「本末転倒な選考」がまかり通る時代は終わった

データで判定、「就活テクニック」も無意味に

「すぐ手を上げなかった学生は不採用」など、”独自の法則”で選考を見極める人は少なくありません。しかしそうした時代は終わりを告げようとしています (写真:Fast&Slow/PIXTA)

今回のテーマは「選考方法」です。

というのも、ここ最近、人事担当者と話している中で、「面接で人の善しあしの見極めはできない」という意見を、耳にすることが増えました。

『就職四季報』特設サイトはこちら

もともとそう思っていた人もいましたが、このことをハッキリと口にする人が多くなってきたように思います。

その背景には、精度と効率を上げるために、AIなどのデータテクノロジーを取り入れ、入社前と入社後の人材評価のデータから、評価推移の可視化ができるようになってきたことの影響が大きいと感じています。

面接では評価ができない

そこで明らかになったのは、入社前の面接評価がよかった人材が、入社後、その評価通りに活躍している事例が、それほど多くないということです。

ある大手IT企業で自社の人材を分析したところ、入社前の評価と入社後の評価が一致していた人材は3割程度しかいなかったという話を聞きました。一致する割合は、企業によって違うとは思いますが、私が話を聞いている限り、高い精度で入社前・入社後評価が一致している企業は、とても少ない印象です。

次ページ面接では見極められない
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
  • 就職四季報プラスワン
  • 内田衛の日々是投資
  • 「合法薬物依存」の深い闇
  • 晩婚さんいらっしゃい!
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
4

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
  • マック9230b57ac94f
    > 内定を得るためのテクニックを磨くのではなく、そもそもの人間力や、自分が好きなことや得意なことに伴う技術や知識に磨きをかけることが、より重要になっていることを強く感じています。


    この記事は、意味不明。
    「人間力」の定義がないから、高めろと言われても、何をすれば良いか不明。
    「技術や知識を磨け」とは、聞こえは良いが、飽くまでも「企業にとって」有用な技術や知識ということだ。これって、大学ではなくて、専門学校でやること。

    筆者は何か履き違えていないか?
    up10
    down1
    2019/12/6 06:11
  • サーモンアボカド丼ca7d69bfe1ca
    適性検査のデータから会社や部署ごとに、活躍している人材の特徴から採用するのは愚かだと思います。

    活躍できているのは評価軸では評価が低い人材が活躍している人をフォローしてたり、管理職がお気に入りの人物だけ評価される業務をさせていることが多いです。
    up5
    down0
    2019/12/6 07:16
  • といざヤす9fb97ee2a27b
    旧態依然とした昭和戦前の軍隊体質のまま、インターンシップを本格導入しても「声がデカい」「押しが強い」「ガタイがデカい」体育会ニンゲンばかりがますます採用されて、機関砲に向かってのバンザイ突撃が繰り返されるだけでしょう。
    長期間のインターンシップを導入することで、学校の勉強がおろそかになる弊害も馬鹿になりません。

    一方で地方中小企業は、人材を育成する余裕を失っているのですが、経営陣は「一流企業で2~3年きっちり教育された優秀な第二新卒や、一流企業でバリバリ活躍していたすご腕管理職が、どこかにいないかなあ~。求人サイトで探せばいそうな気がするなぁ~」といった虫のいいことを考えています。

    データを生かせるかどうか、人の方が問題だと思いますね。
    up5
    down1
    2019/12/6 06:24
  • すべてのコメントを読む
トレンドウォッチAD
省電力・広域通信“0G”の衝撃<br>IoT化の隠れた主役LPWA

低速ながら電池で数年動くほどの省電力で、基地局から10km以上もの広域通信が可能。 LPWAという通信方式は超高速の5Gとは対極で、関係者に「0G(ゼロジー)」と呼ばれています。検針やモニタリングなど静かな普及の現場を取材しました。