殺し屋小説」シリーズの一冊です。
グラスホッパーを読んでいない方は、そちらを読んでから読むと、より本作品を楽しめると思います!
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個人的評価
・読みやすさ:☆☆☆☆☆
・興味深さ:☆☆☆☆☆
・オリジナル性:☆☆☆☆☆
・再読したい:☆☆☆☆☆
・知識:☆☆☆☆☆
総合評価:S
※あくまで個人的評価です。
総合評価についてはS~Dまでで評価しています。
内容
〇目次
マリアビートル
ついていないから笑う
幼い息子の仇討ちを企てる、酒びたりの元殺し屋「木村」。優等生面の裏に悪魔のような心を隠し持つ中学生「王子」。闇社会の大物から密命を受けた、腕利きの二人組「蜜柑」と「檸檬」。とにかく運が悪く、気弱な殺し屋「天道中」。疾走する東北新幹線の車内で、狙う者と狙われる者が交錯する―。小説は、ついにここまでやってきた。映画やマンガ、あらゆるジャンルのエンターテインメントを追い抜く、娯楽小説の到達点!
(裏表紙)
東北新幹線の車内で繰り広げられる殺し合い。
誰かが別の誰かを狙い、その別の誰かがまた更に別の誰かを狙う。
狙う者と狙われる者、そして彼らの思惑が交錯するとき、そこに新たなドラマが生まれる。
ドキドキハラハラを超えた最高峰の娯楽小説!
感想
500ページ後半という大変長い作品でしたが、ストーリー展開のテンポの良さ、圧倒的な面白さに引き寄せられ、あっという間に読み終えることができました。
個人的に、伊坂さんの作品は、本作品や『砂漠』、『ゴールデンスランバー』のような長めの作品に好きな作品が多いなと感じます。
さて、本作品ですが、一言で表せば「殺し屋たちの狂想曲」とでも言いましょうか。
新幹線という限りなく密室の中で、何人いるんだ?というくらい大勢の殺し屋たちがひしめき合う。
そこには、それぞれの思惑あり、緊迫感あり、プライドあり。
緊迫感を感じ、ドキドキを楽しみながらも、伊坂さんらしい独特の登場人物のキャラ設定のおかげで、ユーモアも感じ取ることができる本作品。
特に、蜜柑と檸檬の2人は個人的に好きなキャラでしたね。
彼らのやり取り、そして頭脳プレイ(?)には思わずクスっとなること間違いなしです!
「殺し」がテーマとなっている作品でありながら、恐怖や残酷さを感じず、1つの物語として楽しめるのは、良くも悪くも伊坂さんの特徴なのかなと思います。
(個人的には良い点だと思ってます!)
また、伊坂さんの代名詞とも言える伏線回収は、本作品でも顕在でした。
一見何の脈絡もなさそうなやり取り、ただの無駄話に思えるようなお喋り、実はこれらが伏線となっていて、最後に一気に伏線回収!
相変わらずこの爽快感がたまりません(笑)
本作品中の出来事の中に不要なものはない、そう言い切れるくらい緻密に計算された作品となっています。
読む際は、一つ一つの言動と行動に注意することを忘れずに!
クスっと笑えるシーンあり、爽快感あふれる伏線回収あり、大逆転劇ありの本作品。
ユーモアあふれる殺人者たちと一緒に2時間強の旅を楽しんでみませんか?
※冒頭でも話したように、『グラスホッパー』を読んだ後に読むと、より魅力を感じ取れると思います。
最後に、本書をオススメしたい人を紹介して終わろうと思います。
〇本書をオススメしたい人
・伊坂幸太郎さん好きの方
・ミステリー好きの方
・ドキドキハラハラを楽しみたい方
・「殺し屋小説」に興味のある方
このような人はぜひ本書を手に取って読んでみてください。