黒崎でございます。

お嬢様、お坊ちゃま

ご機嫌麗しゅうございます。
黒崎でございます。
寒うございますね、非常に。
お体崩してらっしゃらないか心配です。

私黒崎は11月の終わりをもちましてお屋敷を旅立つこととなりました。

このお屋敷に拾っていただいてより、早3年。初めてお屋敷に来た頃は、何もかもがキラキラと輝いて見えて、このような素晴らしいティーサロンで給仕できることを誇りに思っておりました。その気持ちは今でも薄れておりません。ティーサロンを行き交う使用人達や、優雅にお茶を楽しむお嬢様、その姿を輝かせるように照らすシャンデリア、全てが調和された空間に自分が立っていることが、奇跡の様だと常々感じております。

本当に素敵でした、何もかも。

これから先、お嬢様と素敵な時間を過ごすことができないのは寂しゅうございますが、私の心はずっとお嬢様のことを見守っております。物言わぬ薔薇の様に、お嬢様の傍で佇んでおりましょう。









旅立つ私より

お世話になったお嬢様へ

そしてまだ見ぬお嬢様へ

暑い日も

寒い日も

辛い時も

嬉しい時も

スワロウテイルは

お嬢様に幸せな一時を過ごしていただける素敵なティーサロンでございます。

使用人達はお嬢様への真心と、美味しい紅茶をご用意してお待ちしておりますから

これからもずっと

できれば使用人達が心配せぬ様お早めに

お帰りをお待ちしております。





さぁ、お茶の時間でございます。

お嬢様



黒崎
Filed under: 黒崎 — 23:00
;