2019-11-29

宇多田ヒカル好きの俺の姉と鬼束ちひろ好きの俺の妹今日も健気によく刺し合う。

妹「何で生きるの?」

姉「死ぬため」

妹「え?」

姉「え?」

妹「・・・

姉「にゃははははははっ!」

妹「ぽかーん」

姉「・・・

妹「もう一度聞くね、お姉ちゃん真剣に、ちゃんと答えてちゃん説明して。何故私たちは生きるの?何のために私たちは生きているの?生きるって何?私たちの命って何?辛いことや苦しいことばかりなのに、何故私たちは生きなきゃいけないの?」

姉「死ね

妹「えっ」

姉「えっ」

妹「・・・

姉「にゃははははははっ!」

妹「怒」

妹「あのね妹、よく聞いて。生きるということは、死ぬことから始まっていくのよ。集中しなさい。生きるということは、死を何とかどうしても絶対に手に入れようと意識することから始まっていくの。矛盾なく嘘偽りなく穢れなく。ただひたすらに死を見つめて生きながらにして。生きるということは、死を自分意識の内に投入することから始まっていくの。やめて、どうして、だけど、しかし。あはんいやん、ダメ馬鹿ん。殺して殺さして刺して刺されて刺し愛されて。優しい妹よ、死を意識して生きなさい。あまり笑わない妹よ、死を出来るだけ愛して生きなさい。儚き妹よ、死を賭して生きなさい」

妹「全然意味が分からない。相変わらずお姉ちゃんは、自分言葉に酔いすぎているよ。お姉ちゃん言葉で逝き過ぎている。現実が追い付いていないよ、お姉ちゃん。本当に辛い思いをしている人たちの気持ちを知らなすぎるよ。お姉ちゃん死ぬために生きるというのなら、もう私は間近だよ。死にたいよ。死にたいよ。死にたくて死にたくて死にたくて。私はもう本当に今すぐ死にたいんだよ!死にたい死にたい!ふざけないで!」

姉「さすが私の妹、賢いわね」

妹「え?」

姉「え?」

妹「・・・

姉「もうそ領域に辿り着いているなんて、頭がいいねって言っているのよ。さすが私の妹。そこら辺の能天気腐れ馬鹿どもとはさすがに違うわ。死にたいと思う気持ちこそ真よ。それが生きる解なのだから私たちはただただ、死ぬためだけに生きているのだから。すでにその解に辿り着いているあなたは、頭がいいねって言っているのよ。存分に死になさい。気づいたらすぐ死になさい。何もかも忘れて何もかも捨てて死と解け合っていきなさい」

妹「・・・・。は?」

姉「生きるということは何故死から始まっていくと言えるのか。それは死が、おそらく私たちにとって最大の傷だからよ。死こそ最大にして最深の傷。じゅるり。にゃははははっ。この傷ね。そう、この傷。(姉、自分の手首を妹に見せる。)ああ、ああ、ああ・・・。最大にして最高にして最深にして最美な傷を、私たちは生きる過程で狙っている。私たちは傷を欲しているの。私たちは死を欲しているの。傷つきたいの死にたいの。きゃははははははっ。欲しい欲しい、傷が欲しい。欲しい欲しい、死が欲しい。欲しい欲しい、痛みが欲しい。ああ、馬鹿らしい。傷を求めて生きるなんて。ああ、虚しい。痛むことを求めて生きるなんて。毎日毎日苦しんで。気持ち悪くてまるで生きた心地しなくて希望なくて。辛い死にたい今すぐ死にたい傷つき終わりたい。すぐさま死んで、すぐさま自分に大きな傷をつけ終わりたい。なのに死ねない。何でどうして死にたいのに。それはどちらかというと、より馬鹿らしく辛く長く長く苦んで生きた方が、自分をより傷つけて死ねから毎日生きて毎日死んで傷ついて。私たち自分がより傷つくことを望んでいる。馬みたい鹿みたい。だけどそういう本能備えちゃっているの、残念無念。辛いのに生きるのは大変だよね。より生きて、より傷をつけるなんて。痛い痛い。苦しい苦しい。もうこれ以上傷をつけたくない。もうこれ以上苦しみたくない。浅い傷で終わりたい。ここまでの傷で死に終わりたい。生きるということは毎日毎日、死を意識しないといけない。生きるということは毎日毎日、傷を負わなければいけない。生きるということは毎日毎日、傷つかなければいけない。気持ち悪い。耐えられない。今すぐ死んで、浅い傷で終わろうか。そのあなたの想いはそれほど悪くない。実際にそれから死ぬかどうかは置いといて、死にたいあなたは今、とても死と繋がっているから。あなたは今、とても自分の傷を感じ取れているから。死に近しい君の想いは、能無しヘタレ馬鹿どもより自分の傷がよく見えている。あなたは今、存分に死んでいて、存分に生きている。そこからあなたが決めて。まだ傷をつけるか。それともここまでの傷で終えるか。あなたが決めて。あなたの命なのだから。もう十分、傷はついたよ、おめでとう。お疲れ様。よくここまで頑張って傷ついたね。よくここまで頑張って生き傷ついたね。十分よ。十分生きたよ。十分死んだよ。お疲れ様おやすみ、なんて」

妹「・・・。相変わらず全然意味が分からない。途中から全然頭に入ってこなかった。お前ど喋りすぎなんだよ、こっちの一言で。分からな過ぎて頭痛くなってきた。あー、もうっ。イライライライラ。私はもう何もかも忘れて何も考えず解放されて、ただただ死にたいだけだったのに。はー、すごくムカつくクソ野郎。クソ馬鹿姉貴!クソ馬鹿淫乱女!」

姉「笑」

妹「えーー・・・。より深く傷をつけるために私たちは生きているってこと?は?傷つくために生きるって、それってMじゃん。は?何でそんなに傷つきたいの私たち私たちって全員マゾ高齢者って全員ドM?傷つくことってそんなに価値意味があるの?」

姉「それなー(ド変顔)」

妹「笑」

姉「生きている人って、やっぱりどこかおかしいんだよ。にゃはははっ。自分否定するのではなく、自分否定させているこの世界否定しろ。それそれー。え、ぽまえらまだ生きているのかよ、ぽまえらww、爆笑www、なんてね。長く生きている人ってやっぱりどこか頭のネジが外れているんだよ。にゃははっ。傷つくのチョー気持ちいい、辛い思いするのチョー楽しい、なんてね。いい意味で言えば長生きしている人は、辛い思いを悦びに変えている。傷つく気持ちを楽しさに変えている。そう考えると生きることや死ぬことってそれつまりすごく、私たちの頭の中の世界なのかもしれない。何が気持ち良くて何が気持ち悪いのか。何が辛く苦しくて何が楽しく悦ぶべきことなのか。それらの想いを出しているのは誰?どこのどなた?死にたいとか生きたいとかを最終的に感じているのは自分の中のどこ?内なる世界と外なる世界を行き来しながら、私たちはおそらく生きている。たぶん、ね。生きたいか死にたいか。まだ傷つきたいかもう傷つきたくないか。傷つき続けるか傷つき終わるか。これからどうする、ここからどうする。さあ、あなたは?」

妹「zzz….」

姉「っておい!!」

続く?

  • anond:20191129204553

    いやこれぜんぶ自分やん・・・ (あと途中で一ヶ所、姉が妹になってんでー)

  • anond:20191129204553

    まんがタイムきららとか愛読してそう

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