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【スポーツ】

13歳・岡本碧優は“わがまま”でブレーク 昨年12月スケボー一家の笹岡家への下宿を半ば強行 【中部スポーツ賞】

2019年12月3日 23時51分

奨励賞に選ばれ、会見で話す岡本碧優=名古屋市中村区で

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 今年のスポーツ界で活躍した中部関係の選手やチームを表彰する中部スポーツ賞が3日発表された。特別賞には陸上男子競歩の山西利和(23)=愛知製鋼、奨励賞にはスケートボードのパーク男子・笹岡建介(20)とパーク女子・岡本碧優(みすぐ、13)=いずれもMKグループ、陸上男子競歩の川野将虎(21)=東洋大=が選ばれた。同日、名古屋市内のホテルで表彰式と記者会見が行われた。

 1つ屋根の下で兄妹のように高め合う2人が、東京五輪そろい踏みへまい進している。3月の日本オープンを制した国内第一人者の笹岡が「(岡本は)競技に対して熱心。妹のよう」とほおを緩めれば、9月の世界選手権で優勝した岡本は「建介さんはあこがれの存在」と照れ笑いした。

 昨年12月、岡本がスケボー一家の笹岡家への下宿を半ば強行したときから、2人の五輪への夢が重なった。笹岡の父で元全日本ジュニア王者の賢治さん(50)は「言い出したら聞かない。厳しい環境でなければ成長しないと思ったようです」と語る。

 賢治さんは、下宿を受け入れるにあたって1つ条件を出した。空中で1回転半する「540(ファイブフォーティー)」の習得だ。当時小6の岡本は女子では誰も成功したことがなかった大技を懸命にマスターした。

 「エアの高さ、滞空時間は女子選手では群を抜いている」と賢治さん。持って生まれた潜在能力は、笹岡一家で磨かれ一気に花開いた。岡本は現在、東京五輪予選を兼ねた国際試合で4戦4勝。世界ランクは1位を独走中だ。

 女子と比べて世界と差がある男子でも、兄貴分の笹岡が奮闘している。11月にはアジア地区選手権で3度目の優勝。「国際大会でポイントをためて五輪に出たい」と意欲満々に語る。

 五輪予選は来年3月のペルーなど残り4戦。岡本は「新しい技ができたときの感覚が好き」。磨きをかけたエアで2020年の主役となる。

 

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