最近では、外資系だけでなく、一般的な日本企業でもTOEICの得点を要求するところが増えてきています。
そのため、少しでも高い点数を目指そうと勉強されている方も多いと思います。
ですが、TOEICの練習問題や、TOEIC特化のレッスンだけで700点以上を目指すのはあまり意味がありません。
その理由を説明します。
TOEICの目的
TOEICはグローバルに行われている、英語のコミュニケーション能力の実力測定試験です。
TOEICは2種類の試験があります。
- TOEIC L&R (Listening & Reading)
選択式のリスニングとリーディングの実力測定試験 - TOEIC S&W (Speaking & Writing)
PCベースで行うスピーキングとライティングの実力測定試験
外資系を初めとするグローバルビジネスの求人で多く使われているのはTOEIC L&Rの方です。
英語力を必須とする職種の求人において、応募者の英語力審査は非常に重要です。
ビジネス経験、留学・海外生活経験などから高い英語力が想定できれば何も問題はありません。
それらががない候補者の英語力を書類審査する場合には、TOEIC L&Rの得点が重要な判断材料になります。
採用側のTOEIC L&R 700点以上への期待
英語力が必要な求人の多くには、基準となるTOEIC L&Rの得点が記載されています。
試しにアマゾンジャパンの募集要項を100件ほどチェックしてみると、TOEICの得点ごとに期待される英語能力は下記のような状況でした。
- 850点以上 高いレベルのコミュニケーション能力
- 750点以上 電話会議で情報のやり取りができる
- 600点以上 読み書きに加えて、簡単な英語会話が可能
- 500点以上 メールや英文資料の読み書きが可能
メールや資料の読み書きレベルが必要な職種では、500-600点レベルが要求されています。
日常的に英語での会話が必要な職種では、ほとんどの場合700点以上が要求されています。
ここで思い出していただきたいのですが、TOEIC L&Rにはスピーキングの試験がありません。
ですので、満点を取っていても、会話がほとんどできない人も存在します。
採用側が会話力を期待して面接をセットしたら
TOEIC800点ですが、会話はできません。
みたいなすれ違いになると、ザンネンすぎます。
一生懸命勉強した側も時間とお金がもったいないです。
TOEICで600点近辺が取れるようになったら、試験勉強は一旦停止して今後の学習方針を考えましょう。
読み書きレベルの英語力が必要な職種に応募するのであれば、600点あれば十分です。
転職のためにTOEIC L&R 700点以上を目指すのであれば、試験勉強だけでなく、総合的な英語力を上げていくべきだと思います。
趣味で得点上げをする分にはとことんやっていいと思います。(笑)
総合的な英語力を上げる学習を
TOEIC L&Rはビジネス会話中心ですので、各種教材を利用したリスニングとリーディングの勉強は継続する価値があると思います。
あとはやはり実戦的な英会話力向上が一番重要かなと思います。
英会話スクールや、最近でしたらスカイプなどのオンライン英会話を利用すればコストも抑えられるし、スケジュールの調整もしやすいと思います。
ところで、長年ビジネス英語を使っていると、試験勉強しなくてもTOEIC L&Rで高得点が取れます。
私の元同僚、部下たちで10年以上外資で働いている人たちは800点以上取っていました。
自分の今の英語力に合った外資系企業に転職して、仕事をしながら英語を覚るのが一番手っ取り早いかもしれません。
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