黒崎の日常 Day3

近頃、お屋敷の紅茶係を仰せつかる機会が増えてまいりました。


【紅茶】と一口に言えども、
お湯の温度、蒸らし時間、茶葉の量等によって、その味は千差万別でございます。


これが中々難しいもので、茶葉1品1品ごとの特性を知る為に幾度も試行を繰り返しましたが思うようにいきません...


ここはひとつ。
茶葉1品1品と向き合って見る事にいたしましょう。


何も、お湯を注いであげることでしか私の想いを伝えることが出来ないわけではございません。


1品1品と、


いえ、


1人1人と腰を据えて話でもしてみましょう。





〜黒崎茶葉面談〜



黒崎「今回は、当家のピュアティーの1つでもございます。アッサム茶葉のお品、【
ヴァサンティ】にお越しいただきました。本日は根掘り葉掘り聞かせていただきましょう。」



ヴァサンティ「.....」



黒崎「では、ご自身の出身茶園と、5gあたりの蒸らし時間を教えてください。」



ヴァサンティ「.....」



黒崎「ふむ。答えたくありませんか?では、ご自身の強みはなんでしょうか。」



ヴァサンティ「.....」



黒崎「黙っていてはなにもわからないでしょう?恥ずかしがらずに教えてくたさい。これもお嬢様の為なのですよ?」



ヴァサンティ「.....」



黒崎「....ふぅ。少々熱くなってしまいましたね。今日はこのくらいにしておきましょうか。」



隈川「....なにを、やっているの?」



黒崎「....隈川さん....いつからそこに////」



隈川「【近頃、お屋敷の紅茶係を....】からいたよ。」



黒崎「枕噺からすでに聞いてたんですか.....隈川さんもよかったら、茶葉トーク、しません?」



隈川「少し休もう、黒崎くん。お茶淹れるから。」



隈川「あと、悩みがあるなら...聞こうか?」



ー終ー
Filed under: 黒崎 — 22:22