No.10 サヤ取りのしかたの提案 |
2010年4月に執筆 ・・ HP目次へ.. 講座目次へ. ①「サヤ取り」とは?(10.4.12) 「サヤ取り」について述べるといったところ、結構なユーザーの反応が ありました。なかには「待ってました」というメールもありました。また、
「サヤ取り」とはABの2銘柄に注目し、片方を売り、片方を買う、という売買のしかたです。 通常はA銘柄とB銘柄の株価の差は300円であるのに、ある日、A銘柄はB銘柄に比べて400円も高くなった。この場合はA銘柄をカラ売りしB銘柄をカラ買いします。その先、A銘柄とB銘柄の価格差がいつもの300円になったとき決済すれば、100円の利益が出る。そういう売買です。 A銘柄とB銘柄の価格差を知るためには、次のような条件表が必要です。 |
この条件表はNo.4行で「共通銘柄」を利用しています。図では「C8411」(みずほ)を共通銘柄としていますが、通常は「元データ」になる「共通銘柄」は、「C1001 日経平均」と「C1002 東証指数」の2銘柄が初期値として設定してあります。このうちの1つを「C8411 みずほ」に変更しておく必要があります。その変更のしかたは次のようにします。
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この条件表を使って、1605「国際帝石」と8411「みずほ」のグラフを描いてみました。 (a,b,c)は株価の差が大きい時期です。だいたい
一方サヤが縮まっているのは(A,B,C)の箇所で、Aは480円、Bは483円、Cは477円のサヤになっています。大雑把にいうと、1605「国際帝石」と8411「みずほ」の株価のサヤが
図の(D)でサヤが480以下の473円になりました。翌日の始値で1605「国際帝石」をカラ買いし、8411「みずほ」をカラ売りします。 (D)の日の翌日(10年2月2日)の始値は、8441「みずほ」は179円、 1605「国際帝石」が661円でした。今日までこの建て玉を維持していたならばどうなったか。今日の終値はみずほが190円、国際帝石が713円です。評価損益は次のようになります。
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②サヤの動きはA銘柄とB銘柄の単純な株価の差では掴めない(10.4.14) 「サヤ取り」は、 ①A銘柄とB銘柄の株価の差(サヤ)が開いたときにA銘柄を売り・B銘柄を買う。 ②A銘柄とB銘柄の株価のサヤが縮んだときにA銘柄を買い・B銘柄を売る。 ③サヤが元に戻ったときに決済する。これが原則です。 そのためにはサヤの状態を表示する必要があります。図では
赤色線は(A株価-B株価)の計算によって、A銘柄とB銘柄の株価の差を表現しています。単純に株価の差を計算しただけのものです。例えば今日の「国際帝石」の終値は705円です。「みずほ」の終値は188円です。赤色線のサヤは527円(=705-188)です。この527円のサヤを元にして、サヤが開いた・縮まったと 判断すると間違います。比較するA銘柄とB銘柄の株価水準が違いすぎるからです。705円の「国際帝石」が2%変化すると、株価は14円違ってきます。「みずほ」の株価が変わらなければ、サヤは±14円ほど拡大(または縮小)します。反対に「みずほ」が2%変化しても、株価は±3~4円違うだけです。よってサヤは±3~4円しか動きません。 A銘柄とB銘柄のサヤは、株価が高い「国際帝石」が決定しているのであり、株価が安い「みずほ」はサヤについてはあまり影響力を持っていません。A銘柄は705円・B銘柄は188円であるので、A銘柄はB銘柄の3.75倍の影響力を持っています。つまりサヤの変化の80%近く(3.75÷(3.75+1.0)=79.0)は「国際帝石」の株価に依存し、残り20%が「みずほ」の影響がある、ということになります。 |
もっと極端な例を掲げます。A銘柄は8591「オリックス」で、B銘柄は8411「みずほ」とします。 今日のオリックスの終値は8270円、みずほは188円です。オリックスの株価は、みずほの43.99倍も高い。 つまり43.99/(43.99+1.0)=0.978から、オリックスとみずほのサヤの97.8%の動きは、オリックスの影響下にあるということです。 オリックスとみずほの株数を調整して、オリックスを買い(売り)、みずほを売り(買い)とすることは、さもサヤ取りをしているように見えます。しかし実際のところ、サヤはオリックス株価で決定されています。実態はオリックスをカラ売り(カラ買い)しているに過ぎません。 「サヤ取り」とはA・B2つの銘柄の価格差を利用した売買のしかたであると単純に思うのは間違いです。 |
③サヤを一般化する理論的な方法(10.4.15) 株価の水準が大きく異なる2銘柄のサヤは株価が高いほうの動きに依存します。単純に(A銘柄-B銘柄(みずほ))の計算をして、これをサヤとしてはいけないことを昨日いいました。 では昨日例にした「国際帝石」(700円くらい)と「みずほ」(190円くらい)のサヤ取りはできないのでしょうか? 「オリックス」(8300円くらい)と「みずほ」のサヤが開いている・縮んでいるという判断はどうすればよいのでしょうか? 《カナル24》の「加工」に「レシオケータ」があります。右のような設定をしてみました。 5行目が「200日前 レシオケータ」の設定です。 レシオケータの基準は100ですが、より判りやすいように6行目で、10倍しています。 レシオケータは、
もともと(d)では100であったレシオケータが124.2に上昇したのは、A株価とB株価(みずほ)の倍率が大きくなったこと、言葉を変えていえば、①A銘柄(国際帝石)の値打ちが相対的に上がり、②B銘柄(みずほ)の値打ちが相対的に下がった、ということです。ここからレシオケータが上昇しているときは(A銘柄を買い・B銘柄を売る)というサヤ取りができます。レシオケータが下降しているときは(A銘柄を売り・B銘柄を買う)というサヤ取りができます。 (d)の日に
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株価の動きがわからないから、サヤ取りをして利益を上げたいと思う方があるようです。だが、結局はレシオケータという一種の株価指数の動きを捉えることができなければ、サヤ取りは成功しないのです。「サヤ取り」は簡単ではありません。一般株式の売買と同じほど難しいことです。 |
④レシオケータからサヤの拡大・縮小を捉える(10.4.16) サヤ取りをするとき、①単純に(A株価-B株価)のサヤを見るのは間違いである。②サヤ取りをするには、「レシオケータ」を使うとよい、ことを述べました。 レシオケータはA銘柄とB銘柄の株価水準の違いを考慮して、表面的なサヤ(A株価-B株価)を表現するのではなく、(A株の価値-B株の価値)をサヤとして表現してくれるからです。 では、レシオケータを基準にしてサヤ取りの仕掛けのタイミングをどう計ればよいのか。レシオケータの動きを判断できない限り、サヤ取りは成功しません。 1つの銘柄の株価の動きを判断するのも、レシオケータという1つの銘柄を判断するのも、その難しさは同じです。 1銘柄の売り買いをするのと、2銘柄のサヤ取りをするのとでは、リスクの差はありません。むしろ1銘柄の売買をするほうが、判断に集中できます。サヤ取りは2銘柄の判断をせねばならないので、よけいに難しいのです。私としては「サヤ取り」は特殊な投資家だけでができる売買方法であるので一般投資家がこれを真似てもうまくいくはずはないと思っています。 それでも「サヤ取り」に執着されるユーザーもあるようなので、サヤ取りの原則を述べますが、これは1つの銘柄を判断するのと同じ方法です。わざわざサヤ取りという売買をする必要はない方法です。 昨日掲げた「サヤ(レシオケータ)」の条件表に、No.7~No.8の条件を追加します。 これによるサヤ(レシオケータ)は図の下部の赤色線になります。ここへ赤色線の50日平均線(紺色線)と75日平均線(緑色線)を描くようにしています。 一般の1銘柄について仕掛けるのは、①上昇トレンドにあるときは、押し目買い。具体的には75日線(または25日線)まで株価が下落したときに買う。 ②下降レンドにあるときは、戻り売り。具体的には75日線(または25日線)まで株価戻ったときに売る。のが原則」です。「サヤ」についても同じことが言えます。 つまり、
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⑤仕掛けと利食いのタイミング(10.4.19) 昨日は「レシオケータ」をサヤとみなして、①レシオケータと、②その50日平均線と、③その75日平均線から、仕掛けのタイミングを計ればよいのではないか、といいました。この考えにもとづいて次のような条件表を設定しました。 No.9行で、50日線が上昇していることを明らかにするために「50日線の5日前の過去増減」を設定しています。50日線が5日前に比べて何ポイント上昇しているかあるいは下落しているかを計算します。 No.10行で、75日線が上昇していることを明らかにするために「75日線の5日前の過去増減」を設定しています。75日線が5日前に比べて何ポイント上昇しているかあるいは下落しているかを計算します。 No.11行で、レシオケータが50日線を初めて割込んだ日に売り。 No.12行で、50日線が5日前に比べて-1P以上下落していれば売り No.13行で、75日線が5日前に比べて-3P以上下落していれば売り No.14行で、レシオケータが50日線を初めて上回った日に買い。 No.12行で、50日線が5日前に比べて+1P以上上昇していれば買い No.13行で、75日線が5日前に比べて+3P以上上昇していれば買い とします。基準のB銘柄は8411「みずほ」です。「買い」になったらA銘柄を買い、B銘柄(みずほ)を売ります。「売り」になったらA銘柄を売り、銘柄B(みずほ)を買います。 。 1605「国際帝石」のグラフを描くと(A)で買い、(b)で売りがでています。(A)の翌日の始値で、国際帝石を買い・みずほを売るのが正しい仕掛けですが、(両銘柄の翌日の始値を調べるのが面倒なので)ここでは(A)の終値で仕掛けることにします。 次に利食いのルールです。ここでは(A)のレシオケータ(①「R1000」の欄の数字の1100P)が1.1倍以上になったら(売りの場合は0.9倍以下になったら)利食いするとしましょう。 (A)の日の「R1000」の数値は1100Pなので、1210Pになったら利食いします。 次に手仕舞い(決済)のルールです。買いの前提は50日線と75日線がともに上昇していることだから、50日線の5日前過去増減の数字(②「50updn」欄にある数字+1)が-1以上に変化した日に手仕舞いすることにします。
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8591「オリックス」はどうでしょうか。図の(A)の日は2009年6月22日です。4月15日に掲げた条件表では「200日前 レシオケータ」の設定をしていました。その当時の最新データから200日前は09年6月22日だったのです。 その後データが2日分追加されたので、09年6月22日を基準日とするには「202日前 レシオケータ」と設定しないといけません(上記の条件表のNo.5行は「202日前」と設定しています)。 さて(B)の日に買いマークがでています。
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⑥手仕舞い(決済)のタイミング(10.4.20) 今日は③手仕舞い(決済)のタイミングの例を示します。手仕舞いするのはサヤの50日平均が反対方向に動いたときです。つまり
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No.17行で「グループ」にわけました。No.1行~No.16行までが「仕掛け」の売買マークを出す「Aグループ」で、No.18行~No.21行が「手仕舞い」の売買マークを出す「Bグループ」です。 No.18行とNo.19行で、「初めて50日線の5日前過去増減が+1以上になったときに買い」と設定しています。Aグループで売りマークが出ていた後にBグループの買いマークがでたならば「手仕舞い(決済)」です。 No.20行とNo.21行で、「初めて50日線の5日前過去増減が-1以下になったときに売り」と設定しています。Aグループで買いマークが出ていた後にBグループの売りマークがでたならば「手仕舞い(決済)」です。 右図で赤色(Aグループ)と緑色(Bグループ)の↑↓が出ていますが、仕掛けるのは赤色(Aグループ)の↑↓のときだけです。緑色(Bグループ)の↑↓は、その前に仕掛けがあったならば「決済」を指示するためのものです。 仕掛けるのは(A)(B)(C)(D)です。(A)(B)(C)のすぐあとには緑色↑↓はでていないので、「決済」することはありません。 しかし(D)の赤色↑のすぐあとに(D')緑色↓がでているので、ここで「決済」になります(利食いできていれば「決済」はしない)。 (d)(e)などの緑色↑↓は、その前に赤色↑↓が出ていないので無効です。この緑色↑↓で仕掛けてはいけません。 (A)(B)(C)(D)で買いがでています。
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⑦基準銘柄(B銘柄)が替わってもタイミングはずれないか?(10.4.21) 今日は基準の銘柄(B銘柄)を8411「みずほ」から6502「東芝」に変更して、ここまで試してみたことが、東芝にもあてはまるのかをチェックします。条件表のNo.4行の共通銘柄を「C6502」に変更しました。(共通銘柄の変更のしかたは①章「サヤ取りとは?」を参照) (a)(b)で売買マークが出ています。 (a)の日の国際帝石の終値は809円、東芝は496円です。値段の倍率は1.63倍(=809÷496)です。 国際帝石の実際の株価は809000円で、売買単位は1株ですが、データは809円としているので、809000円を1株ではなく、809円を1000株とします。 (a)の日には、国際帝石を1000株、東芝を2000株仕掛けることになります。 |
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仕掛日 | 銘柄 | 仕掛 | 仕掛株価 | 決済株価 | 損益 | 株数 | 損益額 | 決済日 |
(a) 09/09/24 |
国際帝石 東芝 レシオ |
売り 買い 799P |
809円 496円 (719P) |
804円 564円 698P |
+5円 +68円 利食い |
1000株 2000株 ○ |
+5,000円 +136,000円 +141,000円 |
(a') 09/10/22 |
(b) 09/11/06 |
国際帝石 東芝 レシオ |
売り 買い 767P |
792円 506円 (690) |
734円 461円 698P |
+58円 -45円 決済 |
1000株 2000株 ■ |
+58,000円 -90,000円 -32,000円 |
(b') 09/11/19 |
(a)と(B)で売買マークがでています。 (a)の日のハウスの終値は895円、東芝は465円です。株価倍率は1.92倍(=895÷465)です。 どちらの銘柄も1000株単位の売買しかできないので、ハウスを1000株、東芝を2000株仕掛けることになります。 (B)の日のハウスの終値は1055円、東芝は483円です。株価倍率は2.182倍(=1055÷483)です。 ハウスを1000株、東芝を2000株仕掛けることになります。 |
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仕掛日 | 銘柄 | 仕掛 | 仕掛株価 | 決済株価 | 損益 | 株数 | 損益額 | 決済日 |
(a) 09/11/18 |
ハウス 東芝 レシオ |
売り 買い 699P |
895円 465円 (629P) |
989円 518円 693P |
-94円 +53円 決済 |
1000株 2000株 □ |
-94,000円 +106,000円 +12,000円 |
(a') 09/12/25 |
(B) 10/03/31 |
ハウス 東芝 レシオ |
買い 売り 767P |
1055円 483円 (844) |
1014円 505円 729P |
-41円 -22円 決済 |
1000株 2000株 ■ |
-41,000円 -44,000円 -85,000円 |
(B') 10/04/19 |
(a)と(b)で売買マークがでています。 (a)の日のオリックスの終値は7040円、東芝は480円です。値段の倍率は14.66倍(=7040÷480)なので、オリックスを1000株、東芝を15000株としたいところですが、これではオリックスの代金が7,040,000円、東芝の代金が7,200,000円と巨額になります。 オリックスは10株単位の売買ができます。すると、オリックスを100株、東芝を1500株とすることもできますが、東芝は1000株単位なので、1500株の仕掛けは出来ません。東芝を2000株仕掛けることにします。 東芝の代金は482円×2000株=964,000円になります。東芝2000株に対してオリックスは何株が釣り合うかを計算すると、964000÷7040=136.93となります。オリックスは10株単位なので、140株を仕掛ければよいのです。 |
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仕掛日 | 銘柄 | 仕掛 | 仕掛株価 | 決済株価 | 損益 | 株数 | 損益額 | 決済日 |
(a) 09/09/07 |
オリックス 東芝 レシオ |
売り 買い 855P |
7040円 482円 (769P) |
6000円 482円 729P |
+1040円 +0円 利食い |
140株 2000株 ○ |
+145,600円 0円 +145,600円 |
(a') 09/09/17 |
(b) 09/09/07 |
オリックス 東芝 レシオ |
売り 買い 742P |
6540円 516円 (667) |
6330円 509円 728P |
+210円 -7円 決済 |
160株 2000株 □ |
+33,600円 -14,000円 +19,600円 |
(b') 09/12/08 |
以上、(国際帝石と東芝)(ハウスと東芝)(オリックスと東芝)のサヤ取りの成績を調べました。合計で6回の仕掛けをしましたが、うち利食いは2回だけで、「決済」が4回もありました。だが決済したときのうち2回は利益がでていました。手仕舞い(決済)をしたときでも利益が出ることがあるわけです。この結果6回の仕掛けで4回の利益を出し、6回の通算損益は+201,200円になっています。B銘柄を東芝に変更しても仕掛け・利食い・決済のタイミングは「みずほ」のときと同じだろうと思われます。 |
⑧売買ルール(利食い%)を決める(10.4.22) ここまでは、次の条件表を使ってレシオケータの「拡大の始まり」や「縮小の始まり」を捉えようとしてきました。だがこの条件表のパラメータや「以上以下」の数値は「検証」によって決めたものではありません。条件表の赤枠・青枠の数字はもっとよいものがあるはずです。 右図は2914「JT」と8411「みずほ」のレシオケータ(赤色線)です。レシオケータは(a)1017P→(b)1492P→(c)1269Pへ変化しています。 レシオケータが上昇し始めたときは「サヤが拡大しだした」ということです。レシオケータが下落し始めたときは「サヤが縮小しだした」ということです。つまりレシオケータが上るか下がるかを判断すればよいのです。 レシオケータは一般銘柄の株価と同じように判断すればよい。ということを④章「レシオケータからサヤの拡大・縮小を捉える」で述べました。 そうであるなら、一般銘柄の株価を上記条件表に当てはめて、《Qエンジン24》を使って、最適なパラメータや「以上以下」を決めることができます。一般銘柄の株価の動きとレシオケータの動きがソックリ同じであるとはいえませんが、近似的な数字はわかるのではないか。 そこで一般銘柄について検証したり、最適化したりするために次のような条件表を設定しました。
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《Qエンジン24》の「新規検証」をしてみます。 対象としたのは、結果ファイルNo.976「TOPIX100」に登録されている100銘柄です。(《カナル24》の「アップデート」→「条件ファイルをダウンロード」のHPから結果ファイルNo.976をダウンロードすることができます)
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売買ルールは、
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①「理論金額(M)」で売買する。②片道手数料は「0.1%」。の前提で「損益経過」を調べると、次のような成績でした。(変化させたのは利食い%) |
No. | 条件 | トレード数 (勝ち) (負け) |
累計損益M (勝ち) (負け) |
平均利益M (勝ち) (負け) |
(利食い) ( 決済) (時間切) |
勝率 | Pファクタ | PD倍率 |
1 | 50日平均/75日平均 利食い+10% |
2572回 1072回 1500回 |
1249M +98693M -97446M |
0.5M 92.1M -65.0M |
804回 1768回 - |
41.7% |
1.01倍 | 0.18倍 |
2 | 50日平均/75日平均 利食い+8% |
2670回 1204回 1466回 |
103M +96877M -96773M |
0.0M 80.5M -66.0M |
980回 1690回 - |
45.1% |
1.00倍 | 0.02倍 |
3 | 50日平均/75日平均 利食い+12% |
2504回 999回 1505回 |
4277M +101617M -97339M |
1.7M 101.7M -64.7M |
687回 1817回 - |
39.9% |
1.04倍 | 0.62倍 |
4 | 50日平均/75日平均 利食い+15% |
2410回 897回 1513回 |
1879M +99039M -97159M |
0.8M 110.4M -64.2M |
522回 1888回 - |
37.2% |
1.02倍 | 0.28倍 |
累計利益はプラスになっていますが、平均利益はわずかに0.5M、PFは1.01倍のトントンです。これでは条件表は売買のタイミングを捉えていません。 |
⑨-1 条件表の最適化をする(パラメータ)(10.4.23) 《Qエンジン24》の「最適パラメータ」を使って、何日平均がよいのかを調べると次表のNo.5,No.6のようになりました。 |
No. | 条件 | トレード数 (勝ち) (負け) |
累計損益M (勝ち) (負け) |
平均利益M (勝ち) (負け) |
(利食い) ( 決済) (時間切) |
勝率 | Pファクタ | PD倍率 |
1 | 50日平均/75日平均 利食い+10% |
2572回 1072回 1500回 |
1249M +98693M -97446M |
0.5M 92.1M -65.0M |
804回 1768回 - |
41.7% |
1.01倍 | 0.18倍 |
3 | 50日平均/75日平均 利食い+12% |
2504回 999回 1505回 |
4277M +101617M -97339M |
1.7M 101.7M -64.7M |
687回 1817回 - |
39.9% |
1.04倍 | 0.62倍 |
5 | 40日平均/55日平均 利食い+10% |
3103回 1324回 1779回 |
11325M +117258M -105933M |
3.6M 88.6M -59.5M |
942回 2161回 - |
42.7% |
1.11倍 | 2.00倍 |
6 | 45日平均/55日平均 利食い+12% |
2965回 1216回 1749回 |
11709M +120231M -108522M |
3.9M 98.9M -62.0M |
816回 2149回 - |
41.0% |
1.11倍 | 2.16倍 |
No.5「40日平均と55日平均/利食い+10%」とNo.6「45 日平均と55日平均/利食い+12%」の平均利益Mはほぼ同じです。PFも1.11倍で同じです。No.5「40日平均と55日平均/利食い+10%」を基準にして調べてみます。 |
⑨-2 条件表の最適化をする(以上以下)前章で、40日平均と55日平均を採用することにしました。今日は次の条件表のNo.9行とNo.12行の「以上以下」の数値を調べます。 次表のNo.7~No.9が「40日平均の以上・以下」の数値を変更した成績です。No.8の「40日平均が-1.0%以下で売り・+1.0以上で買い」を基準としましょう。(No.9は平均利益Mが6.6Mになって最高だが、トレード数が急減しているので採用しない) |
No. | 条件 | トレード数 (勝ち) (負け) |
累計損益M (勝ち) (負け) |
平均利益M (勝ち) (負け) |
(利食い) ( 決済) (時間切) |
勝率 | Pファクタ | PD倍率 |
1 | 50日平均/75日平均 利食い+10% |
2572回 1072回 1500回 |
1249M +98693M -97446M |
0.5M 92.1M -65.0M |
804回 1768回 - |
41.7% |
1.01倍 | 0.18倍 |
5 | 40日平均/55日平均 利食い+10% |
3103回 1324回 1779回 |
11325M +117258M -105933M |
3.6M 88.6M -59.5M |
942回 2161回 - |
42.7% |
1.11倍 | 2.00倍 |
7 | 40日平均 -0.5以下売り +0.5以上買い |
2309回 1018回 1291回 |
9848M +93574M -83726M |
4.3M 91.9M -64.9M |
758回 1551回 - |
44.1% |
1.12倍 | 1.94倍 |
8 | 40日平均 -1.0以下売り +1.0以上買い |
1306回 595回 711回 |
7933M +57893M -49960M |
6.1M 97.3M -70.3M |
465回 841回 - |
45.6% |
1.16倍 | 1.95倍 |
9 | 40日平均 -1.5以下売り +1.5以上買い |
668回 326回 342回 |
4420M +33258M -28837M |
6.6M 102.0M -84.3M |
265回 403回 - |
48.8% |
1.15倍 | 1.83倍 |
(次表)「40日平均の角度が-1.0%以下のときに売り、+1.0%以上のときに買い」を固定して、今度は55日平均の角度がどれほどあればよいかを調べました。No.10,No.11,No.12に成績があります。これによると、「55日平均も-1.0%以下で買い、+1.0%以上で売り」とするのがよいことがわかります。 |
No. | 条件 | トレード数 (勝ち) (負け) |
累計損益M (勝ち) (負け) |
平均利益M (勝ち) (負け) |
(利食い) ( 決済) (時間切) |
勝率 | Pファクタ | PD倍率 |
5 | 40日平均/55日平均 利食い+10% |
3103回 1324回 1779回 |
11325M +117258M -105933M |
3.6M 88.6M -59.5M |
942回 2161回 - |
42.7% |
1.11倍 | 2.00倍 |
8 | 40日平均 -1.0以下売り +1.0以上買い |
1306回 595回 711回 |
7933M +57893M -49960M |
6.1M 97.3M -70.3M |
465回 841回 - |
45.6% |
1.16倍 | 1.95倍 |
10 | 55日平均 -0.5以下売り +0.5以上買い |
1156回 527回 629回 |
7033M +51791M -44758M |
6.1M 98.3M -71.2M |
417回 739回 - |
45.6% |
1.16倍 | 1.89倍 |
11 | 55日平均 -1.0以下売り +1.0以上買い |
883回 419回 464回 |
7090M +41890M -34800M |
8.0M 100.0M -75.0M |
336回 547回 - |
47.5% |
1.20倍 | 2.21倍 |
12 | 55日平均 -1.5以下売り +1.5以上買い |
551回 267回 284回 |
3922M +27400M -23478M |
7.1M 102.6M -82.7M |
220回 331回 - |
48.5% |
1.17倍 | 1.61倍 |
⑨-3 条件表の最適化をする(決済の以上以下)(次表)「40日平均と55日平均の角度が-1.0%以下のときに売り、+1.0%以上のときに買い」を固定して、今度は条件表のBグループ(No.14行~No.18行)の「40日平均の角度が以上以下」がどうなったときに「決済(手仕舞い)」するのがよいのかを調べました。次表のNo.13~No.18に成績があります。 |
No. | 条件 | トレード数 (勝ち) (負け) |
累計損益M (勝ち) (負け) |
平均利益M (勝ち) (負け) |
(利食い) ( 決済) (時間切) |
勝率 | Pファクタ | PD倍率 |
5 | 40日平均/55日平均 利食い+10% |
3103回 1324回 1779回 |
11325M +117258M -105933M |
3.6M 88.6M -59.5M |
942回 2161回 - |
42.7% |
1.11倍 | 2.00倍 |
8 | 40日平均 -1.0以下売り +1.0以上買い |
1306回 595回 711回 |
7933M +57893M -49960M |
6.1M 97.3M -70.3M |
465回 841回 - |
45.6% |
1.16倍 | 1.95倍 |
11 | 55日平均 -1.0以下売り +1.0以上買い |
883回 419回 464回 |
7090M +41890M -34800M |
8.0M 100.0M -75.0M |
336回 547回 - |
47.5% |
1.20倍 | 2.21倍 |
13 | 40日平均角度 +0.5以上売り決済 -0.5以下買い決済 |
882回 429回 453回 |
7719M +46485M -38765M |
8.8M 108.4M -85.6M |
383回 499回 - |
48.6% |
1.20倍 | 2.21倍 |
14 | 40日平均角度 +1.0以上売り決済 -1.0以下買い決済 |
878回 460回 418回 |
9248M +53622M -44374M |
10.5M 116.6M -106.2M |
449回 429回 - |
52.4% |
1.21倍 | 2.05倍 |
15 | 40日平均角度 +1.5以上売り決済 -1.5以下買い決済 |
873回 517回 356回 |
11858M +60728M -48870M |
13.6M 117.5M -137.3M |
513回 360回 - |
59.2% |
1.24倍 | 2.16倍 |
16 | 40日平均角度 +2.0以上売り決済 -2.0以下買い決済 |
864回 577回 287回 |
16858M +68063M -51205M |
19.5M 118.0M -178.4M |
577回 287回 - |
66.8% |
1.33倍 | 2.87倍 |
17 | 40日平均角度 +2.5以上売り決済 -2.5以下買い決済 |
854回 622回 232回 |
18081M +72942M -54860M |
21.2M 117.3M -236.5M |
622回 232回 - |
72.8% |
1.33倍 | 2.92倍 |
18 | 40日平均角度 +3.0以上売り決済 -3.0以下買い決済 |
838回 651回 187回 |
18906M +76227M -57320M |
22.6M 117.1M -306.5M |
652回 186回 - |
77.7% |
1.33倍 | 2.76倍 |
上表のNo.13からNo.18の成績を見ると、どんどんよくなっているかに見えます。例えば平均利益MはNo.13では8.8Mでしたが、No.18では22.6Mになっています。勝率は48.6%から77.2%へ向上し、PFは1.20倍から1.33倍に向上しています。 これは40日平均の角度の変化によって「決済」のタイミングを決めていますが、No.13では±0.5%の変化で決済します。No.14で±1.0%→No.15で±1.5→No.16で±2.0%と角度の「以上以下」を大きくすればするほど、成績はよくなっていきます。「決済」を遅らせれば遅らせるほど、+10.%の利食いの可能性が高くなります。その分損失の可能性は低下しますが、いったん損切りをしたときは非常に大きな損失になります。 平均利益(M)の(勝ち)の平均利益と(負け)の平均利益を比べてみて下さい。No.13では(勝ち)は108.4Mで(負け)は-85.6Mです。No.14は(勝ち)は116.6Mで(負け)は-106.2M)で、まだ(勝ち)のほうが大きいのですが、No.15は(勝ち)は117.5Mで(負け)は-137.3Mと、(負け)のほうが大きくなっています。 上表からはNo.16,No.17,No.18のPFは1.33倍で頭打ちになっています。No.15の平均利益は(勝ち)が117.5M(負け)が-137.3Mであるので、負けたときの精神的なダメージはそう強くありませんが、No.17では(勝ち)が117.3M(負け)が-236.5Mと、負けたときは、勝ったときの2倍の損失がでます。これはダメージがあるでしょう。No.15かNo.16あたりが「ほどよい」決済のしかたでしょう。 (次表)平均利益の(勝ち)(負け)を同じ水準にしたいなら、利食い%を調整することです。例えばNo.15は「+10.0%で利食い」の売買ルールなので、(勝ち)の平均利益Mは、+100.0Mを大きく超えることはありません。そこで「+12.0%で利食い」とすると、No.19のように(勝ち)の平均利益Mは+137.3Mになり、(負け)の-136.2Mと釣り合うようになります(ただし勝率は59.2%から55.8%)へ低下する)。 No.20は「+20.0%で利食い」としたときの成績です。(勝ち)の平均利益は+166.5Mへと大きくなりますが、勝率は50.6%に低下します。 |
No. | 条件 | トレード数 (勝ち) (負け) |
累計損益M (勝ち) (負け) |
平均利益M (勝ち) (負け) |
(利食い) ( 決済) (時間切) |
勝率 | Pファクタ | PD倍率 |
15 | 40日平均角度 +1.5以上売り決済 -1.5以下買い決済 +10%利食い |
873回 517回 356回 |
11858M +60728M -48870M |
13.6M 117.5M -137.3M |
513回 360回 - |
59.2% |
1.24倍 | 2.16倍 |
19 | 40日平均角度 +1.5以上売り決済 -1.5以下買い決済 +12%利食い |
862回 481回 381回 |
14137M +66042M -51905M |
16.4M 137.3M -136.2M |
476回 386回 - |
55.8% |
1.27倍 | 2.22倍 |
20 | 40日平均角度 +1.5以上売り決済 -1.5以下買い決済 +15%利食い |
844回 427回 | 16079M +71107M -55028M |
19.1M 166.5M -132.0M |
417回 427回 - |
50.6% |
1.29倍 | 2.31倍 |
16 | 40日平均角度 +2.0以上売り決済 -2.0以下買い決済 +10%利食い |
864回 577回 287回 |
16858M +68063M -51205M |
19.5M 118.0M -178.4M |
577回 287回 - |
66.8% |
1.33倍 | 2.87倍 |
21 | 40日平均角度 +2.0以上売り決済 -2.0以下買い決済 +10%利食い 40日で時間切れ |
878回 528回 352回 |
11326M +54521M -43195M |
12.9M 103.7M -122.7M |
429回 195回 254回 |
59.9% |
1.26倍 | 2.00倍 |
22 | 40日平均角度 +2.0以上売り決済 -2.0以下買い決済 +15%利食い |
827回 480回 347回 |
21321M +80813M -59491M |
25.8M 168.4M -171.4M |
477回 350回 - |
58.0% |
1.36倍 | 2.99倍 |
23 | 40日平均角度 +2.0以上売り決済 -2.0以下買い決済 +15%利食い 40日で時間切れ |
855回 465回 390回 |
15334M +60209M -44874M |
17.9M 129.5M -115.1M |
285回 199回 371回 |
54.4% |
1.34倍 | 2.36倍 |
No.21はNo.16に「40日で時間切れ」の売買ルールを追加したものです。勝率は66.8%→59.9%へと低下しますが、平均利益Mの(勝ち)と(負け)の差が小さくなっています。No.16では(勝ち)+118.0M(負け)-178.4mとその差が-60Mほどありますが、No.21では(勝ち)+103.7M(負け)-122.7mとその差が-19Mと小さいので、負けたときのダメージは少ないといえます。 No.22はNo.16の「+10.0%で利食い」を「+15.0%で利食い」に変更した成績です。(勝ち)が168.4M、(負け)が-171.4Mと釣り合っています。勝率は66.8%から58.0%へ低下します。 No.23はNo.22に「40日で時間切れ」の売買ルールを追加したものです。No.21の「+10%利食い・時間切れ40日」に比べて、①平均利益が17.9M(12.9M)と大きい、②PFは1.34倍(1.26倍)と大きいが、③勝率が54.4%(59.9%)と悪い。という違いがあります。 以上のことを検討して、「決済の以上以下」は「+2.0以上売り決済・-2.0以下買い決済」とすることにしました。また売買ルールは①+10%で利食い、②40日で時間切れ、とします。 |
⑩条件表No.131「一般/みずほレシオケータ」のパラメータなどを設定する。(10.4.26) 条件表No.131に、これまで検討してきた数字(検証の表No.21を手本とした)を設定しました。変更したところは赤枠部分です。 このときの売買ルールは、
|
1605「国際帝石」は(a)の日(2009.11.4)に買いマークがでました。
|
|
仕掛日 | 銘柄 | 仕掛 | 仕掛株価 | 決済株価 | 損益 | 株数 | 損益額 | 決済日 |
(a) 09/11/04 |
国際帝石 みずほ レシオ |
買い 売り 1396P |
756円 180円 (1536P) |
734円 155円 1574P |
-22円 +25円 +12.75% |
1000株 4000株 ○ |
-22,000円 +100,000円 +78,000円 |
(b) 09/11/19 利食い |
1925「ハウス」は(a)の日(2009.11.9)に買いマークがでました。
|
仕掛日 | 銘柄 | 仕掛 | 仕掛株価 | 決済株価 | 損益 | 株数 | 損益額 | 決済日 |
(a) 09/11/09 |
ハウス みずほ レシオ |
買い 売り 1313P |
938円 176円 (1444P) |
961円 161円 1470P |
+23円 +15円 +11.95% |
1000株 5000株 ○ |
+23,000円 +75,000円 +98,000円 |
(b) 09/12/09 利食い |
⑪汎用性のある条件表No.132を設定した(10.4.27) ここまでは「レシオケータ」を使ってサヤの拡大・縮小を見てきました。レシオケータはA・B2銘柄の株価水準の違いがあっても、理論的なサヤを表現してくれます。ただ1つ欠点があります。それはデータが追加されるたびに「レシオケータ」のパラメータを変更せねばならないことです。 レシオケータは、ある日のA・B2銘柄の株価の倍率を基本にしています。例えば2009年6月22日のA銘柄の株価が800円でB銘柄の株価が360円であったとき、この倍率は2.222倍(=800÷360)です。その後6月30日に、A銘柄の株価が810円でB銘柄の株価が400円になったとすると、倍率は2.025倍(=810÷400)になります。6月22日の倍率2.222倍から2.025倍になったわけですが、その変化は0.9113(=2.025÷2.220)です。100倍すると91.13、1000倍すると911.3。1000倍したほうを使うと、6月22日にA銘柄とB銘柄を同じ1000円とするならば、6月30日にはA銘柄は911.3円、B銘柄は1000円になったと見做せます。A銘柄のB銘柄に対する価値は1000→911へ低下した(サヤが縮小した)わけです。 このようにレシオケータは、特定の日(この例では6月22日)のA銘柄とB銘柄の株価の倍率を基準にして、その後のサヤを表現するので、サヤ取りが完結するまでは、基準日の6月22日を変更してはなりません。 ところが、「レシオケータ」のパラメータは「XX日前」です。最新の株価データから何日前の株価を基準にするのかという指定をします。 株価データは毎日1つずつ増えていきますから、ある日の「200日前」が6月22日だったとしても、翌日になると6月22日は「201日前」になります。その翌日は「202日前」になります。 従って、上の条件表No.131のNo.5行のパラメータは、6月22日が何日前かを確かめておいて、「204日前」であるとかの変更をしなくてはなりません。いつも「200日前」とパラメータを変更しないならば、毎日基準日が変わっていくので、正しいサヤの変化はつかめません。
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ここでは「レシオケータ」を使っていませんが、No.10行で計算した値が条件表No.131「一般/みずほレシオケータ」のNo.6行で計算した値と同じになります。この条件表のミソは加工の「基準日」を使っていることです。
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この条件表No.132を使って1605「国際帝石」のグラフを描かせ、2009年6月22日の日にカーソルを移動すると、右図のような数値表示がされています。次図の原寸図と合わせてみて下さい。
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2009年11月4日に買いマークが出ています。(国際帝石を買い・みずほを売る)という仕掛けをします。この日の数値表示を次図の原寸図と合わせてみて下さい。
条件表No.131とNo.132を(標準3)に設定してアップしました。(標準3)にユーザー独自の条件表を設定していないのであれば、「アップデート」→「条件ファイルをダウンロード」で「(標準3)日足」をダウンロードして下さい。(標準3)が書き換えられては困るユーザーは(拡張8)の条件表No.69と条件表No.70に設定してアップしたので、(拡張8)をダウンロードして下さい。 |
⑫条件表No.132「一般/みずほ1000レシオ」によるサヤ取りの検証(10.4.28) 条件表No.132「一般/みずほ1000レシオ」を使って、TOPIX100の100銘柄とみずほのサヤ取りがどのようであったかをグラフで調べました。グラフを見ながらの検証なので「当日の終値」で売買するとしました。
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No.1 | 仕掛日 | 銘柄 | 仕掛 | 仕掛株価 | 決済株価 | 損益 | 株数 | 損益額 | 決済日 |
1 | 09/11/04 | 国際帝石 みずほ レシオ |
買い 売り 1396P |
756円 180円 (1536P) |
734円 155円 1574P |
-22円 +25円 +12.75% |
1000株 4000株 ○ |
-22,000円 +100,000円 +78,000円 |
09/11/19 利食い |
2 | 09/11/09 | ハウス みずほ レシオ |
買い 売り 1313P |
938円 176円 (1444P) |
961円 161円 1470P |
+23円 +15円 +11.95% |
1000株 5000株 ○ |
+23,000円 +75,000円 +98,000円 |
09/12/09 利食い |
3 | 09/11/04 | 積ハウス みずほ レシオ |
買い 売り 1136P |
798円 180円 (1250P) |
777円 158円 1261P |
-21円 +22円 +11.00% |
1000株 4000株 ○ |
-21,000円 +88,000円 +67,000円 |
09/11/20 利食い |
4 | 09/11/04 | 東レ みずほ レシオ |
買い 売り 1488P |
523円 180円 (1638P) |
512円 164円 1599P |
-11円 +16円 +4.45% |
1000株 3000株 △ |
-11,000円 +48,000円 +37,000円 |
10/01/05 時間切れ |
5 | 09/11/16 | 旭化成 みずほ レシオ |
買い 売り 1352P |
439円 172円 (1487P) |
452円 161円 1487P |
+13円 +11円 +9.98% |
1000株 3000株 ○ |
+13,000円 +33,000円 +46,000円 |
10/12/09 利食い |
6 | 09/10/30 | 武田 みずほ レシオ |
買い 売り 1317P |
3650円 183円 (1449P) |
3550円 155円 1512P |
-100円 +28円 +14.80% |
200株 4000株 ○ |
-20,000円 +112,000円 +92,000円 |
09/11/19 利食い |
7 | 09/11/04 | エーザイ みずほ レシオ |
買い 売り 1334P |
3270円 180円 (1467P) |
3200円 155円 1516P |
-70円 +25円 +13.64% |
200株 4000株 ○ |
-34,000円 +100,000円 +66,000円 |
09/11/19 利食い |
8 | 09/11/04 | 第一三共 みずほ レシオ |
買い 売り 1441P |
1796円 180円 (1586P) |
1719円 155円 1601P |
-77円 +25円 +11.10% |
300株 3000株 ○ |
-23,100円 +75,000円 +51,900円 |
09/11/19 利食い |
9 | 09/11/09 | 富士写 みずほ レシオ |
買い 売り 1254P |
2535円 176円 (1379P) |
2460円 155円 1381P |
-75円 +21円 +10.12% |
200株 3000株 ○ |
-15,000円 +63,000円 +48,000円 |
09/11/19 利食い |
10 | 09/12/18 | 資生堂 みずほ レシオ |
買い 売り 1651P |
1871円 179円 (1816P) |
1920円 171円 1774P |
+49円 +8円 +7.45% |
300株 3000株 △ |
+14,700円 +24,000円 +38,700円 |
10/02/19 時間切れ |
11 | 09/11/06 | 新日鉄 みずほ レシオ |
買い 売り 1307P |
343円 179円 (1437P) |
351円 161円 1487P |
+8円 +17円 +13.77% |
2000株 4000株 ○ |
+16,000円 +68,000円 +80,000円 |
09/12/09 利食い |
12 | 09/11/16 | 神戸鋼 みずほ レシオ |
買い 売り 1279P |
160円 172円 (1408P) |
163円 157円 1428P |
+3円 +15円 +11.64% |
3000株 3000株 ○ |
+9,000円 +45,000円 +54,000円 |
09/12/10 利食い |
13 | 09/11/16 | JFE みずほ レシオ |
買い 売り 1375P |
3060円 172円 (1513P) |
3300円 166円 1537P |
+240円 +6円 +11.78% |
200株 4000株 ○ |
+48,000円 +24,000円 +72,000円 |
09/12/08 利食い |
14 | 09/11/04 | 住友鉱 みずほ レシオ |
買い 売り 1445P |
1476円 180円 (1589P) |
1426円 155円 1621P |
-50円 +25円 +12.17% |
1000株 8000株 ○ |
-50,000円 +200,000円 +150,000円 |
09/11/19 利食い |
15 | 10/01/08 | コマツ みずほ レシオ |
買い 売り 1827P |
1989円 180円 (2009P) |
1893円 185円 1691P |
+4円 -5円 -7.44% |
300株 3000株 ▲ |
+1,200円 -15,000円 -13,800円 |
10/03/09 時間切れ |
16 | 09/11/09 | クボタ みずほ レシオ |
買い 売り 1458P |
766円 176円 (1604P) |
763円 155円 1649P |
-3円 +21円 +13.10% |
1000株 4000株 ○ |
-3,000円 +84,000円 +81,000円 |
09/11/19 利食い |
17 | 09/12/18 | クボタ みずほ レシオ |
買い 売り 1555P |
831円 179円 (1711P) |
861円 168円 1717P |
+30円 +11円 +10.41% |
1000株 5000株 ○ |
+30,000円 +55,000円 +85,000円 |
09/12/28 利食い |
18 | 09/11/09 | ダイキン みずほ レシオ |
買い 売り 1428P |
3130円 176円 (1571P) |
3210円 155円 1663P |
+80円 +21円 +16.45% |
200株 4000株 ○ |
+16,000円 +84,000円 +100,000円 |
09/11/19 利食い |
19 | 09/12/18 | ダイキン みずほ レシオ |
買い 売り 1602P |
3570円 179円 (1762P) |
3710円 168円 1773P |
+140円 +11円 +10.67% |
200株 4000株 ○ |
+28,000円 +44,000円 +72,000円 |
09/12/28 利食い |
20 | 09/11/04 | 日立 みずほ レシオ |
買い 売り 1320P |
294円 180円 (1452P) |
281円 164円 1385P |
-13円 +16円 +4.92% |
2000株 3000株 △ |
-26,000円 +48,000円 +22,000円 |
10/01/05 時間切れ |
21 | 09/11/18 | 東芝 みずほ レシオ |
買い 売り 1900P |
465円 166円 (2090P) |
504円 159円 2150P |
+39円 +7円 +13.15% |
1000株 3000株 ○ |
+39,000円 +21,000円 +60,000円 |
09/12/11 利食い |
22 | 09/12/18 | 日電産 みずほ レシオ |
買い 売り 1920P |
8130円 179円 (2112P) |
8500円 168円 2138P |
+270円 +11円 +11.35% |
100株 5000株 ○ |
+27,000円 +55,000円 +82,000円 |
09/12/28 利食い |
23 | 09/12/16 | NEC みずほ レシオ |
売り 買い 783P |
224円 182円 (705P) |
244円 176円 882P |
-20円 -6円 -12.64% |
2000株 2000株 ▲ |
-40,000円 -12,000円 -56,000円 |
10/02/17 時間切れ |
24 | 09/10/07 | 富士通 みずほ レシオ |
買い 売り 1462P |
558円 187円 (1608P) |
587円 177円 1625P |
+29円 +10円 +11.14% |
1000株 3000株 ○ |
+29,000円 +30,000円 +59,000円 |
09/10/14 利食い |
25 | 09/11/06 | シャープ みずほ レシオ |
買い 売り 1352P |
992円 179円 (1488P) |
1023円 166円 1504P |
+31円 +13円 +11.24% |
1000株 6000株 ○ |
+31,000円 +78,000円 +109,000円 |
09/11/18 利食い |
26 | 09/12/18 | シャープ みずほ レシオ |
買い 売り 1489P |
1092円 179円 (1638P) |
1151円 171円 1643P |
+59円 +8円 +10.34% |
1000株 6000株 ○ |
+59,000円 +48,000円 +107,000円 |
09/12/25 利食い |
27 | 09/11/16 | ソニー みずほ レシオ |
買い 売り 1459P |
2530円 172円 (1605P) |
2575円 159円 1606P |
+45円 +13円 +10.07% |
200株 3000株 ○ |
+9,000円 +39,000円 +48,000円 |
09/12/11 利食い |
TOPIX100の100銘柄のうち41銘柄まで検証しましたが、大変に疲れるので、ここで「一般銘柄/みずほのサヤ取り」検証を終わります。 上表では27件の売買をしていますが、①利食い22件、②損切り(決済)0件、③時間切れ5件、でした。 また利益となったのが25件、損失になったのが2件でした。これは⑨-1~⑨-3章の「(個別銘柄についての)条件表の最適化」で行った検証結果に比べて異常によい成績です(個別銘柄の勝率は59.9%でしかなかった)。まだ41銘柄しか確かめていないので、残り59銘柄の検証をすると、マイナスになるものが出てきて最終的に勝率は60%近くになるのかも知れません。 だがそれにしても、27回の売買で25勝2敗というのは常軌を逸しています。27回の取引の詳細をよくよく見ると次のようなことがいえます。
検証した時期は「みずほ」が特に下落した時期であったので、一般銘柄を買って「みずほ」を売っていれば、たいていは勝てた」ことになります。 つまりB銘柄として「みずほ」を選んだことが、よい成績を出した最大の原因です。B銘柄として、ほかの銘柄を選んでいたならば、これほどの成績は出ていないのではないか? の疑問が出てきます。そこでB銘柄を6502「東芝」に変更して検証してみます。 |
⑬B銘柄を6502「東芝」に変更したサヤ取りの検証(10.4.30) 条件表No.132「一般/みずほ1000レシオ」のB銘柄を8411「みずほ」から6502「東芝」に変更して、TOPIX100の100銘柄と東芝のサヤ取りがどのようであったかをグラフで調べました。売買ルールは⑫章と同じです。 |
No.1 | 仕掛日 | 銘柄 | 仕掛 | 仕掛株価 | 決済株価 | 損益 | 株数 | 損益額 | 決済日 |
1 | 09/09/29 | キリン 東芝 レシオ |
売り 買い 794P |
1342円 468円 (714P) |
1402円 564円 688P |
-60円 +96円 +13.35% |
1000株 3000株 ○ |
-60,000円 +288,000円 +228,000円 |
09/10/22 利食い |
2 | 09/12/11 | 7&iH 東芝 レシオ |
売り 買い 610P |
1940円 504円 (549P) |
1975円 431円 726P |
-35円 -73円 -19.01% |
300株 1000株 ■ |
-10,500円 -73,000円 -83,500円 |
10/02/12 決済 |
3 | 09/11/20 | 東レ 東芝 レシオ |
売り 買い 766P |
457円 450円 (690P) |
514円 516円 752P |
-57円 +66円 +1.82% |
1000株 1000株 △ |
-57,000円 +66,000円 +9,000円 |
10/01/25 時間切れ |
4 | 09/10/06 | 旭化成 東芝 レシオ |
売り 買い 757P |
430円 443円 (682P) |
445円 511円 680P |
-15円 +68円 +10.17% |
1000株 1000株 ○ |
-15,000円 +68,000円 +53,000円 |
09/10/15 利食い |
5 | 09/11/19 | 住友化 東芝 レシオ |
売り 買い 647P |
345円 461円 (583P) |
427円 530円 697P |
-82円 +69円 -7.72% |
2000株 1000株 ▲ |
-164,000円 +69,000円 -95,000円 |
10/01/21 時間切れ |
6 | 09/12/01 | 信越化 東芝 レシオ |
売り 買い 811P |
4780円 473円 (730P) |
4675円 467円 803P |
+105円 -6円 +0.98% |
100株 1000株 △ |
+10,500円 -6,000円 +4,500円 |
10/02/01 時間切れ |
7 | 09/11/30 | 三菱ケミ 東芝 レシオ |
売り 買い 624P |
314円 458円 (561P) |
400円 519円 701P |
-86円 +61円 -12.33% |
2000株 1000株 ■ |
-172,000円 +61,000円 -101,000円 |
09/01/06 決済 |
8 | 09/09/17 | 武田 東芝 レシオ |
売り 買い 783P |
3880円 482円 (705P) |
3690円 529円 679P |
+190円 +47円 +13.28% |
200株 2000株 ○ |
+38,000円 +94,000円 +132,000円 |
09/10/19 利食い |
9 | 09/09/29 | アステラ 東芝 レシオ |
売り 買い 818P |
3600円 468円 (736P) |
3680円 546円 717P |
-80円 +78円 +12.3% |
200株 2000株 ○ |
-16,000円 +156,000円 +140,000円 |
09/10/21 利食い |
10 | 09/11/18 | アステラ 東芝 レシオ |
売り 買い 745P |
3260円 465円 (671P) |
3565円 521円 727P |
-305円 +56円 -10.82% |
200株 1000株 ▲ |
-121,000円 +56,000円 -65,000円 |
10/01/20 時間切れ |
11 | 09/10/06 | ヤフー 東芝 レシオ |
売り 買い 748P |
2718円 443円 (673P) |
2903円 529円 660P |
-185円 +86円 +11.76% |
200株 1000株 ○ |
-37,000円 +86,000円 +51,000円 |
09/10/19 利食い |
12 | 09/09/29 | ヤフー 東芝 レシオ |
売り 買い 656P |
2580円 473 (590P) |
3460円 467円 727P |
-880円 -6円 -10.82% |
200株 1000株 ■ |
-176,000円 -6,000円 -182,000円 |
10/02/01 決済 |
13 | 09/09/17 | 資生堂 東芝 レシオ |
売り 買い 792P |
1640円 482円 (713P) |
1497円 492円 708P |
+143円 +10円 +10.60% |
300株 1000株 ○ |
+42,900円 +10,000円 +52,600円 |
09/10/13 利食い |
14 | 10/01/13 | 資生堂 東芝 レシオ |
買い 売り 847P |
1932円 531円 (932P) |
1888円 467円 941P |
-44円 +64円 +10.60% |
300株 1000株 ○ |
-13,200円 +64,000円 +50,800円 |
10/02/01 利食い |
15 | 09/12/24 | JX 東芝 レシオ |
売り 買い 515P |
414円 524円 (463P) |
468円 450円 677P |
-54円 -74円 -31.45% |
1000株 1000株 ▲ |
-54,000円 -74,000円 -128,800円 |
10/02/24 時間切れ |
16 | 09/11/24 | ブリジス 東芝 レシオ |
売り 買い 777P |
1384円 450円 (699) |
1494円 516円 731P |
-110円 +66円 +5.92% |
400株 1000株 △ |
-44,000円 +66,000円 +22,000円 |
10/01/25 時間切れ |
17 | 10/03/03 | 旭硝子 東芝 レシオ |
買い 売り 1025P |
920円 451円 (1128P) |
1007円 440円 1150P |
+87円 +11円 +12.19% |
1000株 2000株 ○ |
-87,000円 +22,000円 +109,000円 |
10/03/12 利食い |
18 | 09/11/19 | JFEH 東芝 レシオ |
売り 買い 713P |
2885円 461円 (641P) |
3660円 524円 796P |
-775円 +63円 -11.64% |
200株 1000株 ■ |
-155,000円 +63,000円 -92,000円 |
09/12/24 決済 |
19 | 09/09/24 | 住友鉱 東芝 レシオ |
売り 買い 821P |
1569円 496円 (739P) |
1566円 564円 721P |
+3円 +68円 +12.19% |
1000株 3000株 ○ |
+3,000円 +204,000円 +207,000円 |
09/10/22 利食い |
20 | 09/11/18 | 住友電 東芝 レシオ |
売り 買い 846P |
1058円 465円 (761P) |
1205円 521円 860P |
-147円 +56円 -1.65% |
1000株 2000株 ▲ |
-147,000円 +112,000円 -35,000円 |
10/01/20 時間切れ |
21 | 09/11/10 | クボタ 東芝 レシオ |
売り 買い 728P |
759円 515円 (655P) |
855円 499円 846P |
-96円 -16円 -16.28% |
1000株 1000株 ■ |
-96,000円 -16,000円 -112,000円 |
09/12/16 決済 |
22 | 09/11/18 | 富士通 東芝 レシオ |
売り 買い 792P |
510円 465円 (713P) |
592円 521円 820P |
-82円 +56円 -3.53% |
1000株 1000株 ▲ |
-82,000円 +56,000円 -26,000円 |
10/01/20 時間切れ |
23 | 09/11/18 | パナソニ 東芝 レシオ |
売り 買い 711P |
1176円 465円 (640P) |
1468円 521円 798P |
-292円 +56円 -12.23% |
400株 1000株 ▲ |
-116,800円 +56,000円 -60,800円 |
10/01/20 時間切れ |
24 | 09/10/08 | ソニー 東芝 レシオ |
売り 買い 766P |
2490円 475円 (689P) |
2650円 564円 687P |
-160円 +89円 +10.31% |
200株 1000株 ○ |
-32,000円 +89,000円 +57,000円 |
09/10/22 利食い |
25 | 09/11/19 | TDK 東芝 レシオ |
売り 買い 839P |
4690円 461円 (755P) |
6120円 530円 952P |
-1430円 +69円 -13.46% |
100株 1000株 ▲ |
-143,000円 +69,000円 -74,000円 |
10/01/21 時間切れ |
26 | 09/09/29 | ローム 東芝 レシオ |
売り 買い 761P |
6300円 468円 (685P) |
6100円 506円 681P |
+200円 +38円 +10.51% |
100株 1000株 ○ |
+20,000円 +38,000円 +58,000円 |
09/10/16 利食い |
27 | 09/10/06 | 村田製 東芝 レシオ |
売り 買い 847P |
4050円 443円 (762P) |
4190円 511円 759P |
-140円 +68円 +10.51% |
100株 1000株 ○ |
-14,000円 +68,000円 +54,000円 |
09/10/15 利食い |
27件の売買をしました。内訳は、①利食い12件、②損切り(決済)5件、③時間切れ10件、でした。 また利益となったのが15件、損失になったのが12件でした。勝率は55.5%です。これは⑨-1~⑨-3章の「(個別銘柄についての)条件表の最適化」で行った検証結果の勝率59.9%より少し悪い数字です。東芝をB銘柄にしたときは、だいたい個別銘柄の勝率に近くなりましたが、たいした成績ではありません。27回の取引の詳細をよくよく見ると次のようなことがいえます。
検証した時期は「東芝」が特に上昇した時期であったので、一般銘柄を売って「東芝」を買っていれば、たいていは勝てた」はずですが、そうはなっていません。25回の一般銘柄の売り(東芝の買い)の仕掛けでは①利食い10件、②損切り(決済)5件、③時間切れ10件、④勝ち13件・負け12件(勝率52.0%)でしかありません。( 東芝買い)をして、負けがどうして12件もあるのでしょうか? |
⑭レシオケータの水準による仕掛けの制限が必要(10.5.1) 前章で、一般銘柄に比べて相対的に価値が上昇している「東芝」を買い、相対的に価値が下落している一般銘柄を売るというサヤ取りをしたのに、その成績はたいしたことがありませんでした。なぜでしょうか? その答えは、「東芝が一般銘柄に比べて十分に上昇しているときは、それ以上に(相対的に)上昇するには限度がある」ということでしょう。例えば昨日の成績表のNo.2の(「7&iH」売り・東芝買い)の仕掛けです。この日のレシオケータは610Pです。東芝を1000としたとき、「7&iH」は610の価値である。逆に「7&iH」を1000としたとき、東芝は1639(=1000÷610)あるということです。2009年6月22日を基準にして、東芝は「7&iH」に比べて1.639倍も上昇したといえます。(「7&iH」売り・東芝買い)で勝つには、①これから一層「7&iH」が下落するか、②一層東芝が上昇するかのどちらかです。だが東芝の相対的な価値が次第に限界に近づいているならば、①②は起きにくくなるでしょう。 そこで昨日の成績表から、仕掛ける日のレシオケータが700P以下のものをピックアップしてみました。
|
となります。なんと1勝9敗です。レシオケータの水準があまりにも小さい(大きい)ときは、サヤがさらに縮小(拡大)する余地は小さいといってよいのではないか。そこで、 仕掛けるときの「レシオケータ」の水準に制限を加えると、次のような表になります。
表のNo.1で「レシオケータの水準」を700P以上・1430P未満としているのは、1000:700=1430:1000 の関係であるからです。 09年6月22日に比べて、一般銘柄の東芝に対する相対価値が0.70倍以下になっていたり、1.43倍以上になっていたときは仕掛けない、という仕掛けの売買ルールによる成績を調べています。 No.2は0.75倍以下または1.33倍以上のときは仕掛けないというルールでの売買です。No.1あるいはNo.2の成績を見るように、レシオケータの制限をつけたときは飛躍的に成績が向上しています。 ⑫章で「みずほ」の売買27例を掲げましたが、同じようにレシオケータの制限をつけると、次表のようになります。
上記の「一般銘柄/東芝」の成績と合わせてみると、「レシオケータが700P以上・1430P未満のときだけ仕掛ける」とすればよいのではないか。(もっとキツク(750P以上・1330P未満)としてもよい) ただ検証例が少ないので断定はできないが。 |
⑮条件表No.133「一般/みずほ・サヤ取り」が完成した(10.5.2) 条件表No.132「一般/みずほ1000レシオ」に、
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|
条件表No.133でグラフを描くと、右のものが描画されます。
|
⑯条件表No.133による検索のしかた(10.5.3) 条件表No.133「一般/みずほ・サヤ取り」を使ってサヤ取りの検索をしてみましょう。
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7974「任天堂」は(a)で買いマークが出ています。 (a)の日のレシオケータは1391P、その1.1倍の1531P以上になったら利食いです。1531Pの水準はピンク色の水平線が表示しています。 (a)の日の任天堂の終値は2548円(実際の株価は25480円)、みずほの終値は178円。株価倍率は16.78倍です。これに応じた株数を仕掛けます。任天堂を100株とすると買い代金は2,548,000円になるので、みずほは14314株(=2548000÷178)=14,000株の売りで釣り合います。 (a')の日にレシオケータは1539Pになり、利食い水準を超えたので利食いです。この日の任天堂の終値は3025円(実際の株価は30250円) 、みずほは191円です。この結果、任天堂は+4770円×100株=477,000円の利益。みずほは-13円×14000株=-182,000円の損失。通算して295,000円の利益となります。 何度もいいますが、条件表No.133を使ったサヤ取りの検証はまだまだ不十分です。サヤ取りをしてみたいユーザーは、
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