No.24 条件表の正しい設定のしかたが決まった |
2018年7月に執筆 ・・ HP目次へ.. 講座目次へ. 【1】条件表を作る手順 【2】日経先物用の条件表 別売の条件表(2016)CD-ROMを購入すれば《カナル24》で使えます 【3】20日間で20%の利益を目的とした条件表 別売の条件表(2016)CD-ROMを購入すれば《カナル24》で使えます 【4】10日間で10%の利益を目的とした条件表 別売の条件表(2016)CD-ROMを購入すれば《カナル24》で使えます
条件表を作ることは難しいことではありません。一定の手順にしたがって作業すれば、誰でも簡単に条件表を作ることができます。ただし時間がかかります。時間に余裕のある方や熱意のあるかたは、自在に条件表を作れるようになりますが、ほとんどの方は自分で条件表を設定することは難しい。今回《Qエンジン24》Ver.6を作り、約90本のすぐに使うことができるトレード用条件表を設定してみて、簡単ではあるが容易ではないことを実感しました。 |
(1)思いつきのトリガー条件表の検証をする次図のようなトリガーを思いついてNo.361に設定しました。12行を設定していますが、内容は簡単です。
この思いつきのトリガーの成績はどうなっているのでしょうか? 検証してみます。
検証リストが表示されたら、「損益経過」をクリック。 「損益経過の指示」の画面が現われるので、次図のような指示をします。 いまの段階(思いつきのトリガー)では。
次図は「思いつきの陰陽/順」の成績です。
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(2)思いつきのトリガー条件表を最適化する
最適化が終わりました。
(3)最適化したトリガー条件表を検証するユーザーによって最適化したトリガー条件表を別のものを選ぶことがあります。どれが正しいとは断定できません。3つの最適化した条件表の成績を調べてみました。(1日1トレードに制限している)最適化陰陽① (最小日数40日・値幅率2.4%)の場合 トレード数は544回(OK)、平均利益率は1.05%(OK)、勝率は52.9%(OK)。 最適化陰陽② (最小日数40日・値幅率2.8%)の場合 トレード数は470回(不足)、平均利益率は1.18%(OK)、勝率は53.4%(OK)。 最適化陰陽③ (最小日数30日・値幅率1.6%)の場合 トレード数は786回(OK)、平均利益率は0.63%(不足)、勝率は52.7%(OK)。 トレード数が500回を超える最適化したトリガー条件表は 多いけれど、思ったような平均利益率になうなろことは、おそう多くありません。思ったような成績がでないときは、最適化をあれこれ試さねばならず、時間がかかります。 最低限のハードルは、1)トレード数が500回、2)利益率が0.5%としておきます。ここでは最適化陰陽①、最適化陰陽②、最適化陰陽③のどれを最適トリガーとすべきか迷いますが、トレード数が(OK)で平均利益率が(OK)の①最適化陰陽を選択しました(評価得点が最も高いこともある)。このトリガーのパラメータは(40日)、以上・以下は(2.4%以上)です。 (4)オートマで局面を限定するチャートを追加するトリガー条件表が決まれば、あとはオートマが自動的に条件行を追加してくれます。
作られた条件表の内容は次のものでした。 No.12行まではNo.362の最適トリガー条件表。No.13以降がオートマが追加したチャートの売買条件。 (5)オートマが作った条件表を検証する
成績は以下のようでしたこれは売買マークがでた全部を仕掛けたときのものです(1日1トレードの制限はつけていない。全数売買)。①トレード数が111回、②利益率が10.14%、③勝率が77.5%とよい成績になっています。 「損益経過」で1日に1トレードに制限したときは、次図の成績になります。これは実際のトレードに近い成績です。
(6)オートマが作った条件表の年別成績2007年1月~2016年12月までの10年間の各年の成績を見ると次のようでした。10年間でトレードが最多は2008年の14回。最少は2013年の2回です。トレードが0回の年はなく、だいたい5回程度のトレードが期待できます。 10年間で65回というのは一見少ないように思いますが、利益率が低かったり勝率が悪いトレードを繰り返しても利益はあがりません。1つの条件表fで10年間で50回のトレードができるのであらば、別のトリガーを使った条件表をもうひとつ作れば10年間のトレードは100回を超えます。要はいくつかの条件表を多く揃えておくことです。 以上(1)~(6)の処理と検討によって条件表ができます。 |
③ 「まとめ①」の2017年1月~2018年6月の成績 最近の2017年1月~2018年6月までの1年6か月の検証をすると次図のようになりました。 2007年~2016年の成績とくらべてみると(左側が過去10年の数字。右側が最近1年半の数字)
2017年の平均利益は+0.12%、勝率は55.0%です。10年間の成績に較べれば悪いが、平均利益率はプラスを保っています。悪いのは2018年の半年間です。平均利益率は-0.36%のマイナスになっています。この原因ですが、平均利益が悪化したのは
右図は2018年の6か月間の成績です。 2018年の利益のトレード数は8回で、平均+1.49%。損失のトレード数は9回で、平均-2.01%です。損失は10年間の手本と同じ率(-2.01%近辺)ですが、利益は手本の+1.88%に比べて約-0.4%ほど低くなっています。 2018年の利益率が-0.36%とマイナスになった原因は①利益をだしたトレード数が少ないこと、②利益がでたときの平均利益率が小さい点にあります。利益が出たときの利益率が手本と同じように+1.88%あれば、2018年の全体の利益率は0%以上になったはずです。 利益を上げたときの平均利益率が+1.49%と低かったのは、2018年にはいってのトランプリスク(イラン問題、貿易戦争)が突発したための一時的な要因によるものだと思いますが、これがこの先1年も続くとなれば2018年の利益率は低いままで終わる可能性が高くなります。 (5)成績を安定的させるにはNo.851の「まとめ①」は、8本の条件表をまとめたものでした。手本の期間の成績は当然に悪いはずはありませんが、手本の時期をはずれた2018年には半年間とはいえ利益率が-0.36%に落ちています。その原因は①利益がでたトレード数が少ないことと、②利益率が小さいことのどちらかにあります。②の利益率は我々が決めることはできません。できることは①トレード数を増やすような条件表を備えておくことだけです。利益がでるトレードが増えれば累計利益が増し、平均利益率は向上します。また大きな損失がでたときでもトレード数が多ければ損失率は薄められます。 トレード数を増やすには、「多くの優良な条件表を作ること」に尽きますが、これには相当の時間をかけて検証し→最適化し→検証し→再び最適化してどのような成績になったのかを確かめる、ことを繰り返すことが必要です。たぶんユーザーがこれをするにはよほどヒマな時間があり、熱意がないとできないことです。(よい条件表は求めても簡単に手に入るものではないし、不断のメンテナンスが必要です) そこで簡便な方法をとるならば、(トレード数が50回で利益率が0.5%以上)の優良な条件表の判断基準を緩めることです。例えば(3)「トレード用条件表の成績」で掲げている図(8本の条件表に赤色〇が振ってある)をみると、青色〇がついたものがあります。これはトレード数50回に2~3回不足しているが平均利益率は高いものです。 この青色〇の3本を「まとめ①」に追加して「まとめ②」とします。全部で11本の条件表が集められています。この成績は次のようになります。
「まとめ①」と「まとめ②」を比較すると、
「まとめ②」では年別のトレード数の差は小さくなっています。最多の2013年は49回、最少の2014年が37回で、その差は12回。(「まとめ①」の最多と最少の差は17回)。 2007年の年別の平均利益は-0.09で、「まとめ①」の-0.50%から損失が小さくなっている。
「まとめ①」の最近1年半の成績は(4)「優良な条件表を1本にまとめる」の③「2017年1月~218年6月の成績」にあります。これと「まとめ②」と比較すると 2018年前半の利益率はマイナスのままであったが、このようにトレード数を増やせば成績のブレが小さくなります。なお(拡張4)のNo.181に「まとめ①」が、No.180に「まとめ②」が収められているので。先物のトレードに利用してください。 |
③ 「まとめ①」の2017年1月~2018年6月の成績 最近の2017年1月~2018年6月までの1年6か月の検証(1日1トレード)をすると次図のようになりました。 2007年~2016年の成績とくらべてみると(左側が過去10年の数字。右側が最近1年半の数字)
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(5)成績を安定的させるにはNo.601の、9本をまとめた「まとめ①」条件表の過去10年間の成績は、(トレード数600回、利益率7.04%、勝率67.2%)と優秀なものでした。最近の1年半の成績も、(トレード数25回、利益率6.29%、勝率68.0%)と優秀です。今後の成績はどうなるかはわかりませんが、今後の成績を安定させる方策はあります。
「まとめ①」では、買いの条件表7本と売りの条件表2本(合計9本)を1本にまとめましたが、 <トレード数が50回以上で、利益率が4.0%以上のものを追加します。No.606、No.618 の2本が追加できるので、「まとめ①」に2本を追加して合計 11本を1つにまとめました。これを「まとめ②」とします。
9本をまとめた(まとめ①)の成績は(4)「優良な条件表を1本にまとめる」の②「まとめた条件表の成績」にあります。これと「まとめ②」と比較すると、
(まとめ②)は、トレード数が600回→660回へ約1.1倍増えていますが、各年がどれも1.1倍のトレード数になったのではありません。
9本をまとめた(まとめ①)の成績は(4)「よい条件表を1本にまとめる」の③「2017年1月~218年6月の成績」にあります。これと11本をまとめた(まとめ②)と比較すると トレード用条件表の利益率は0.5%以上としていますが、0.4%以上までハードルを下げても、11本をまとめた(まとめ②)条件表は、トレード数が多くなり、利益率はやや低下するが、毎年のトレードの成績は安定します。 |
(1)使うトリガー条件表(拡張4)には基本のトリガーが収められています。 No.2~No.19の18本は買いのトリガー条件表で、 No.20~No.32の13本は売りのトリガー条件表です。
(2)最適化したトリガー条件表の成績最適化したトリガー条件表だけを使ってトレードするとどのような成績になるのかを調べました。よい成績が出ているトリガー条件表ほど、よいトレード用条件表を作るために役立ちます。最適化したときの前提は以下のものです。
(3)トレード用条件表の成績 (10日間10%・最小注目数50個)(2)で、元のトリガー条件表を最適化したら、オートマで局面を制限する(絞る)チャートを追加し、最終のトレード用条件表を完成させます。トリガーの変化と条件表No.は次のようになります。
オートマでトレード用条件表を生成するとき、オートマの指示は右図のようにします。
オートマが完成させた条件表の成績は次図のようになりました。①トレード数が50回以上で、②利益率が5.0%以上あるものは今後も役立つトレード用条件表であろうと思うので、赤色〇をつけています。(①トレード数が50回以上で、②利益率が0.4%以上のものには青色〇をつけています) まとめるべき買いの条件表は赤色〇がついている(No657、No658、No665、No666)の4本、売りの条件表は(No672、No677、No679) の3本です。 (4)優良な条件表を1本にまとめる優良なトレード用条件表は買いが(No.657、No.658、No.672、No.668)の4本。優良なトレード用売り条件表は(No.672、No.677、No.679)の3本です。この合計7本を1本の条件表にまとめ「まとめ①」条件表と名づけます。各トリガー条件表は、加工の「グループ」で区切って、別の条件表であることを明らかにします。① 「まとめ①」条件表の成績 ランダム200銘柄について、No.651の「まとめ①」条件表の検証を行うと次図のようになります。(「検証」が終わったら→「損益経過」→「1日1トレードの制限」をつける) ランダム200銘柄を対象したとき、10年間で412回のトレードができています。平均して1年に41回のトレードをしています。平均利益率は5.62%あります。10日で10%の利益を目的にしているのに、平均利益が5.62%あるのはトレードの半数近くが利食いできているということです。この「まとめ①」条件表は合格です。 ② 「まとめ①」条件表の年別成績 各年で最も多いトレード数は2008年の89回。最も少ないトレード数は2015年の18回です。18回しかトレードできていないのはやや不満です、トレード数を増やすには、検索の対象を200銘柄より多くすれば解消します。400銘柄とか1000銘柄とか全数を対象にすればよいのです。 |
③ 「まとめ①」の2017年1月~2018年6月の成績 最近の2017年1月~2018年6月までの1年6か月の検証(1日1トレード)をすると次図のようになりました。 2007年~2016年の成績と比べてみると(左側が過去10年の数字。右側が最近1年半の数字)
(5)成績を安定的させるにはNo.651の、7本をまとめた「まとめ①」条件表の過去10年間の成績は、(トレード数412回、利益率5.62%、勝率77.9%)と優秀なものでした。ところが最近の1年半の成績は、(トレード数26回、利益率0.04%、勝率46.2%)と急激に悪化しました。要するに7本をまとめた「まとめ①」の条件表は時期によって大きくブレる。安定性がないということです。安定性のある条件表を作るには、以下のことを試してみる価値があります。①400銘柄を対象に拡大する ランダム400銘柄を対象にして、
「まとめ①」では、買いの条件表4本と売りの条件表3本(合計7本)を1本にまとめましたが、少ない本数(7本)では守備範囲が狭くなり、成績が安定しません。
7本をまとめた成績は(4)「優良な条件表を1本にまとめる」の②「まとめた条件表の成績」にあります。これと「まとめ②」と比較すると、
9本をまとめた「まとめ①」成績は(4)「よい条件表を1本にまとめる」の③「2017年1月~218年6月の成績」にあります。これと11本をまとめた「まとめ②」と比較すると
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