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『デッドプール2』監督がiPhoneだけで本気出して雪合戦を撮影したら凄かった ─ 「巨大な機材なんて必要ないんです」

https://youtu.be/cM8DcCoZulw

映画監督になりたいなら、今すぐ手元のスマートフォンで始めよう。

『ジョン・ウィック』(2014)で共同監督を務め、『ジョン・ウィック:チャプター2』(2017)では製作総指揮を担当。『アトミック・ブロンド』(2017)で監督デビューを果たしてから『デッドプール2』(2018)『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』(2019)でもメガホンを取った、今最も旬なアクション映画監督のデヴィッド・リーチが、iPhone11 proで迫力ある雪合戦のショートムービー「Snowbrawl」を撮影した。およそスマホで撮ったとは思えない大迫力の映像、まさに「プロの犯行」な1分半をまずはご覧頂きたい。


圧倒的なスピード感や、メリハリあるアクション描写は、まさにデヴィッド・リーチ作品で観られた迫力に溢れている。この作品の撮影舞台裏を切り取ったメイキング映像も、約2分の見やすい尺で公開中だ。当たり前のことではあるが、本当にiPhoneで撮影したのだと関心させられる。

映像の中核となるのは、「兄に雪合戦で立ち向かう若き女性主人公」のストーリー。「攻撃を受け、苦しんでいて、“彼女に勝ち目はあるのか”という場面から始まるんです。そこで、弱者の若いグループが機転を利かして兄を仕留める」、「そして賞品のクマちゃんを勝ち取るんです」と監督は解説する。

全てのクリエイター、またはクリエイターの卵にとって激励となりそうなのが、「素晴らしいストーリーを語るのに、ハリウッド映画で使うような巨大な機材なんて必要ないんです」という言葉だ。「カメラ(iPhone11 pro)の柔軟性、つまり軽さや動かしやすさをクリエイティブに活かしました。こういうのは、大きな映画用カメラだとシミュレートし辛い。今回は、こういったクラシックなカンフー的構成を素早く、簡単に組み立てることが出来ました。」

オープニングシーン、逆光を背に少女が走る映像は4Kの毎秒60フレームで撮影。iPhoneカメラの強みを享受できたとリーチ監督は認める。なお、雪合戦のアクションでは本物のスタントマンが子役らにアクションを稽古して撮影に挑んだという。

この作品が、クリエイターに刺激を与えられたら良いなと思ってます。デバイスを手にとって、僕たちと同じようにクリエイティブになって欲しい。」つまり、機材や環境はあまり関係ないということだ。大切なのは、クリエイティブなアイデアと行動力。創作意欲に、雪玉をガツンとぶつけらるような刺激的な短編映像である。

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Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER編集長。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

実写映画版『メタルギアソリッド』脚本が提出、近く役者と面会へ ─ 「小島的で、超ミリタリー現実主義」

https://twitter.com/VogtRoberts/status/1201987278882557953

PS4ゲーム『DEATH STRANDING(デス・ストランディング)』も大きな話題を呼んでいる世界的ゲームクリエイターの小島秀夫による代表作『メタルギアソリッド』シリーズのハリウッド実写映画化企画から、進捗が聞こえてきた。脚本の原稿が提出され、近く監督と役者の面会が行われる予定だという。

ソリッド・スネーク初の実写映画化を手掛けるのは、『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)のジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督。ゲームなどのポップカルチャーを参照した様々なイースターエッグを仕掛けた製作で一躍ファンの支持を獲得した、若手最注目株のひとりだ。ロバーツ監督は自身のTwitterにて、マーベル・シネマティック・ユニバース最新作『ブラック・ウィドウ』の予告編映像について語りながら、その流れで『メタルギアソリッド』映画版の最新情報を提供している。


ロバーツ監督による一連の投稿は『ブラック・ウィドウ』の特報映像で観られたナターシャの白いコスチュームが、『メタルギアソリッド3 スネークイーター』(2004)に登場するザ・ボスのものに似ているという考察に始まり、『メタルギアソリッド』シリーズで重要なCQC(近接格闘)の取り入れ方など、いくつかのシーンにおける共通点を指摘。マーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギは「100%オスカーに値する」と熱心に支持するロバーツは、『ブラック・ウィドウ』と『メタルギアソリッド』シリーズの比較を(純粋なオタク心によって)展開した流れで、次のようにツイートを続ける。

「どんな映画にも奇跡はある。しっかりした映画なら2倍の奇跡、偉大な映画なら3倍の奇跡で成り立っている。結論、映画作りは厳しいもので、だから映画のことは応援しなくっちゃ。なので、『ブラック・ウィドウ』が素晴らしい映画だと良いな。それから……ザ・ボス万歳!

ロバーツ監督はこのコメントと共に、『メタルギアソリッド3』最終決戦であるザ・ボス戦のGIF映像を添付。そして、こう明かしたのだ。

「最後まで付き合ってくれたあなたに特別に。メタルギアソリッドの映画の進捗が、なかなか報告できていなくて申し訳ない。

新しい脚本原稿を提出したところです。すごく小島チックで、超ミリタリー現実主義です。これ以上は言えない。

そろそろ、ある俳優と会うと思います。

さあ、この映画を作るぞ!

『メタルギアソリッド』実写映画の脚本家としてクレジットされているのは、『ジュラシック・ワールド』(2015)『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018)を執筆したデレク・コノリー。『名探偵ピカチュウ』(2019)にも携わっている人物だ。

『メタルギアソリッド』シリーズは、第一作『メタルギア』が1987年7月13日にリリース。敵の目をかわしながら秘密裏にミッションを遂行する「ステルスゲーム」の先駆者として世界中で人気を博し、映画や軍事小説並の壮大なストーリーもファンの心をとらえた。2019年12月3日に発表された「PlayStation®Awards 2019」では、プレイステーションの誕生25周年を祝して制定された特別な賞「PlayStation® 25周年特別賞」にも授賞タイトルのひとつに選ばれている。

ところでロバーツ監督はこの投稿スレッドの最後に、「もし日本のアニメ製作が、キャプテン・アメリカやウルヴァリンのソックリ企画をやったら、ディズニーやマーベルはどう反応すると思います?」と加えている。一体どういう意味だろう?まぁ、蛇は一匹でいい……。

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER編集長。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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