無料の音声編集ツール「Reaper」の使い方をご紹介します。以下の方法を一通りできるようになれば、Reaperをほぼ使いこなせるようになります。
以下に「目次」を用意していますので、後から読みたい部分に飛ぶことができます。
目次
1.Reaperの導入
1-1.Reaperのダウンロード&インストール
(1) Reaperの公式サイトからReaperをダウンロードします。
WindowsとOS X用があるため、自分の環境に対応する「download」ボタンを押下します。(※よくわからない場合は、Windowsなら「Windows 32-bit」、Macなら「OS X 32bit」)をダウンロードしてください。)
(2) ダウンロードダイアログで「実行」を押下します。
(3) 「I Agree」(同意)ボタンをクリックします。
(4) 「Next」(次へ)ボタンをクリックします。
(5) 「Install」ボタンをクリックします。(デフォルトでは、すべてにチェックが入っているので、全機能がインストールされます)
(6) 「Close」(閉じる)ボタンを押下します。
(7) 「はい」を押下して、Reaperを起動します。
(※間違って「いいえ」をクリックしてしまった場合、2回目以降に起動する場合)
デスクトップにできている「REAPER」のアイコンをダブルクリックすることでReaperを起動できます。
1-2.Reaperの初期設定
(1) Reaper起動中は、次の画面が表示されます。
(2) 初回起動時には次のダイアログが表示されます。音声の出力設定を行うために、「はい」を押下します。
(3) 「Input device」にマイク用のデバイス、「Output device」に音を出力するオーディオデバイスを選択して「OK」を押下します。(※よくわからない場合は、両方とも「Microsoftサウンドマッパー」で構いません。
音がでない場合は、後でこの画面を見直してください。「Options」→「Preferences」からこの画面を出せます。)
(4)「Buy Me」→「Still Evaluating」に変わるまで待ちます。
(5) 「Still Evaluating」ボタンをクリックします。
(6) おめでとうございます!Reaperのメイン画面が起動し、使えるようになりました。
2.音声ファイルの編集
それでは実際に、音声ファイル(カラオケとボーカル)を読み込んで合わせてみましょう。
2-1.音声ファイルの読み込み
(1) 画面の白いエリアの左端に、録音したWAVファイル(ボーカル、カラオケ)を1ファイルずつドラッグ&ドロップします。
(2) WAVファイルが読み込まれ、「カラオケ.wav」と「ボーカル.wav」の2つのトラックができました。
2-2.Reaperの基本操作
(1) 1曲分の波形全体を表示するために、右下にある「+」「-」ボタンを押下して波形が画面いっぱいに表示されるように調整します。(横方向は「-」、縦方向は「+」を何度か押下します)
(2) 画面左の「再生」ボタンを押下することで再生できます。再生中は、再生位置を表す縦棒が左から右へ移動します。画面左下にはメーターで、音の大きさがリアルタイム表示されます。
(3) 基本的な画面操作は次のとおりです。
<トラックの操作>
・トラック名・・・音声データにわかりやすい名前をつけることができます。
・ミュート(M)・・・該当トラックの音を消すことができます。
・ソロ(S) ・・・該当トラックの音のみ再生できます。
・ボリューム・・・該当トラックの音の大きさです。
・パン ・・・音の聞こえる方向(左 中央 右)を指定できます。
・エフェクト ・・・音にエフェクト効果(エコーなど)をかけられます。
<再生関連>
・プレイヤー・・・巻き戻し、停止、再生、一時停止、録音等ができます。
・再生位置・・・現在の再生位置を表示します。
2-3.プロジェクトファイル保存
(1) 作成したプロジェクトは、ファイルに保存して、次回Reaper起動時に読み込むことができます。[File]→「Save Project as...」(プロジェクトを名前をつけて保存)を選択します。
(2) わかりやすいファイル名をつけて、「保存」を押下します。
2-4.プロジェクトファイルの読み込み
(1) [File]→「Open project...」(プロジェクトを開く)を選択します。
(2) 開きたいファイルを選択して、「開く」を押下します。
(3) 前回の保存状態を復元出来ました。
3.エフェクトの反映
音にはエコーやEQなどのエフェクトを掛けて、迫力を出したり、聴きやすくしたりできます。
3-1.VSTエフェクトの使い方
(1) まずは、ボーカルにEQとエコーを掛けてみましょう。ボーカルトラックの「FX」を押下します。
(2) 「VST:ReaEQ(Cockos)」を選択して、「OK」を押下します。
(3) 次のように①を下側にドラッグ&ドロップ(低音をカット)、③・④を上側にドラッグ&ドロップ(高音を増幅)ドラッグして聴きやすくします。
(4) そうすると、次のようなEQカーブに変わって、ボーカルが聴きやすくなります。
(5) 次は、ボーカルにエコーを掛けます。「VST:ReaVerb(cockkos)」を選択し、「OK」をクリックします。
(6) 先ほどの「VST:ReaEQ(Cockos)」の下に、新しいエフェクト「VST:ReaVerb(cockkos)」が追加されました。
(7) 「No preset」をクリックして、「sweetverbo」を選択します。
(※エフェクトごとに「プリセット」(おすすめ設定)が用意されているので、使い方がわからない場合は、まずはプリセットから選ぶことをおすすめします。)
(8) プリセットを選んだ直後は、エコーがかかりすぎているため、「Wet」(エコーのボリューム)を下に下げます。大分、ボーカルが良くなりましたね。
(9) 「×」ボタンを押下して、FX画面を閉じます。
(10) 画面の「FX」ボタンを押下することで、いつでもエフェクトを調整できます。トラックごとに好きなエフェクトを掛けてみましょう。
上記で紹介したエフェクト以外にも様々なエフェクトが用意されています。
3-2.(中級者向け)ダウンロードしたVSTエフェクトの使用
インターネット上には、上記で紹介したEQやエコーのような様々なエフェクトが無料で配布されています。「無料」+「VST」+用途(「エコー」、「EQ」、「コンプ」など)で検索するとたくさん無料のエフェクトを見つけてダウンロードできます。
(1) ダウンロードしたVSTエフェクトをReaperで使用するには、RepaerにVSTエフェクトの場所を伝える必要があります。「FX」ボタン押下後の画面で、「Options」→「FX Plug-ins settings」を押下します。
(2) 左側から「VST」を選択し、「Add」(VSTのパスの追加)ボタンを押下します。
(3) ダウンロードしたVSTのフォルダを選択して「OK」を押下します。ダウンロードしたVSTは、1つのフォルダにまとめて入れておくことをおすすめします。
(4) 「Re-scan」ボタンを押下して、VSTプラグインの読み込みが完了した後に、「OK」をクリックします。
(※今後、VSTプラグインをフォルダに追加した場合は、「Re-scan」ボタンをクリックしてReaperに反映するようにしましょう。)
以上が、Reaperの使い方になります。
上記を一通りマスターできれば、Reaper初心者からは脱出できます。Reaperは無料ですが、Reaperは、高機能で使いやすくできています。特に、歌ってみたMIX(ボーカルとカラオケをあわせる)や、ちょっとした音加工には最適です。快適なReaperライフを送ってください。