2019-12-06

嫌になったら工場にでも勤めればよい

ひょんなことで新卒で入った会社を辞め、工場作業員になった。

工場高卒あがりばかりで、こういっちゃアレだが、自分学歴からするとかなり格下の会社に入ったと思う。

人事的には数年現場経験させて管理職ってプランだったんだと思う。

ネジしめたり掃除したりする単調な日々のなか、ある時60過ぎの再雇用の人から統計の手ほどきを受けた。

専門家からしたら子供の遊びみたいな簡単ものだが、不思議とスラスラと頭に入った。

一緒に習った数人のなかで、ドロップアウトしなかったのは自分だけだった。

自分だって数学なんか好きじゃなかったが、世の中の人は数式が苦手らしい。

それだけで数学専門家みたいな扱いだった。

ネジの長さやら瓶の重さみたいな単調なデータでも、解析すれば次から次へと新しい発見があった。

自分統計を教えてくれた人は、統計は使えても、パソコンが並の老人よりマシ程度のスキルだったので、紙の記録からせこせこエクセル手打ち入力して、都度せこせこと式を立ててというスタイルだったので、自分けが機械から出力されたcsvファイルからスイスイ統計解析できた。

仮説をたてて、データぶっこぬいて、統計量をだして、分布表にあててp値を出す、それだけのことが世の中の人はなかなか出来ない。

世の中の人ほとんどは、プログラミングはおろかエクセルもろくに使えない。配列数式くらいで部署で1番になれる。

あの頃は天狗だった。

そのうち現場を離れることが多くなり、法律を読んだり役所にだすお堅い書類を作らされたりさせられた。

当初の管理職養成プランに沿ってのことだったんだと思う。

世の中の人の半分くらいは、法律みたいな少し堅苦しい文章になるだけで、日本語文章を読むことすらできないようで、その手の仕事でも重宝されるようになった。

そうこうしてるうちに、かなり大きな会社に買収された。

上司親会社からの出向組で占められ、ここから出世は難しそうだなあと思い始めた矢先、人間関係トラブル会社を辞めた。

また簡単に潜り込めそうな中小企業にスルッと入った。

斜陽だが安定収入があるのどか会社だった。

しかし、今度は大卒しか修士とか博士ばかりで、びっくりした。

でも、学歴以外みんなたいしたことなかった。

ここでは大半の人よりも自分のほうが手が早いし、数字ハンドリングも、ITスキル役所とのやりとりも出来る。

入社数年目だが、かなりの存在感を示せてきてると思う。

思う仕事が出来ないと思い悩む記事をよく読む。

手先が器用で、サイエンス文章理解できて、数式を理解出来て、法律文書理解できて、クラシック統計解析が出来て、データベース操作簡単プログラミングが出来て、報告書プレゼン資料が作れれば、どんな会社にいても重宝されると思うのだ。

不幸にも、自分の実力を発揮できる環境になかったとしても、運が悪かったと思って転職すればよい。

例え瓶の重さを測り続けるだけの仕事でも、問題を見つけ解決するのは楽しい

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