2019年3月10日
黒崎の独り言
ご機嫌麗しゅうございます。黒崎でございます。
今回は、お嬢様に宛てた日誌ではございません。
私の独り言をつらつらと書き綴ったものにございます。
お見苦しいところもあるかもしれませんので、お読みにならなくてもようございます。
申し訳ありません。
私の勝手をお許しください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「二人で一緒に、立派な使用人になれるよう頑張ろうね」
あれからもう2年半以上の時が経ちましたか。
私はあの時君と交わした言葉の通りになれたでしょうか。
もちろん自信はありますよ。
お嬢様にお仕えする為に、たくさんのことを学び、経験してきましたからね。
ですが、君を見ていると自信が揺らぐのです。
君は私など到底及ばない程に、立派な使用人でしたから。
でも、君はずっと隣にいてくれた。
まぁ隣だと思ってたのは君だけですけどね。
私は、君がいなくては一人で立てないのだから。
私のずっとずっと先にいて、私の手を引いていてくれたのです、
君は全然自覚していなかったみたいだけどね。
君の唯一の欠点は、鈍感なところかな。
それが良いところでもあるのですが。
私と共に過ごした2年半、君は楽しかったですか?
私は、君とは運命だと思った。
時を同じくしてお屋敷に来て、こうも気の合う仲間ができるなんて思っていなかった。
君は合わせてくれていただけかもしれないけどね。
私にとっては、生まれて初めての存在が君なのです。
お屋敷に来て2年経って、君と初めてカクテルや紅茶をお屋敷で振る舞える日が来た時、
私は本当に幸せでした。
君と私が一緒に作り上げたものが、お嬢様の笑顔にかわったのですよ。
これ以上の幸せなんてないと思ったよ。
そしてこれからも君とずっと一緒にいたいと、そう強く思ったものです。
一緒に笑って、一緒に学んで、一緒に給仕して、
私は、私は本当に楽しかった。
でも、君はきっと楽しさよりも苦労の方が多かったはず。
私は手のかかる同僚だったと思います。
困ったらすぐ君に頼りますし、
面倒事は全部君がやってくれましたし、
すぐ疲れたり落ち込んだりする私を、いつも励ましてくれました。
君にはたくさん、たくさん返さなくっちゃあならないんです。
君からもらった両手から溢れるほどの愛情と友情は、
私が使用人として生きていく糧となった。
君には返し切れないほどの恩があるのです。
でも「行かないで」なんて言える権利も勇気もないから、
一人で立たなくちゃあならない。
こんなにも目が霞んで、前もはっきり見えないのに。
でも安心してください。
必ず返すから。
君はお嬢様の側にいてあげるべき使用人です。
そしてもっともっとお嬢様を笑顔にして差し上げられる人です。
でも君は行ってしまう。
だから、
私が君の代わりになろう。
君の分まで、お嬢様を笑顔にして差し上げよう。
私では君の代わりになんてなれないかもしれない。
それでもやるんです。
それが、私ができる君への恩返し。
だから安心していってらっしゃい。
君のお嬢様を想う心は、私が大切に預かるから。
君はいつまでも、僕の光だよ
消えやしないさ
お疲れ様、杉村。
今回は、お嬢様に宛てた日誌ではございません。
私の独り言をつらつらと書き綴ったものにございます。
お見苦しいところもあるかもしれませんので、お読みにならなくてもようございます。
申し訳ありません。
私の勝手をお許しください。
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「二人で一緒に、立派な使用人になれるよう頑張ろうね」
あれからもう2年半以上の時が経ちましたか。
私はあの時君と交わした言葉の通りになれたでしょうか。
もちろん自信はありますよ。
お嬢様にお仕えする為に、たくさんのことを学び、経験してきましたからね。
ですが、君を見ていると自信が揺らぐのです。
君は私など到底及ばない程に、立派な使用人でしたから。
でも、君はずっと隣にいてくれた。
まぁ隣だと思ってたのは君だけですけどね。
私は、君がいなくては一人で立てないのだから。
私のずっとずっと先にいて、私の手を引いていてくれたのです、
君は全然自覚していなかったみたいだけどね。
君の唯一の欠点は、鈍感なところかな。
それが良いところでもあるのですが。
私と共に過ごした2年半、君は楽しかったですか?
私は、君とは運命だと思った。
時を同じくしてお屋敷に来て、こうも気の合う仲間ができるなんて思っていなかった。
君は合わせてくれていただけかもしれないけどね。
私にとっては、生まれて初めての存在が君なのです。
お屋敷に来て2年経って、君と初めてカクテルや紅茶をお屋敷で振る舞える日が来た時、
私は本当に幸せでした。
君と私が一緒に作り上げたものが、お嬢様の笑顔にかわったのですよ。
これ以上の幸せなんてないと思ったよ。
そしてこれからも君とずっと一緒にいたいと、そう強く思ったものです。
一緒に笑って、一緒に学んで、一緒に給仕して、
私は、私は本当に楽しかった。
でも、君はきっと楽しさよりも苦労の方が多かったはず。
私は手のかかる同僚だったと思います。
困ったらすぐ君に頼りますし、
面倒事は全部君がやってくれましたし、
すぐ疲れたり落ち込んだりする私を、いつも励ましてくれました。
君にはたくさん、たくさん返さなくっちゃあならないんです。
君からもらった両手から溢れるほどの愛情と友情は、
私が使用人として生きていく糧となった。
君には返し切れないほどの恩があるのです。
でも「行かないで」なんて言える権利も勇気もないから、
一人で立たなくちゃあならない。
こんなにも目が霞んで、前もはっきり見えないのに。
でも安心してください。
必ず返すから。
君はお嬢様の側にいてあげるべき使用人です。
そしてもっともっとお嬢様を笑顔にして差し上げられる人です。
でも君は行ってしまう。
だから、
私が君の代わりになろう。
君の分まで、お嬢様を笑顔にして差し上げよう。
私では君の代わりになんてなれないかもしれない。
それでもやるんです。
それが、私ができる君への恩返し。
だから安心していってらっしゃい。
君のお嬢様を想う心は、私が大切に預かるから。
君はいつまでも、僕の光だよ
消えやしないさ
お疲れ様、杉村。
Filed under: 黒崎 — 21:00