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 全国屈指のマツタケ産地・長野県豊丘村が、今年は記録的な凶作に見舞われ、ふるさと納税の返礼品1千口の発送をすべて来年に繰り越した。クレーム殺到かと思いきや、苦情はゼロ。「豊丘ファン」を地道に増やしてきた成果とみられ、担当者は「うれしい発見」と喜ぶ。

 村へのふるさと納税は最近、年6億~7億円にのぼり、貴重な財源になっている。マツタケを返礼品にする自治体は他にもあるが、「知る限りでは、募集は30~数十口まで」(村の担当者)。桁違いの生産量を誇る豊丘村では「秋にはマツタケ名人たちが殺気立ち、もういいというほど食べられている」という。

 返礼品の「松茸(まつたけ)セット」は10万円以上の寄付1口に対するもので、マツタケ300~400グラムと、特産品75品から選べる4品が季節ごとに届く。11月と2月に500口ずつ募集するが、当日午前9時の受け付け開始から5分ほどで「完売」するほどの人気だ。村は「ほとんどがリピーターで、約2500人が先を争っている」と明かす。

 ところが、村のマツタケの飯伊森林組合への出荷量は、豊作だった昨年の9トンから今年は350キロに激減。秋の高温と少雨が影響したとみられる。

 発送予定だった人には、マツタ…

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