「アドマイヤ」の冠名で知られる馬主の近藤利一氏が17日早朝、大阪市内の病院で病気のため、亡くなった。77歳だった。
関係者によると、近藤氏は今年3月に血尿が出たため、検査を行ったところ、腎臓がんが発覚。アドマイヤマーズが勝った5月のNHKマイルCの後に手術を行った。7月9日のセレクトセール終了後には抗がん剤治療が終了したことを報告していたが、その後に転移が見つかった。闘病生活を続けていたが、9日から容態が悪化。13日に会った友道調教師は「先週の金曜(8日)には電話で(アドマイヤマーズが遠征予定の)香港の話をしていたんですが…」と説明し、別れを惜しんだ。
故人の名義変更は規定で1か月の猶予期間があり、G1・2勝のアドマイヤマーズなど現役の所有馬の今後については、その間に決められることになっている。
◆近藤 利一氏(こんどう・りいち)1942年9月1日、徳島県出身。84年に中央競馬の馬主資格を取得。96年の平安S(アドマイヤボサツ)で重賞初制覇、98年の朝日杯3歳S(アドマイヤコジーン)でG1初制覇した。これまで500頭以上の競走馬を所有し、JRA重賞はG1・13勝を含む通算60勝。ほかに海外G1・2勝、地方交流G1・6勝とG1計21勝している。