この曲、果たしてハッピーエンドなんでしょうか?
世界寿命と最後の一日

はじめにこの動画を見たのはランキング。タイトルを見て、「まーたこういう類の曲か」と呆れてこの動画をスルーしました。
それから日が経ち、音がないのは寂しいから曲でも流すかとこの曲を流したところ。
「すっごい良い曲じゃん!!」
と実感。タイトルで好き嫌いしちゃだめだって痛感。
GUMIの「夕暮れの空に 滲む星は とても綺麗で 」のところの透明なかすれ声が哀愁を漂わせる歌い方で心に響きました!

で、解釈の話。
冒頭に書いたように、この曲はハッピーエンドなのか?ということ。
で、結論。
違います。この曲はハッピーエンドなんかじゃないです。
Elegy End.
ここは僕の解釈じゃなくて、CDに書いてあることなのです。この大百科の記事の動画とCDの項にかかれています。

世界滅亡を一週間前に告げられた世界での、世界滅亡一日前の話がこの曲となっています。
で、最後に
でも望んでいた次の朝は平然と来て
人は笑いながら肩を落とした

ここで終わると。

歌詞はここで終わります。ただし、動画はここでは終わりません。
下から光の粒子が溢れだして昇ってゆき、街の描写を振り返って。
最後に「私」による締めの言葉がかたかたと流れていって、途切れた。
>>『人が死んでも、地球が死んでも世界は終わらない。』
『それなら、今日くらいは正直に生きてみてはいかがだろうか?』
『貴方も。私も。世界も。』
『どんなゴミ溜まりよりも穢れている真実は、人

最後の途切れがすっごく気になって、はっと気づいてしまった。
さきほどのElegyEndと合わせて自分の頭でひとつの結論が生まれてしまいました。

もしかして、この世界は滅亡したんじゃないかって?
この動画では「次の朝」は迎えた。
迎えたけれど、世界滅亡が朝に来るなんて誰も言っちゃいない。
ノストラダムスの大予言(1999年の7月の人類滅亡)も。
7月1日に滅亡が来なかったからって人は安心せず、予言では迎えられない8月1日の朝を迎えるまでは不安を掻き立てられていました。
もちろん、終わりに近づくに連れて「これ、安心しても大丈夫なんじゃ?」といった懐疑が人の心に浮かび始めてもいます。

この曲では、世界滅亡は「次の日」なんです、「次の朝」を迎える瞬間でもない。
ノストラダムスでいうなら31日の朝を迎えただけに過ぎないのです。
人類が一斉に肩を落とし、「ああ良かった。滅亡なんてしなかった」と安心して日常を送ろうとした瞬間に、世界は滅亡した。
これなら、ElegyEndだなあって。つじつまが合ってしまう、悲しい最後。
そう思って曲を聞き返すと、なんだか人類が神様の手のひらの上で弄ばれているようで悲しい曲に思えてきちゃいました。
まるでカミサマネジマキのよう。

「僕はこう思いましたよ」って感想や考察があったら、コメントしてくれるとありがたいです。

あ、そいえば。動画で出てくる『如月駅』
僕はカゲプロ好きなので、
「あー、そいえば如月ってカゲプロの主人公の名字だなー」とか軽く考えたくらいで全然深く考えていませんでした。
それからしばらくして「興味深い都市伝説を上げてけ」ってスレで『如月駅』という名称が挙げられていて、「どうして如月駅?」と気になって検索したところ。
これ、どうやら都市伝説で出てくる駅、それもけっこう不気味でホラーな都市伝説の題材となっている駅で、実在しない駅なんだとか。
まったく知らなかったです…。

あと、コメントのほうで興味深い解釈を書いてくれた方がいらっしゃいました。
衝撃的なほどに納得したのは「この曲はネットゲームのサービス終了を指しているのでは?」(>>37-39)というもの。
ボカロ曲はセカイ系が多いので、てっきり現実世界の崩壊を指していると思い込んでしまっていたのですがネトゲの話と思って歌詞を読むと納得がいくところが多く、最後には終わってしまったということも含めてすっきり理解できます。

「弥生の方の色がない→弥生はこない→滅亡してしまった」というものもあります。
世界寿命と最後の一日/スズム feat GUMI 解釈01

世界寿命と最後の一日/スズム feat GUMI 解釈02
画像を眺めるに動画の演出かもしれませんが、じつに面白い視点です。

さらに8コメさんが面白い視点を提示してくれました。
『最後の語りは「偉い人」の言葉』
本性をさらして嘘のない世界になった。

さらにボクが勝手に解釈して、本性をさらしたとは世界寿命を人々に伝えたということ。
ただ、その事実が間違えていた。
偉い人たちは「次の朝」に滅亡するものだと勘違いしていた。
それを聞かされた人々は次の朝を無事に迎えることができ、日常が訪れたことに喜び合う。
偉い人は今回の出来事をまとめて『人が死んでも(ryと記していく。
しかし、最後の締めで世界が寿命を迎えてしまい、滅亡してしまった。


ここまで解釈が広がっていくとは思いませんでした。
いろいろ考えるのはとても楽しく、ボクに思いつかないような視点をコメントで提示していただくのがとても面白く興味深いです。
いまいちど、コメントありがとうございます!