先日『マインクラフト』のバチカン市国サーバーを作成し、試験運用を開始したイエズス会のRobert Ballecer司祭。誹謗中傷やハラスメントといった有害な行為に汚染されない、健全なコミュニティの建設が目標として掲げられていたが、各国のメディアやユーザーを介して話題となったことも影響してか、早速荒らし行為にさらされるようになった。
Ballecer氏が運用中のテストサーバーのログを確認したところ、数人のユーザーが接続と切断を繰り返すことでプレイヤースロットを埋め、サーバーをダウンさせていることを発見。この報告に対し、自動BANのスクリプトを組み込むべきといった助言がユーザーから寄せられた。ただ、現在公開されているのはテストサーバーであり、本番サーバーに移管すればキャパシティは増える。また、いずれはホワイトリスト制を導入するとも説明。そうした対応により、荒らし行為やサーバーの問題は緩和されるだろう。
I'm looking at the logs of the Minecraft test server and it looks like there is a handful of people who are constantly connecting and disconnecting to fill the player slots and kill the server.
Interesting...
モデレーターによる監視も行っているようで、「どうしてかわからないけれど、突然、ランダムにBANされました。解除してください」というツイートに対しては、「あなたのことはモデレーターが1時間以上にわたり監視していました。ランダムなBANではありません」と返答している。BAN理由は説明されていないが、荒らし行為やスパム行為、グリーフィングによる嫌がらせ行為者をBAN対象としているそうだ。
Ballecer氏はイエズス会の司祭であると同時に、コンピュータ工学を専攻し、テック系ニュースやコーディング学習番組/Podcastのホスト役を勤めてきた経歴の持ち主。「デジタルイエズス会士」として親しまれている。そんなテック寄りのバックグラウンドを生かし、今年12月、『マインクラフト』のバチカン市国サーバーの導入に踏み切った。誹謗中傷やハラスメントがはびこる害悪な環境から離れ、自由にクリエイティビティを発揮し、他のプレイヤーと交流できる場を提供することが目的だ(関連記事)。
『マインクラフト』バチカン市国サーバー設置のニュースは、各国のメディアやユーザーを介して瞬く間に広まっていった。Ballecer氏自身、これほどまでに早い段階で話題になるのは想定外だったとツイートしている。現在はパフォーマンス改善、ポリシー策定、Troll対策のためのテストサーバーを運用中。ユーザーからは参加人数の上限を引き上げて欲しいという要望や、サーバーのCPU性能が追いついていないという指摘が挙がっており、それらに対しBallecer氏は取り込み中ですと答えている。
すでにテストサーバー運用を経て100人ほどのユーザーID/IPからなるBANリストが作成済み。12月5日には本番サーバーをローンチするとのことだ。まだユーザーからの攻撃は止まらないだろうが、幸先の良いスタートを切れたと、前向きな姿勢を貫いている。バチカン市国サーバー「minecraft.digitaljesuit.com」は現状混み合っており、荒らし行為に悩まされている。本番サーバー移管およびホワイトリスト導入により、本来の目的にそぐう場になることを期待したい。
Truth-time:
The MC server we've been running was the test server. It allowed us to build up a ban-list of 100 or so User IDs and IPs and see where we would be attacked.
Tomorrow we launch the production server.
It will still get attacked, but now we've got a head start.