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川崎・宮前トンネル女性刺殺
「苦悶の表情見たくて」 被告が動機語る 横浜地裁公判

社会 神奈川新聞  2019年11月22日 05:00

刺殺事件があったトンネル内。現場には花束が供えられている=川崎市宮前区(2018年8月)
刺殺事件があったトンネル内。現場には花束が供えられている=川崎市宮前区(2018年8月)

 川崎市宮前区のトンネルで2006年9月、女性が刺殺された事件で、殺人の罪に問われた無職の男(39)の裁判員裁判の第2回公判が21日、横浜地裁(景山太郎裁判長)であり、被告人質問が行われた。被告は事件を起こした背景に仕事や家庭生活のストレスを挙げ、「刺されてゆがんだ女性の表情を見て正直すっきりした」と当時の心境を明かした。

 起訴状などによると、被告は06年9月23日未明、同区の貨物駅直下のトンネル内歩道で、帰宅途中の女性=当時(27)=の腹を刃物で刺した後、さらに右胸も刺して殺害した、とされる。

 公判で被告は、事件以前から夜間に女性の胸などを触って逃走する行為を繰り返していたと明らかにした。「性的欲求を満たし、脅かして困惑する表情を見ることでストレスを発散していた」と振り返った。

 事件当日は会社の同僚だった義兄と仕事がうまくいかず、日頃より強いストレスを感じていたとも語った。偶然目撃した女性が好みのタイプだったために狙ったとした上で、「いつも以上のストレスで脅かすだけでは済まなかった」と説明。「苦悶(くもん)する表情が見たいと思って腹を刺した」とした。

 一方で、この時点での殺意は否定。2度目の胸を刺した行為については「(女性に)股間を蹴られて激高し、殺意に基づいて刺した」と述べた。

 帰宅後にテレビで事件の報道を見たとも回顧。「私の顔を見ていた女性が亡くなり、自分以外に犯人を知っている人がいないと思ってガッツポーズをした」と話した。

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