Vol.61 「私、この店で完全に恋に落ちました」～六本木の裏路地でワインを

美女が素敵な40’sとデートに行きたいお店を紹介する連載「私をゴハンに連れてって」。今回は、アーティフィシャルフラワーなどが学べる『salon de muse』主宰のエレガントな美女、森川まちこさんのご登場です。彼とのデートで「こんなお店を知っているなんて凄い！」と彼女が思った、大切なレストランを教えていただきましたのでご紹介しますね。現在は旦那さまとなられたその彼ですが、いったいどんな方なのでしょう。

「夫は、みんなが１と言う中、２を提案してくれる人。新しい世界を見せてくれるんです。だから会話も刺激的で楽しくて」。

美女のお話を伺っているうちに、アラジンのテーマソング「A Whole New World」が頭をよぎり、私までトキめいてしまいました。

さて、美女の案内で向かったのは、六本木の繁華街から少し離れた裏路地。

「夜景もラグジュアリーな感じもないけれど、とにかくとっても美味しいんです！って、言ったのは夫なんですけど（笑）」。

扉を開けると、豪快な笑顔でオーナーシェフの横崎さんが迎えてくださり、瞬時にリラックス。店内は六本木とは思えない静けさで、フランスの片田舎にあるビストロを訪れたような雰囲気です。

「初めて夫と来た時『うわ～、素敵なお店を知ってるな～、凄いな〜』って思いましたね。お料理も夫が言った通り、想像を超えた美味しいものばかりで。そうそうメインに、とっても大きなお肉が出てきたのにも驚きました。でも美味しいからペロッと食べちゃいましたけど（笑）。あの日は、もう感動しっぱなしでしたね」と、思い出を愛おしそうに語ってくれた美女。

美女が絶賛する「オーグルマン」の一品目は、オニオングラタンスープ。一人前400グラム近くの玉ねぎが使用されており、飲むというより食べるスープ。玉ねぎを炒めるときにバターは使わず、塩もほとんど入れていないそう。

「ん～、美味しい！！ 変わらない味です」至福のお顔をされる美女の横でスタッフもいただきましたが、玉ねぎってこれほど甘くて美味しい料理になるものなのかと、涙が滲むほど感動の絶品でした。

美女がメニューにあれば必ず注文されるという「トリュフとフォアグラのリゾット」は、ふんだんに載せられたトリュフの下にフォアグラが隠れています。

「贅沢なものは贅沢に食べていただきたい。気前のいい料理が僕は好きなんですよ」と仰る横崎さんのコンセプトが一番分かるひと皿かもしれません。

以前は、８割が男性客だったという「オーグルマン」の、一番の人気は肉料理。美女が驚いたそのサイズは、他店のコースで出てくるものと較べると二回りは大きそう。「和牛ほほ肉の赤ワイン煮込み」は、フォンドボーは使われておらず、肉そのものの味を楽しめます。

美女が大好きなワイン「Dietrich ALSACE Gewürztraminer 2009（ディートリッヒ アルザス　ゲヴュルツトラミネール 2009）」。上品で華やかな芳香を特徴とする葡萄の品種ゲヴュルツトラミネールから作られるフランス・アルザス地方のワイン。蜂蜜のような甘味があり、これは絶対女性好み。

撮影が終わっても、楽しいお話でみんなを盛り上げてくださった横崎さんの横で
本日一番寛いだ表情をされた森川さん。私たちも心地よくて、つい長居をしてしまいました。「僕が提供したいのは、楽しい時間なんです。来てくれる人を元気にしたい。そのための料理、ワイン、もてなしです。フレンチレストランだからといって肩肘張らずに、気軽にTシャツで来て『美味しい！』って言ってくれれば嬉しいんです」と横崎さん。それに美女が相槌を打ちながら「そうそう！ この前、外国人のお客さんが『オイシーーーー！！』って楽しそうにハイタッチし合っていましたよね（笑）」。

オーナーシェフの心を尽くしたもてなしが、かけがえのない歓びをくれるこの稀有な名店で、今日も訪れた人は、帰る時間を忘れて至福の時間を過ごしているに違いありません。

Photo : Tatsuya Hamamura
Text：Kumi Koyama

【今回の美女】
森川まちこさん
ポーセラーツ、グルーデコ、アーティフィシャルフラワー教室『salon de muse』を主宰。アニバーサリーギフトやウェデイングアイテム作りも大人気。女性ファッション誌でも紹介されるほどエレガントを究めた美しい世界観が大好評の彼女のサロンには、資格取得コースから趣味のコースまであり、20代から60代と幅広い世代が通われています。
 
Aux Gourmands（オーグルマン）
東京都港区麻布台3-4-14 麻布台マンション103
03-5114-0195
http://aux-gourmands.com/