バドミントンの全日本総合選手権は30日、東京・駒沢体育館で各種目の準決勝を行い、女子ダブルスはリオデジャネイロ五輪金メダルの高橋礼華(29)、松友美佐紀(27)組=日本ユニシス=が、世界選手権2連覇の永原和可那(23)、松本麻佑(24)組=北都銀行=にストレートで敗れた。女子シングルスでは世界ランク4位の山口茜(22)=再春館製薬所=が同19位の大堀彩(23)=トナミ運輸=に逆転負けし、3連覇を逃した。
今大会5度の優勝を誇る「タカマツ」ペアが、若き世界女王ペアに屈した。高橋は試合後に涙をこぼした。「初優勝した2011年はナショナルチームで1番年下。実力も下。先輩に勝ちたい一心だった。今は追われる立場。自分たちと同じ年代の選手が引退する中、頑張ってこられた」。長いキャリアが脳裏をかけ巡った。
大熱戦となった第2ゲームは20-22で競り負けた。「今まで以上に動けない部分もある。衰えも把握できている」と高橋は明かし、「ナガマツ組は自分たちと違ってアタック力がある。正直、うらやましい」と続けた。
2枠を争うダブルスの五輪レースでタカマツ組は日本勢3番手と苦しい立場。高橋が「(現在の)世界ランク4位で代表に入れなかったら仕方ない。最後まで頑張りたい」とすがすがしく語れば、松友も「最後まで後悔しないように」。燃え尽きるのはまだ早い。逆転代表入りへ、自らを鼓舞した。